小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

カズ、中村俊輔、遠藤、今野、大久保、田中隼磨、鄭大世、7人のベテランは2021年のJリーグ開幕を前に何を思う?

2021.02.13

Masashi Hara(Getty Images)

2021年のJリーグ開幕が2週間後に迫ってきた。新型コロナウイルスに翻弄された昨季は「降格なし」という特別なルールが設けられた。このため、今季はJ1・20チーム、J2・22チームという変則的な体制でリーグ戦が行われる。

昇格は前年と同じ2チームずつだが、降格4チームというのは前代未聞のレギュレーションだ。「昨年は降格がなかったんで、下位チームが上位に真っ向勝負で挑んでいたので力の差が出やすかった。が、今年はそういう形にはならない」とYBCルヴァンカップ王者のFC東京・長谷川健太監督もコメントしていたが、1つ1つ戦いがよりシビアになるのは間違いなさそうだ。

横浜FCの躍進のカギを握るカズと中村俊輔

そこで頼りになるのが、百戦錬磨のベテラン勢。2020年J1と天皇杯の2冠を達成した川崎フロンターレを振り返ってみても、昨季限りで引退した中村憲剛という40歳の大ベテランがいた。彼がいるだけでチーム全体に自信が生まれ、一体感が強まった。

大島僚太が「ホントにいなくなることが信じられないし、あれだけ愛されるサッカー選手もなかなかいないと思います」と天皇杯決勝後の取材で号泣した通り、川崎の面々の心にはポッカリと穴が空いたのではないかと思うほどの絶大な存在感を誇った。やはり圧倒的な影響力を及ぼしてくれる年長者の有無はチームにとって非常に大きいのだ。

その筆頭がカズ(三浦知良)と中村俊輔だろう。

「今季に懸ける思いというよりも、毎日、毎日、練習も試合も自分の思いを全て込めてやっているつもり。それを毎日続けていく。それしかない。いい準備をして、1つでも多く先発で出られるように努力していきたい」と先月21日の和歌山キャンプ初日に新たな決意を口にした。その後も率先してトレーニングを積み重ねている様子。昨季は4試合出場にとどまっただけに、54歳になる今季こそはリベンジを果たしたい気持ちが強い。

かつて「キングカズ」と言われ、日本代表エースに君臨した頃から25年が経過。体力的には衰えたものの、サッカーへの意欲や感性はと研ぎ澄まされる一方だ。実際、この年齢で10代の若手と同じ強度でトレーニングをフルにこなすだけで尊敬に値する。凄まじい努力と意思の強さには心を揺さぶられる。

そんなカズの背中を追いかけている中村俊輔も今年で43歳。背番号をジュビロ磐田時代以来の10番に変更し、明るく前向きに取り組んでいる。昨季は10試合出場無得点と97年のプロ入り以降、最も出番が少ない時間を強いられただけに、巻き返しへの意欲は強い。

「去年はスタメン組の練習相手とかが多くて、なかなか自分を磨く時間を持てなかった。自分なりにもがいたし、何か見出さなきゃって思いで取り組んだけど、結果が出なかった。プロとしての評価は自分の中でも低かったし、苛立ちの毎日でした。

(ニッパツ)三ツ沢で試合を上から見てるのはホントに辛かったけど、気付いたことを若い選手に伝える努力はしていました。『ワールドカップ(W杯)や欧州チャンピオンズリーグで今のプレーできる?』とか『そこでかっさらわれたら終わっちゃうよ』とかプレッシャーを感じながら戦うようには仕向けていました。だからこそ今年は出るチャンスをつかみたい。自分にしかないプレーをどんどん出さないと意味がない。自分が納得して、楽しんでもらえるプレーをしたいですね」

かつての日本代表エースナンバー10は複雑な胸中を吐露しつつ、若手台頭の波に必死に抗おうとしている。走力やインテンシティは下降線かもしれないが、彼には「伝家の宝刀」のFKがある。「俊さんが三ツ沢でFKを決めたのを見たことがない」という若い世代も増えている。彼らに底力を示すことで、横浜FCの躍進請負人になれるはずだ。

プロキャリアをスタートさせた古巣で再起をかける

彼ら同様にJ1で地力を示そうと躍起になっているのが、15年ぶりにセレッソ大阪に復帰した大久保嘉人。2010年南アフリカ・2014年ブラジルの両W杯に参戦し、川崎時代の2013~15年に3年連続J得点王に輝いた男も、2017年に赴いたFC東京以降は数字が残せなくなった。2018年後半から2019にかけて在籍した磐田では通算4点、昨季プレーしたJ2・東京ヴェルディで0点というのは誇り高き点取屋にとって屈辱的な結果だったに違いない。本人も「引退を考えた」と言うほど追い詰められたが、プロキャリアをスタートさせた古巣で今、再起を賭けている。

