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緊迫の舞台裏を詳解!先手を打ったドコモの新料金プラン「ahamo」とau、ソフトバンクの衝撃の対抗策

2021.02.16

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回はドコモの新料金プラン「ahamo」に対してau、ソフトバンクがどう対抗したのか? 議論します。

※新型コロナウイルス対策を行っております

炎上してしまったauの「with Amazonプライム」プラン

房野氏:まず、去年から振り返ると、2020年12月3日にドコモからオンライン特化型の料金プラン「ahamo」が発表され、その翌週、12月9日にau(KDDI)が「データMAX 5G with Amazonプライム(以降、with Amazonプライム)」を発表しました。auのwith Amazonプライムはちょっとタイミングが悪かったようで、炎上気味でしたね。

au(KDDI)の「データMAX 5G with Amazonプライム」

房野氏

石川氏:auというか、KDDIの髙橋社長がやることなすこと、全て上手くいかなかった時期だった。「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」が発表された翌日、10月28日にUQ mobileで容量20GBの「スマホプランV」を発表したら、「メインブランドで値下げしろ」と武田良太総務大臣に怒られ、しかも日経新聞が髙橋社長のインタビュー記事で、「料金は国が決めるものじゃない」と発言したと書いて総務大臣が怒り、with Amazonプライムでも大炎上した。

KDDI株式会社 代表取締役社長 髙橋 誠氏

石川氏

法林氏:かなり可哀想だった。

法林氏

石川氏:うーん……with Amazonプライムに関しては、まぁ、あれは難しかったかな。

房野氏:タイミング的に仕方がなかったですよね。

法林氏:auはビデオパスをTELASAに変えて、これをNetflixと組み合わせた「Netflixパック」を提供している。順番から考えると、年末年始を迎えるし、新機種はたくさん出るし、何かを付けたいということで、冬のスポーツが増えるのでDAZNを持ってきた。年末年始、家に籠もるならAmazonプライムでご覧くださいというのは王道なんだけどね。

石川氏:Amazonというパートナーがいたし、with Amazonプライムは2020年12月11日から提供された。発表会が12月9日だったので……

法林氏:あのタイミングじゃないと発表会はできなかった。

石川氏:そう、やらざるを得なかった。まぁ、発表会をオンラインで流さなくても良かったかもしれない。

石野氏:KDDIのプレゼンの仕方も良くなかったと思う。KDDIにUQ mobileを組み込んだのは10月の話なのに、それが大前提のように説明をすっ飛ばし、いきなり料金の話をし始めていた。マルチブランド戦略は、まだ世間に浸透していないと思うんです。我々は知っていますけど、一般の人はたぶん、UQ mobileがKDDIになったことすら知らないと思う。別会社だと思われている状態で、あの時auが新料金を発表しますといったら、ahamo対抗だと思うのは当然でしょう。コミュニケーションの仕方が上手じゃなかった。

 ドコモがahamoを発表した時は、料金プランには小容量から無制限の「プレミア」と、中容量の「ニュー」、小容量の「エコノミー」の複数のコンセプトがあって、今日発表するのは中容量のニューですよ、と最初に説明した。auはこれを説明しなかったから、あのタイミングで大々的に発表会をするとなると、ahamo対抗プランを期待しちゃったということだったと思います。それと、期間限定割引は、もう、みんな嫌なんだなということが、はっきりしました。

石野氏

法林氏:以前から媒体で料金の記事を出す度に、正価で書こうよと言っていたんだけど、ついに「ケータイWatch」が踏み切って、データMAX 5G with Amazonプライムを3760円とは書かなかった(笑)。割引適用前の「9350円」と書いたのが、意外と世間にインパクトがあった。これで正価が前提の状態になって、「あの時のauの料金発表が、割引後料金の最後だったかな」というようになってほしい。

