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望遠ズームの新たなスタンダードに!+100mmが決め手になるキヤノンの最新Lレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」

2021.02.17

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

200g軽量化して100mm焦点距離を伸ばした最新Lレンズ

Canonがフルサイズミラーレス専用レンズとして製品化したのが「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」である。ベースとなったEFレンズは「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」で重量は1570g、これに対して本機は500mmまで焦点距離を伸ばして重量は1370gと軽量化されている。

手ブレ補正機能内蔵、防塵・防滴設計、超音波モーターを使った静音で高速なAF、100mm側での最短撮影距離0.9mなど、Lレンズに相応しいスペックを備えたプロの酷使に耐えるレンズに仕上がっている。今回は「EOS R6」に装着して撮影。狙うのはカワセミの着水である。

500mmまで伸ばすと手前がヘビーなバランスになる

鏡胴のサイドには手ブレ補正の切り替えやズームリングの固さ調整機能などがある

最もカメラ側にあるのはコントロールリングで任意の機能を割り当てられる

付属フードは偏光フィルターを付けた時に回転させるための窓のある凝った作りだ

三脚座は取り外し可能で重さ約160gある

クッション性の高いレンズケースも付属する

ボディと連携した手ブレ補正で1/4secが切れる

R6に100-500mmを付けると総重量は実測2.17kgと腕にズシリと来る重さだ。しかし、これ1本でカバーできる範囲を考えれば軽いものだ。強力な手ブレ補正機能があるので、三脚と三脚座も不要。手持ちでカワセミを狙いたい。その前にちょっと手ブレ補正の効果を試してみた。500mmで1/4secまでブレずに撮れた。1/2secでもほぼ問題ないレベルまでブレない。これなら、被写体さえ動かなければ無敵だ。さらに感度を上げていけば、500mmの開放絞り値がF7.1でも実用性は充分だ。ミラーレスの特徴である明るく見やすいEVFも合わせて、暗さに強いシステムといえる。

写真家、小平尚典氏と恵比寿で待ち合わせて超望遠ズームでスナップした。使ってみるとAFは早く、解像度も高く、発色も良い。さすが同社の高性能なLレンズシリーズであると納得。ズームレンズにありがちな歪みもしっかり抑え込まれ、建築物を撮らなければ気付かないレベルだ。枝に止まっている鳩を撮る時にAF-Cが迷うことがあったが、それ以外の被写体では素早くフォーカスが合った。これなら動きの早いカワセミにもAFが追従してくれそうだ。

手持ちの500mmの1/4秒で撮影した枯葉、拡大表示しても微動だにしていなかった
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/4sec F20 ISO200

突然、現れたクレーン車。コントラスの強い被写体だが暗部の描写も良好だ
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/640sec F7.1 ISO200

池に浮くカルガモ、解像度が高くさすがフルサイズと思わせくれた
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/125sec F16 ISO640

300mmで撮影、橋の上と下にいる親子を狙い通りのフレーミングで切り取れた
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/125sec F13 ISO640

カワセミを狙うならやはりズームレンズが便利!

「魔女の宅急便」の主人公から取った、キキという愛称を付けたカワセミを撮影するため、別日に小平氏と待ち合わせて千葉に移動。ほぼ毎日定位置に現れるため池の畔の撮影ポイントに陣取った。平日の午前中とあって我々以外に人影はなかった。しばらく待っているとキキちゃん登場。この日、餌を採りに水面にダイブした回数は4回。これは冬にしては多めでラッキーだった。

単焦点レンズの600mmも持参したのだが、飛んでいる所は連写しても1カットしか撮れず。これに対して100-500mmは250mmというちょうどいい焦点距離を選択することで、ダイブするカワセミを連写で捉えられた。水平飛行するカワセミはAF-Cで捉えられた。置きピンでなければ撮れないと思っていたのだが、これは優秀。AFの設定を追い込めばさらに成功率を上げられそうだ。

カワセミにはフルサイズミラーレスの望遠ズームが適していることを実感した。フルサイズなので高感度に強く、感度を上げてシャッター速度を上げられるので、決定的瞬間に強いのだ。100ー500mmのズームは100ー400mmに変わる新世代のズームだ。たった100mmの違いだが、超望遠レンズの領域に踏み込み望遠鏡をのぞいたような効果が得られる。単焦点レンズよりも重くなるが、開放絞り値が明るく、最短撮影距離も短いため、汎用性は高くその撮影領域は広い。「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」はR5、R6オーナーなら、いつかは手に入れたい傑作レンズと断言できる。

定位置に止まったカワセミ。500mmでも小さめでテレコンが欲しくなった
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/1600sec F7.1 ISO1600

水面めがけて飛び込むカワセミ。1/4000秒で止められた
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/4000sec F7.1 ISO8000

着水するカワセミ。一瞬の出来事なので肉眼では確認できず、連写のなせる技だ
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/4000sec F7.1 ISO8000

餌をキャッチして飛び立つカワセミ。ISO8000でも粒状性は良く発色も鮮やかだ
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/4000sec F7.1 ISO8000

アオサギとニアミスするカワセミ。やや奥にピントが来ているがAFが追従した
Canon EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 1/8000sec F7.1 ISO8000

写真・文/ゴン川野

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