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話題の音声SNS「Clubhouse」ってどうなの?1週間使ってわかった雑談の価値

2021.02.14

■連載/石野純也のガチレビュー

 2021年1月下旬に、日本でにわかに流行り出したのが、音声SNSの「Clubhouse」だ。同サービスは米国発で、アプリ自体は2020年4月ごろから英語圏で広がり始めていた。そのアプリが、1月中旬ごろに、日本のApp Storeに登場。最新サービスに真っ先に飛びつくアーリーアダプターが使い始めた直後から、一気に情報が拡散し、テレビなどでもその様子が取り上げられるようになった。現状、アプリはiPhoneやiPad、iPod touchなど、iOS端末のみに対応している。

 音声SNSというとおり、Clubhouseは、TwitterやFacebookなどと異なり、コミュニケーションの方法は会話のみ。テキストベースのコミュニケーションができないのは、ほかのSNSとの大きな差と言える。Roomと呼ばれる仮想的な部屋を作り、その中でコミュニケーションを取る仕組みだが、必ずしも会話に参加する必要はなく、「リスナー」として、聞き役に徹することも可能。SNSでありながら、ある意味、ラジオのような使い方もできる。

1月下旬に突如として流行し出したClubhouse。現時点ではiOSアプリのみ

 芸能人や起業家、インフルエンサー、アナウンサーなどのメディア関係者といったいわゆる有名人も参加し始めており、フォロワーやリスナーを増やしている一方で、仲間内だけが集まって緩い会話ができるのも特徴。コロナ禍で、対面での雑談が減少する中、それを補うツールとして注目を集めている。そんなClubhouseの世界に、筆者も飛び込んでみた。約1週間、Roomを主催したり、様々なRoomに参加して人の話を聞いたり、自分から話したりしてみた。ここでは、その魅力や課題を掘り下げていきたい。

SpeakerとListenerの2段構えになったRoom、聞くだけの使い方もOK

 ユーザー同士がフォローする/される点は、ほかのSNSと同じだが、それだけで誰かの投稿が表示されるほかのSNSとは違い、ClubhouseではRoomに入らなければ声を聞くことができない。Roomは、その名の通りClubhouse内にある部屋のイメージ。各々が作成したRoomに集って、雑談なり講演なりをするのが基本的な使い方だ。タイムライン的にフォローしているユーザーが参加しているRoomや、関心のありそうなRoomが表示されるため、アカウントを作成したら、まずは適当なところに入ってみるといいだろう。

コミュニケーションを取るには、Roomに入る必要がある

 ただし、それだけでは、自分がしゃべることはできない。ClubhouseのRoomに入ったユーザーは、スピーカーとそれ以外の大きく2つに分かれる。前者はしゃべる人、後者は聞く人という位置づけで、ほかのユーザーの作ったRoomに入ると、まずリスナーに回ることになる。発話できるのは、スピーカーになった場合。スピーカーになるには、自分でRoomを作るか、Roomのモデレーターに指定されているユーザーの指名を受ける必要がある。

 自分からスピーカーになりたい時には、画面下に表示されている手のアイコンをタップする。こうすると、モデレーター側に、手が挙がったことが表示される。あとはモデレーターの判断次第だ。例えば、友だち同士でRoomを作り、一緒に雑談したい時には、みんながスピーカーになればいい。発表会のように、モデレーターが質問を募集して、参加者を1人1人上げるといった使い方も可能。逆に、リスナーに徹するのも、Clubhouseの使い方の1つだ。

Roomに参加した直後はリスナーになり、発言はできない。話したい時には、挙手ボタンをタップする

 このような構造があるため、Clubhouseは様々な用途に利用できる。有名人のRoomに参加して、あたかもラジオのように聞くだけでもいいし、友だちのグループチャット的に使ってもいい。後者の場合、クローズドでほかのユーザーからは見えないRoomを作成することもできる。あくまでSNSのため、ラジオのトーク番組のように構成が練られているRoomはほとんどないが、ただ聞いているだけでも意外と楽しい。まずは有名人をフォローして、ラジオ感覚で使い始めてみてもいいだろう。

 Roomで交わされるトークの中身はまさにカオス。友人、知人同士で雑談しているだけのこともあれば、ビジネスに関する相談会や、社会問題、政治を討論する硬派なRoomもある。その下に、怪しげな会話を交わすRoomがあったりするところが、カオスと評するゆえんだ。

Roomを作るのは簡単、聞くだけより楽しい雑談

 ただ、聞いているだけならSNSである必要性は薄くなる。同じ音声メディアであれば、構成や台本がしっかり練ってあるラジオを聞いた方が、おもしろいと感じるかもしれない。自らスピーカーになり、言葉を交わせるのがSNSとしての真骨頂だ。気の置けない友人と、小規模なRoomを作成してみることをお勧めしたい。Roomの作成は簡単で、画面下に表示される「Start a room」というボタンをタップするだけだ。