石野氏:みんなが沸点にだんだん近づいていって、丁度爆発しちゃったって感じですね。

法林氏:図らずもタイミングが合ってしまった。

石川氏:KDDIも、第2四半期決算の資料でマルチブランド戦略をスライドで説明していたので、あれを最初に見せて、KDDIグループにはau以外にUQ mobileもあるし、J:COM MOBILEもBIGLOBE mobileあるし、今度オンライン専用プランも始める、ということを見せた上でwith Amazonプライムを発表すれば良かった。ドコモの発表では、きっちり同じフォント、同じサイズで正価の値段と割引済みの値段を表示していた。料金の広告表記については、総務省でなんとかしようという話が動いているので、とやかく言われる前に自分たちで手を付けるべきだと思います。

法林氏:with Amazonプライムに否定的な意見が多いけど、Netflixと並んで、要望が多いのはAmazonプライムだろうし、表記の問題は別にして、料金プランとしてフラットに見れば評価できると思う。あと、Amazonプライムは買い物サービスなので、楽天グループにはプレッシャーになる。

石川氏:KDDIはいいポジショニングを取っている。GAFAと仲良くしているわけですよ。それができる会社は、MNO4社中KDDIしかない。ドコモはNTTのグループにいる手前、GAFAを敵視するだろうし、ソフトバンクはヤフーがあるので、Yahoo!ショッピングなどYahoo!のサービスを訴求しているし、楽天は楽天経済圏を持っている。そう考えると、NetflixもAmazonも、なんでもあるよというKDDIは、いいポジションにいる。本来は評価されてもいいと思うんですけどね。

石野氏:with Amazonプライムは、料金プランというほどのものでもないかなと思ったんです。Netflixパックや「データMAX 5G ALL STARパック」にAmazonプライムがタダで付いてくると考えるとお得な感じがすごくするけど、with Amazonプライムのプランだけを見せられても、これが得なのか、ちょっとわかりにくい。

法林氏:見せ方だよね。以前はKDDIよりも、どちらかというとドコモの方が見せ方や説明は下手だった気がするんだけど、今回は逆。

石野氏:あと、記者会見の質疑応答で突っ込まれていましたけど、auは○○パックが多すぎる気がします。料金プランが何種類もあるように見えちゃうのがよろしくないと思います。

法林氏:オプションにどれを付けるか自分で選べるようになればいい。NetflixとApple Musicは付けるけどAmazonプライムはいらない、みたいな人もいるわけだし。

房野氏:「そのうち選べるようになる」というような回答でしたね。

石野氏:広報の人とも話したんですが、通常のデータMAXと○○パックがあると、どうしても差額を計算したくなる。だったら通常のデータMAXを止めて、必ずどれかが付いてくるようにすれば、お得感が出せるんじゃないかと。

石川氏:いやいや。「オプションはいらないから、もっと安くしろ」ってことになる。パックプランには、いろんな効果がある。auを止めさせない効果、OTTのサービスもやめない効果がある。また、いろんなサービスがパックになっていることで、別にそれに興味がなくても「入っているんだったら使ってみようかな」という新規顧客を獲得できたりもする。まぁ、事業者目線で作られているんだなって気はする。

石野氏:事業社目線が、すごくわかりやす過ぎるんですよね(笑)

法林氏:以前も話したけど、Netflixで既に契約しているがのNetflixパックを契約してもアカウントは引き継げる。Netflixで上位プランに入っている場合でも差額をauかんたん決済で支払えば、同じように使える。こういうしくみが知られていないのが残念。with Amazonプライムもモノとしては悪くないプランで、見せ方とタイミングの問題だった。あの時は残念だったとしかいいようがない。

石野氏:バンドルプランは、データMAXとの差額を計算して、「数百円じゃん」って思ってしまうんですよ。

石川氏:その差額がなかなかわからないんだよね。auの料金ページは本当に見づらい。まぁ、ソフトバンクも同じですけど、ちゃんとした正価を見せないことは許せないな。

房野氏:私は料金を確認する際に、最初のプレスリリースまで遡ってしまいます。そこまで行かないと元の数字がわからない。

法林氏:疑心暗鬼になっちゃうよね。

石川氏:一般ユーザーにとって本当にわかりにくい。

ソフトバンクの新料金ブランド「SoftBank on LINE」とは

房野氏:ソフトバンクは12月22日に、オンライン専用の新しい料金プランコンセプト「SoftBank on LINE」を発表しました。これについての感想をお聞かせください。

