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本業より副業で稼ぐ「パワフル副業者」急増で企業に求められる新しい組織づくり

2021.02.05

副業が注目される中、日本経済新聞の調査では「転職希望者の8割強が副業に前向き」という結果が明らかになっている。

それでは、大副業時代に企業に求めれられることとは? 今回はあしたのチームが発表した「副業と企業組織」に関するレポートを見てみよう。

大副業時代の副業は「転職」や「市場価値向上」は手段へと変化

副業を解禁した大企業の例が話題となったが、このケースは業績悪化によるものも多くあった。新型コロナウイルスにより大打撃を受け、人材を抱えることに苦悩した大手企業がその一時的な措置として副業を推奨し、社員の経済的問題を解決するとともに退職ではなく副業とすることで自社に人材を確保する目的とした活用が目立つ。

これらの流れから、副業から転職に向かう理由として、会社への不満からというものが一点。また、他社での就業を余儀なくされて実施した副業により、新たな自分の可能性に触れたことによる転職願望の二点がある。

このように、副業が「市場価値向上」の手段になりつつあることと、大手企業の副業解禁により、副業が「転職」へと繋がりやすくなっているのだ。

副業に対する正しい認識が副業を加速させる

また、今後副業を語るうえで「パワフル副業者」というキーワードが存在感を増すだろう。パワフル副業者とは、本業以上の収入を副業で稼いでいるワーカーを指す。彼らの働き方はリモートワークが中心だ。

2020年は、テレワークやジョブ型雇用が台頭するなど、日本の主流だったメンバーシップ型雇用が転換期を迎えているという議論が増えた。この背景は生産性とセットで語られることが多いが、パワフル副業者の存在は、優秀な人材を市場価値以下の収入で働かせていたという事実の裏返しでもあるのだ。

 2020年12月に週3日以上テレワークで働いている会社員を対象に当社が行った調査では、55.7%が「ジョブ型雇用の導入に賛成」と回答、理由として「ジョブ型にすることで自身の生産性が上がり、収入も上がるから」が56.5%と生産性向上とそれに紐づいた収入について課題意識を持つ会社員が多く存在することが明らかになっている。

Q1.あなたはジョブ型雇用の導入に賛成ですか?

Q2.ジョブ型雇用の導入に賛成する理由を教えてください。

パワフル副業者は、副業というワンクッションの市場価値によって収入を得ていき、その先には転職や起業もあるだろう。また今は一般的に「転職=転社」という意味で捉えられているが、これからの転職は今の仕事から違う仕事に転ずるという意味での転職へ、さらに副業によって自身の仕事の幅を広げるという意味で、副業も転職といえる時代になると考えている。

前述した大手企業での副業解禁はあるものの、多くの企業ではまだまだ制度上認められていない実態、一方で法制度上は原則禁止できないという認知がされていないことが日本の現状だ。これらの認識が高まれば、より副業の流れは加速する。

またここで鍵となる層は20代だ。年功序列型の雇用システムでは年収が抑えられている20代の年収が、入社2~3年目で400万円であった場合、その額を副業で超えるケースが出てくれば、影響を受け副業が活性化する。

同時に副業が一般化することでスキルの向上や新たな適職との出会いの機会が増え、転職が活性化されると予想される。

また、転職の動きが進む一方で、企業によっては副業を積極的に認めることで、社員の「退職」ではなく、例えば週に1日だけ自社に関わりを持ち続けてもらう、というような関係も出てくる。本人が別のフィールドを希望しても、自社との関係を継続的に持ち続けることも出てきている。これはつまり、副業の先には「退職」という概念がなくなると言えるだろう。

企業はモノクロ組織からカラフル組織へ転換することが鍵

一方、企業や人事目線になってみれば、副業や大転職時代に負けない就業環境、つまり脱日本型雇用システムによって、より魅力的な企業にならなければ優秀な人材からは選ばれない。

日本型雇用システムにおいては大企業側のほうが立場が強いため、魅力的な人事制度を施さずにいた現状があった。しかしパワフル副業者が生まれ、その流れが若手優秀人材に浸透してきたときには、雪崩を打ったように転職が進んでいき、立場の逆転が起こるだろう。手を打たなければ取り残されてしまう。

逆説的に先進的な企業は、副業をオープンに認め、対等な立場で切磋琢磨しようとする。適切な環境を提供できる柔軟な人事制度を持っている会社が、これからも優秀な労働力を確保していける状況となる。

今まで正社員一辺倒の組織であった「モノクロ組織」から、多様な人材を認め、集められ、生産性を向上できる「カラフル組織」へと転換することがこれからの鍵となる。

構成/ino.

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