「やめようかなと言ったのは口だけ(苦笑)。正直、走るのがめんどくさいし、サッカーはあんまり好きじゃないけど、まだやりたいと思ってるから続けてる。『楽しくなくなったらやめる』っていうのは20歳くらいの頃から言っていること。今は若い時には見えなかったことも見えるようになっているから面白い。それを若い選手に伝えられるからね。川崎で点取れてたのも、パスが来てシュートを打ててるから。ホントに単純なことだよ」

このように大久保は引退説を一蹴。自分にできることを全てやるつもりだという。特に若手に言いたいのが「自分で考えて判断しろ」という点だという。

「今はポジショナルプレー(各ポジションの立ち位置を重視した戦術)が中心で、自分の特徴を出せないやり方だから、かわいそうっちゃかわいそうだけど、俺が若い選手だったらそんなの関係なしに1枚はがして勝負に行く。自分で判断してチャレンジしない選手は上にはいけない。それは間違いない」と語気を強めていた。こうした意識がセレッソの若手に浸透すれば、もっと自発的に戦える集団に変貌するかもしれない。大久保自身の再生とともにチームの成長も楽しみだ。

遠藤は磐田を昇格に導けるか?

一方、彼らとは異なり、J2で活路を見出そうとするベテランもいる。その筆頭が40歳で磐田にレンタル移籍した遠藤保仁だ。昨年10月に20年間過ごしたガンバ大阪を離れた時には日本中を脅かせたが、移籍直後に瞬く間に磐田を自分色に染めてしまったことも、より大きな驚きをもたらした。遠藤効果もあって磐田は昨季J2後半戦で2位。今季は彼がフル稼働すれば、昇格圏内の2位以内確保にかなり近づくと言っていい。

「J1昇格が最低限の目標。それを達成できるように今からコンディションを上げていきます。シーズンは長いんで、アクシデントもあると思いますけど、それを乗り越えながら達成したい。チームが勝つために自分の力を100%出したいし、若い選手も多いので、いいコミュニケーションを取っていきたい」と彼は41歳の誕生日だった1月28日に地元・鹿児島でキャンプインし、本格的に始動した。傑出したパスセンスは今も健在。彼の守備負担を軽減すべく、大森晃太郎や鹿沼直生ら走力ある面々のサポートも力にして、遠藤らしさを前面に押し出してほしい。

昨年10月にケガをした38歳・今野泰幸も復帰間近で、ボランチの一角に入ってくるかもしれない。2人の老獪なプレーが加われば、チームの完成度はさらに上がるはず。「攻守両面で11人が連動していけばもっとチームも機能してくる。連携がよくなれば、得点も取れるし、失点も減る。方向性は間違っていないし、続けていけばいい」と今野も意気込んでいた。かつてガンバと日本代表で異彩を放った2人には大きな期待が寄せられる。

その磐田を追走する町田ゼルビアには、間もなく37歳になる元北朝鮮代表FW鄭大世が赴いた。昨年限りで清水エスパルスとの契約が満了になり、「引退」の二文字が脳裏をよぎったというが、年末にかかってきた1本の電話に心を動かされ、現役続行を決めた。

「町田はポテンシャルの大きなクラブ。ここでもう1回、自分の力を尽くしたいと思って移籍しました。どんな状況でもゴールを取れるのが自分の武器。J1昇格を目指して戦います」と彼は1月23日の新加入会見で力強くコメントした。昨季途中から赴いたアルビレックス新潟でもわずか3カ月で9得点というゴールラッシュを見せており、鋭い得点感覚とゴール前の迫力は衰えていない。かつて中村憲剛に鍛えられた動き出しとシュート技術もさび付くどころか、磨きがかかっている。同じ84年生まれの長谷部誠(フランクフルト)も来季契約延長が濃厚と言われるが、37歳というのは決して老け込む歳ではないし、鄭大世ならまだまだ十分やれるはず。町田の史上初のJ1行きのカギを握るのはこの男と言っても過言ではない。

最後にもう1人。磐田、町田とともにJ1昇格を争う松本山雅の背番号3・田中隼磨を忘れてはいない。プロ21年目となる今季はチームも大幅に若返り、柴田峡監督の組織作りも序章だが、彼は厳しいコーチングと卓越した走力で高いプロ意識を見せつけている。

FC東京からレンタル移籍してきた平川怜も「ハユさんがあの年齢まで試合に出続ける理由は同じピッチに立ってみないと分からない。それを今、すごい学んでます。練習から絶対に手を抜かないし、一番走れますし、やっぱそういう積み重ねが全てだと痛感します」と脱帽していた。今年からJリーガーになった実子・新保海鈴(山口)も「プロとして心から尊敬しています」と話したが、2月28日の開幕戦では親子対決が実現するかもしれない。そのピッチに立つべく、田中隼磨は貪欲に高みを目指し続ける。

コロナ禍の2021年、彼ら7人のベテランJリーガーの飽くなき挑戦から目が離せない。

取材・文/元川悦子

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年11月16日(火) 発売

DIME最新号の特別付録は「自撮り棒一体型スマホ三脚」! 特集は「今聴くべき、ラジオと音声コンテンツ」、「家電進化論2022」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。