石川氏:ソフトバンクの宮内社長は、元々ずっと「LINEモバイルはオンラインで」と言っていたので、ahamoが出た時に、ソフトバンクはLINEモバイルで対抗するんじゃないかと予想していました。とはいえ、MVNOだったLINEモバイルを、3週間で吸収合併まで決めたのはソフトバンクらしいなと思いました。ネットでは横並びだと言われましたけど、そりゃまぁ、同じ2980円にしておけばユーザーは逃げないので、そうするよねって感じだと思います。これで(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)3社の寡占は決まったかなと思いました。

石野氏:びっくりしたんですが、LINEモバイルの吸収合併は、12月22日の発表会の時には、まだリリースが出ていなかったんですよ。終わった後にリリースが来て、しかもまだ法的拘束力がない、決議をしていないという中で、あそこまで発表した。最後の最後で相当巻き上げたんだろうなと思います。ただ、元々計画の中にあった節もちょっとあって、ahamoから3週間でゼロから決めたとは、さすがに思えない。ソフトバンクもある程度考えていたと思います。Y!mobileがeKYC(electronic Know Your Customer:電子的本人確認)へすでに対応していたところも、準備の一環だったのかなと思いました。

房野氏:SoftBank on LINEで、Y!mobileの存在感が若干落ちることにならないでしょうか。

石野氏:いや、ドコモよりもわかりやすいというか……2980円だと、Y!mobileでは容量が10GBで、音声定額は付かない。でも、店舗が使えて端末もその場で買えたりするメリットがある。例えば、ahamoのことを聞きにショップに来たとすると、ドコモの場合、自分にahamoは合わないなとなった時に、ギガホかギガライトしか選択肢がない。一方ソフトバンクは、Y!mobileに誘導できるのが強い。「容量は半分の10GBになっちゃいますけど、この場で契約できますよ」と言える。「まぁ10GBでいいか」という人はそれにしますし、「どうしても20GB必要」という人は3780円ですよね。「700円か800円追加すればY!mobileにできますよ」と言えるのが強いと思う。Y!mobileをうまく活用している感じがします。

石川氏:Y!mobileとソフトバンクの関係性はブレていない。ソフトバンクを使っていて、「料金を安くしたいから格安スマホに行こうかな」と思っている人を、Y!mobileに止める、Y!mobileを使っていて「容量が足りない」という人をソフトバンクに送り出す役割だった。その補完関係が上手く行っている中で、SoftBank on LINEというahamo対抗であり、オンライン特化ブランドができた。ソフトバンクはブランドと言い続けているところもブレていないし、ちゃんと空気を読んでアジャストしてきたという感じがします。

石野氏:SoftBank on LINEは撒き餌としてすごく使いやすいですし、Y!mobileとソフトバンクでうまく吸収できるということで、受け皿も広く非常に良いプランだと思います。あと、石川さんがソフトバンクは空気を読むのが上手いとおっしゃいましたが、正価をドーンと出して、明らかにauの炎上を意識していた。ソフトバンクはこのへんの空気感を読むのが抜群に上手いなと思いましたね。

石川氏:ahamoから3週間、ギガホ プレミアから4日間で対応した。まぁ、色々と準備はしていたんだろうけど、最終決断をそこでして、2020年内ギリギリのタイミングで発表した。みなさん、本当にお疲れ様でしたと言いたい(笑)

房野氏:法林さんはどう思われましたか?

法林氏:うまくまとめたと思いますね。発表は12月だったけど、実はだいぶ前から準備はしていたみたいだし。総務大臣が「1割値下げ程度じゃ勘弁しないよ」みたいなことを言い始めたあたりから、いろんなウワサがあった。ソフトバンクは冬春モデルの発表会もやらないままで、たぶん、それも本当はやるつもりはあったんだけど、政府の文句の付け方があまりにも範囲が広いので、どうやってカバーするか情勢を見ながら検討していたんだと思います。ドコモのahamoは想定以上だったと思いますが、ギガホ プレミアは想定内。auが炎上したのを見て、自分たちはそうならないように、うまくまとめたというところじゃないでしょうか。

