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総務大臣の「紛らわしい」発言で火がついた通信キャリアによる価格競争の行方

2021.02.17

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は通信キャリア各社の料金プランについて議論します。

※新型コロナウイルス対策を行っております

注目された「紛らわしい」発言

房野氏:菅義偉総理大臣や武田良太総務大臣の発言で大手キャリアの料金値下げが進み、ユーザーとしては嬉しい反面、発言内容についてはびっくりというか、呆れてしまうこともありましたね。最近ではauの「povo」の料金について武田総務大臣が「紛らわしい」と意見したことが話題になりました。

武田良太 総務大臣

房野氏

法林氏:Facebookとかに出ているpovoの小さいバナー広告に、「auから新しい料金プランpovo登場。詳しくはこちら」って見出しが書いてあって、「新しい」じゃなくて「紛らわしい」だったら最高だったのになと(笑)。僕はやっぱり、総務大臣をなんとかしたいなと思っている。

法林氏

石川氏:そうですねぇ。

石川氏

石野氏:本当に紛らわしいのはpovoじゃなく、au PAYのキャンペーンですよ。いつの間にか対象は「au PAY(コード支払い)」だけで、QUICPayが外れていたことの方がよっぽど紛らわしい。あれは本当に許せないですね。僕の1月のローソンでの支払いは、QUICPayを使っていたので一切キャンペーン適用になっていなかった(苦笑)

au PAY(コード支払い)

石野氏

石川氏:へー。

法林氏:ひどい。

石野氏:キャンペーン開始の時に散々「ウチはコード決済だけじゃない」とアピールしておいて、しれっと。しかも1月はキャンペーンの最後の1か月なんですよ。それだけQUICPayを外すという、非常に紛らわしかったですね。

法林氏:そういうことは多いよね。

石野氏:武田大臣はauのそういうところを突けば、もうちょっと支持されたかもしれないのになと(笑)

法林氏:大臣がQUICPayとかを使っているとは思えない。52歳だそうですけど。

石川氏:そうですねぇ……

法林氏:大臣は僕より年下でこの程度の理解度かと思って結構驚いた。石川君や石野君のどれくらい年上なの?

石川氏:7歳上ですね。

石野氏:僕の10歳上ですね。

房野氏:大臣は私と同い年です。学年も一緒。

法林氏:やっぱり、大臣は勉強が

石川氏:ただ、総務大臣は幅広い分野を見ているので、そのうちの1つということも理由としてはあるとは思います。

あと、出来レースなところもあるじゃないですか。定例の記者会見は(記者クラブの)幹事社というしくみがあって、その幹事社が事前に考えた質問を提出して、官僚がそれに対して答えを用意して、大臣がそれを読むという形式。ただ、記者会見を見ていると武田大臣は勝手に答えている節はあるんですが、今回のような「(3社の料金が)横並びでどうなんだ」という質問は、実は官僚から仕向けられている可能性もゼロではない。さらに言えば、「紛らわしい」と答えた質問も、別のキャリアの差し金でああいった質問がされている可能性もゼロではない。まぁ、あのへんの質疑応答というものは、色々と考えてみないといけないなと思っています。

法林氏:最初に質問したのが日経新聞で、さらに追い打ちで突っ込んだ人は産経の記者と聞いたけど……

石川氏:「KDDIは最安値とうたっていますけど」という質問だった。そこが間違っている。最安値と言っていたのは新聞。

石野氏:引っかけ問題ですよね。最初はあの質問はどうかと思ったんですけど、大臣の発言を引き出せて、理解の低さを明らかにしたという意味では、良い質問だった。SNSでは「記者の質問内容もどうなんだ」という意見もありましたが、コメントを引き出すにはいい質問だったかなと。それに引っかかる方が悪いというか。素直に「僕は会見を見ていないんですけど」と言えばいいわけで、さも見たかのように答えちゃうのが一番良くなかったことだと思います。

法林氏:大臣の根底に、KDDIや髙橋社長に対する思いがあるわけでしょう。それを上手く引き出されちゃったわけだ。

石川氏:そうですね。なんか裏で手引きしている感じがしますよね。

石野氏:ちょっと露骨すぎるというか、もうちょっとうまくやってほしいと思うんですけどね。

法林氏:やっぱり武田大臣はわかっていないと思う。最初の頃はわかっていたと思うんですよ、「個別のことに関してはコメントしたくない」という言い方をしてから踏み外していたので(笑)。今回は最初から踏み外している。

石野氏:確かに(笑)

ユーザーの流動性は高まらない

石川氏:総務大臣の発言によって、4社2980円、しかもメインのプランで、ということになった。国民としては歓迎すべきことかもしれないですけど、この先、日本の通信業界は厳しくなるだろうなって気がします。

房野氏:今回の件で、MNPを行うユーザーは増えると思いますか?

法林氏:増えない。キャリア移動ではなくて、同一キャリア内変更の方が圧倒的に多いと思います。

石川氏:法林さんのおっしゃる通りで、キャリアを移動するということは一切考えなくてもいい。ユーザーは、今契約しているキャリアの中で最適なプランを選べばいい。キャリアを乗り換えるとなると、端末のネットワークとの相性など問題はまだ多少残っている。キャリアの中で自分に合った容量のプランを選べばいい。

房野氏:ahamoなども含めて、ということですね。

石川氏:そうです。

石野氏:ただ、全員が全員、大手3キャリアとは限らない。楽天モバイルやMVNOを利用している人がUQ mobileとかY!mobileに移る可能性はあるかなと思います。

房野氏:そこが気になりますね。

法林氏:MVNOを利用している人が、データ通信をどれくらい使っているかによる。小容量の人はあまり動かないかもしれないけど、容量多めの人は、昼間速度が落ちてつらいから大手キャリアに戻るということはあるかも。例えば、昔ドコモだった人がOCN モバイル ONEに移行したけど、やっぱりahamoに戻るとか。同じパターンで、au系のMVNOに行った人がUQ mobileに行くというのは多分にあると思う。もしかすると、例えば、ドコモだった人がY!mobileに行ったけれど、ahamoに戻るということはあるかもしれない。でもまあ、実際は少数で、多くは同じキャリア内で動くと思います。

......続く!

次回は、ソフトバンクから楽天モバイルへの情報漏洩問題について話し合う予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘
文/房野麻子

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