https://www.youtube.com/watch?v=j1-MOE_oSXs
昨年ブレイクした、画面を折りたためるスマートフォン
2021年は「巻取りスマートフォン」がブームとなるかもしれない
各社が開発を急ぐ、新フォームファクタのメリットを探ってみよう
他社に先駆けたOPPO
https://www.oppo.com/en/newsroom/press/oppo-showcases-three-concept-products-at-inno-day-2020/
スマートフォンの画面をスライドさせるというアイディアは、昔から存在していた。巻物のように画面がスライドすれば、動画視聴時など表示するコンテンツに応じて大画面が利用できる。
動作する巻取りスマートフォンを初めて公開したのは、中国OPPOだ。同社が2020年11月に発表コンセプトモデル「OPPO X 2021」では、折れ曲がる有機ELディスプレイを本体内部に巻き取ることで、通常時は6.7インチ、展開時は7.4インチへと画面を展開することが可能だ。
すでに販売されている折りたたみスマートフォンでは、画面サイズが2段階しか選べず、さらに折りたたみ機構は本体が分厚くなるというデメリットがある。しかし巻取り式なら、よりスマートに大画面を展開することができる。
LGも開発競争に参入へ
https://www.youtube.com/watch?v=j1-MOE_oSXs
続いて韓国LGがオンライン開催となったCES 2021で公開したのが、巻取り式スマートフォン「LG Rollable」だ。その機構の詳細については明かされていないものの、公開された動画では画面が上へと展開し、小さめのタブレットとしても利用できるスマートフォンの姿が確認できる。
実はLG、すでに巻取り式の有機ELテレビ「LG SIGNATURE」を販売している。有機ELディスプレイには簡単に折り曲げられるという特性があり、そのような経験がLG Rollableの開発に生かされている可能性が高い。
LGは2画面のうち片方が回転するスマートフォン「LG WING」を投入するなど、意欲的な端末開発を続けている。LGから世界初の巻取りスマートフォンが登場する可能性も、十分にありそうだ。
応用範囲の広いTCLのアイディア
https://www.tcl.com/ces2021/index.html
同じくCES 2021にて、中国TCLも巻取りスマートフォンを披露している。興味深いのは、縦に伸びるタイプのスマートフォンと、横に伸びるタイプのタブレットタイプの両方を提案していることだ。
まず縦に伸びるタイプでは、6.7インチのディスプレイを上方向に7.8インチまで展開することができる。これにより、より小さな本体で大画面を持ち運ぶことが可能になり、荷物のたくさん入ったバッグにも簡単に収納できる。
そして横に伸びるタイプでは、まさに巻物のような筒に薄さ0.18cmの17インチ有機ELを収納。アウトドアなど屋外でも、大画面で地図を確認することができる。またビジネスでのミーティングにもこの大画面は活用できそうだ。
ますます多様になる次世代スマートフォンの形状だが、2021年は小さなスマートフォンで大画面を利用するのが当たり前となるかもしれない。
文/塚本直樹
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