
コロナ一色となった2020年に『鬼滅の刃』が大ヒット。まさに〝鬼〟が日本のエンタメ界の救世主となっている。
もともと日本人にとって鬼という存在は、必ずしも悪いイメージばかりではない。例えば「鬼」とつく名字は珍しくなく、中でも一番多い「鬼頭」さんは約2万人もいる。そして「鬼が出てくることわざ」でも「鬼に金棒」など、強者の象徴として使用されるものも多い。
そして『鬼滅の刃』だけではなく、日本では昔も今も、鬼が登場する数々のアニメが存在する。例えば1980年代に大ヒットした『うる星やつら』のヒロイン・ラムは〝鬼族〟と呼ばれる宇宙人。頭に生えたツノは、むしろキュートだっちゃ(ラムの口癖)。『鬼滅の刃』に登場する鬼も、すべてが憎むべき存在だけではないことからもわかるように、日本人にとって悪いばかりの印象ではない鬼。
いろんな「鬼」ランキング
■ 鬼のつく名字ランキング
2020年11月時点「名字由来net」調べ
「名字由来net」によると、「鬼頭」は尾張国愛知郡古渡里(現在の愛知県)が起源の、清和源氏と呼ばれる士族がルーツのひとつだそう。
■ 鬼が出てくることわざランキング
gooランキング 調べ(2015年)
強いものがさらに強くなる武器を得ることを意味する「鬼に金棒」が1位。鬼は悪者だけではなく、強さを表わすアイコンでもある。
■ 鬼が登場するアニメランキング
2020 RankingClip調べ
『約束のネバーランド』は、人を食べて進化する種族を「鬼」と呼ぶ。『Re:ゼロ』の鬼は萌え系のメイド。同じ鬼でも描かれ方は様々。
取材・文/高山 惠
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