 オンライン専用ブランドをLINEモバイルで、という話については、元々LINEモバイルがLINEをうまく使った設定やサポートを提供していた。たぶん、SoftBank on LINEでも同じことをやるんだろうなと思う。4Gと5Gの料金を分けなかったのは当然という感じ。

石野氏:ドコモは絶賛されてはいますけど、ギガホ プレミアを見ると思い切りの悪いところがある。4Gと5Gの料金プランが別で、100円という微妙な差がある。あと、正価を打ち出すという割には、スライドはやっぱり割引後の価格になっていたり。そういう思い切りの悪いところを、ソフトバンクは潰していったなという感じがします。

法林氏:「余計な割引は削りました」というのは結構大きいポイント。「素の料金を出そうよ」という意見があって、ソフトバンクはそこをうまく読んで出したよね。

房野氏:そうですね、わかりやすかったです。

石川氏:わかりやすいんですけど、期限付きの割引がなくなるって、本当に良いことなのかなと。

法林氏:まぁ、そうなんだよね、難しいよね。またどこかが期限付き割引をやり始める可能性は、ゼロではない。良いとも悪いとも言い切れない。でも、ユーザーに不評だったのは、割引が複数に渡っていることと固定回線とのセット。固定回線のセットはauが先鞭を付けた話ではあるけど、ちょっと、あまり評判が良くない気がする。まぁ、これくらいが丁度いいバランスなのかな。1年間、1000円とか500円の割引はプランに盛り込みましたというニュアンスかな。

石野氏:解約に手数料がかからなくなっているのと、MNPにも制限がかからなくなる。期間限定割引を残しておくと、その期間が終わった後に解約されるリスクが高くなってしまう。だったら組み込んじゃった方がいいんじゃないかという判断は、3社とも働いたんじゃないかなという感じがします。

石川氏:半年ごとで乗り換えていって、そこそこ安くすることができた。

石野氏:そうなんですよ。これが4月にMNPの手数料が無料になると、一旦解約&新規契約じゃなくて、普通にMNPでぐるぐる回していくだけの方がお得になる。そうすると解約率が当然高まってくるでしょうから、そこに手を打ってきたのかなという感じですね。逆にいうと、それは流動性を低めることにはなっていたんですが、国がそうしなさいと言っているのでやるしかない。

石川氏:今契約しているキャリアの中で自分に合ったブランドを選ぶことしかしなくなる。他社に移行しなくなるのは明らかだし、他社に行く方が損するバターンがあるでしょうから。本当にね、これで良かったのかなって気がすごくしますね。

法林氏:目的は料金が下がることであって、流動性を高めることではないというのは、ずっと言われ続けていることなんだけど、なんか、まぁ、これが良かったのかなぁ。ソフトバンクにインタビューした時「官製値下げだけど、いいんですか?」と聞いたけど、「まぁ、やっていくしかない」というニュアンスの回答だった。でもやっぱり、このルールのない値下げは気持ち良くない。後に禍根を残しそうで気になるところ。

石川氏:一時的に料金が下がって国民的にはハッピーですけど、将来的に上げることは簡単にできちゃうし、結果として3社が強くなるような気がしてならない。数年後、「ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクの3社にとっては、あの値下げのタイミングが追い風になった」みたいなことになりかねない気がする。

房野氏:ソフトバンクの無制限プラン「メリハリ無制限」については、どうでしょう。

石川氏:経営に与えるインパクトは、ドコモよりも大きいのかなと思っています。ソフトバンクはiPhoneユーザーが多くて、使い放題プランを契約している人が割合としては結構多いんじゃないかと思う。実際、3社のトラフィックデータを見ても、ソフトバンクはデータ量が大きい。と考えると、ソフトバンクの方が経営に与えるインパクトが大きいので、大丈夫かなとは思いました。

法林氏:メリハリ無制限には一応、テザリングで容量制限(合計30GBまで)が付いている。発表会後の囲み取材で話が出ていたけど、スマホベースだから基本的に制限を付けてやっていますということだった。ドコモとソフトバンク、どちらも提供しているのは携帯電話サービスなんだけど、スマホで使う環境を提供しているソフトバンクに対し、NTTドコモは回線を提供しているんだな、ということが明確に出た感じがします。