「Start a room」をタップすると、Roomを作成できる

 ここで、「Add a Topic」を押すとRoomに名前をつけることができる。フォロワーを招待する時には、わかりやすいような名前を設定しておきたい。Roomを公開するか、フォロワーだけにするか、完全にクローズドにするかも選択できる。Roomを主宰すると、自動でモデレーターになる。その際に、Roomに入れる相手を指定できる。相手がRoomに入れるかどうかは、ログイン状況をチェックしよう。ただ、突然呼ばれてもなかなか会話に参加できないかもしれないため、あらかじめ別のSNSで連絡を取り合っておいた方がいいかもしれない。

Roomには、フォローしているユーザーを招待できる

モデレーターになると、ユーザーをスピーカーに移動させたり、リスナーに戻したりといった権限も付与される

 RoomをOpenにしておくと、フォロワーが突然参加してくれることがある。フォロワーのタイムラインに、Roomの情報が表示されるためだ。そのフォロワーがフォロワーを呼び、徐々にRoomの人数が増えていく。偶然集まった友人と立ち話している時に、通りかかった別の知人が会話に参加してくるようなものだ。ただし、フォロワーが多い友人がいると、思わぬ人数が集まってしまうことも。見知らぬ人との出会いを楽しみたい場合はそれでもいいが、知らない人に会話を聞かれるのはちょっと……と思った場合は、公開範囲を狭めておきたい。

 少々不便なのが、Roomの情報を告知する手段が少ないところ。上記の方法で作ったRoomは、TwitterやFacebookなどに共有できない。URLをほかのSNSで事前に告知したい時には、スケジュールを設定してRoomを作る必要がある。その場で作ったRoomが盛り上がったので、Facebookの友だちを誘うといったことが難しい点には、注意したい。Roomを検索できないのも少々不便だが、これは、あくまでソーシャルグラフに基づくSNSということで、あえてできないようにしているのかもしれない。

スケジュールを作成した時には、TwitterやFacebookなどの外部SNSでURLを共有できる仕組み

音声の“被り”があってもOKで自然な会話ができる

 ラジオのように聞けると書いたが、音質もそれに近い。ややザラっとしたような聞こえ方をするが、音質が悪く、聞き取りにくいということもない。スピーカーに上がると、さらに音質がよくなる。会話の音質はよく、お互いの声がかぶっても、どちらかの声がさえぎられることがない。Zoomのようなオンライン会議ツールの場合、これがあるため相槌を打つのも難しかった。Clubhouseは、帯域を多く取り、きちんとサーバー側で合成しているためか、あたかも電話のように自然なやり取りができる。

 オンライン会議ツールなどのように映像はないが、音声の自然さは群を抜いている。顔が映っている必要性がないような時には、会議用に活用できそうだ。映像がないため、オンライン会議ツールと比べて、気軽に参加できるのもうれしい。もちろん、こうしたアプリにもミュートのように映像をオフにする機能はあるが、機能があることで、オンにしなければいけない機会も出てくる。あらかじめ音声だけと割り切れるClubhouseの方が、気軽に利用できる。Zoomをつけっぱなしにする人はいないが、Clubhouseならそれができるというわけだ。

音声だけでコミュニケーションできるため、Zoomなどより気軽に雑談ができる

 ちなみに、ClubhouseはRoomに入ると、画面が点灯したままになる。このままの状態で聞き続けると、バッテリーの消耗が激しいため、移動中などはスリープボタンを押して、ディスプレイはオフにしておいた方がいいだろう。また、音声のみにしては、データ消費量が多い印象だ。筆者は、移動中と、一部、室内でモバイルデータ通信を使っているが、1月28日から2月3日の1週間で、約1GBのモバイルデータ通信を使っていた。外出時に使いたい人は、データ容量の大きい料金プランに入るようにしておきたい。

 本稿はユーザーが急増中の最中に書いたもので、今後、どのようなSNSになるのかは未知数な部分もあるが、音声でのコミュニケーションに可能性を感じたのも事実だ。身近な友人や知人と雑談するのは、想像以上に楽しかった。コロナ禍で外出が減り、顔見知り同士で集まる機会が限定的になっている今だからこそ、そう感じたのだろう。有名人の話を聞いたり、フォロワーを増やしたりするのもいいが、ぜひ身近な人と積極的にコミュニケーションを取ってみてほしい。

【石野's ジャッジメント】
音声性能      ★★★★
UI         ★★★
将来性       ★★★★
つながりやすさ   ★★★
気軽さ       ★★★★★
連携&告知     ★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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