後出しじゃんけんはやっぱり強い! auの「povo(ポヴォ)」

房野氏:そして、年が明けて1月13日にau(KDDI)が、ドコモの「ahamo」に対抗するオンライン専用の「povo(ポヴォ)」を発表しました。

石川氏:ahamoが20GB 2980円という値段を付けたのは、楽天モバイル潰しだと思う。このインパクトは大きいと思います。そんな中、au(KDDI)のpovoが、5分音声通話し放題の500円を外して2480円ということで、うまいことやってきた。後出しじゃんけんはやっぱり強い。3月まで時間があるので、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」を含め、後出しじゃんけんをしてくるところが出てくるんじゃないかなと期待しています。

石野氏:そうですね。「総務大臣マーケティング」も非常にうまかったというか(笑)

石川氏:ただ、武田総務大臣に振り回されるのは、いい加減、やめた方がいいんじゃないかって気がしている。povoに対して「非常に紛らわしい発表」という大臣の発言は、相当……言い方が難しいけど……

武田良太 総務大臣

法林氏:大臣の方が紛らわしいと言っていいと思うよ。

石川氏:新聞の見出しに踊らされすぎというか。KDDIは、最安値なんてプレゼンでは一言も言っていなかったし、プレゼン資料にも最安値とはなかった。あくまで質疑応答で、髙橋社長が記者に答える形で「最安で攻めたい」と言っただけ。しかも、それもちゃんと「他社とは違う形で2480円にして」と説明した上で言った。だけど、明らかに大臣は「最安値」に噛みついた。「記者会見で最安値という言葉はけしからん」ということだけど、記者会見はメディアにしか公開されていないにも関わらず……

法林氏:しかも、最安値という言葉自体は質疑応答で出たものだからね。500円を外す理由も、髙橋社長が「若い子は音声通話を使わないから500円を外した」と、ちゃんと説明した。SNS上の反応を見ても、「500円が外れて安くなったから良かった」という意見が大半を占めている。

石野氏:髙橋社長は「ベースとしての2480円」「ベースとしての値下げ」と、あくまでベースだと繰り返し言っていた。そこが一切くみ取られていないのはちょっと可哀想。武田大臣の「料金プランに対して指摘したつもりはない」という釈明もひどい。大臣は記事の見出ししか読んでいない感じがすごくする。

法林氏:ちょっと勉強が足りないね。

石野氏:ただ、結果として見ると、あの発言によって、ユーザーを怒らせたというか、大臣の発言に対して「いやいや、待ってよ」という声が大きくなって炎上したことによって、povoという名称が出まくり、ユーザーに擁護してもらえる立場になった。やっぱりユーザーを味方に付けると強いんだなと思った。

石川氏:あれによって、ドコモとソフトバンクは追随しにくくなった。

法林氏:下手なことはできない。

石川氏:紛らわしいということになるので、そこが面白いなと。今回、髙橋社長は、ユーザーに正しく向いたことによってユーザーに支持された。with Amazonプライムの発表では痛い目を見たけれど、今回はしっかり向き合ったからこそユーザーに支持された、という評価になっているようです。

石野氏:KDDIは1か月間、反省に反省を重ね、練りに練って、いかにシンプルに出すかということを、相当考えていました。「サービスを説明するための注記は何個まで大丈夫ですか?」とか、相当細かいことまで広報から聞かれましたから。いや、そこが問題じゃないんだけどなって思いましたけど(笑)

石川氏:この先どうなるか、ですよね。

石野氏:povoもインパクトはすごくあった。オプションを加える「トッピング」の仕組みがうまいと思った。そこで稼げる感じ。

石川氏:トッピングという名前にしたのが良かった。オプションという言葉はネガティブなイメージ。あくまでトッピング、「自分の意志で選んで付けてください」というやり方は浸透しそうな気がする。200円で24時間のデータ使い放題もそうだし、様々なOTTプレーヤーと組んだトッピングも出てくるだろうから、KDDIが持っている良さも活かせるんじゃないかと思います。

......続く!

次回は、総務大臣発言について話し合う予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘
文/房野麻子

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