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中国・上海交通大学が妊娠糖尿病の発症を予測する機械学習モデルを開発

2021.02.04

機械学習で妊娠糖尿病の発症を予測

妊娠の初期に、妊娠糖尿病の発症を高精度で予測可能な機械学習モデルが開発された。上海交通大学(中国)のYan-Ting Wu氏らの研究によるもので、詳細は「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」に12月22日掲載された。

妊娠糖尿病は、妊娠中に軽度の高血糖が生じた状態のこと。世界的には妊婦の最大15%が妊娠糖尿病を発症すると推計されている。

なお、妊娠前から存在していた糖尿病や糖尿病の診断基準を満たすレベルの高血糖は、より厳格な血糖管理が必要な「糖尿病合併妊娠」であり、妊娠糖尿病に当てはまらない。

妊娠糖尿病による高血糖は糖尿病合併妊娠ほど高くないものの、死産や早産、難産、巨大児出産、新生児低血糖などのリスクが高まるため、十分な血糖管理が必要。

また、胎児が子宮内で高血糖に曝されている期間が長いと、出生後の生活習慣病リスクが上昇することから、そのリスク抑制のためにも妊娠糖尿病を早めに見つけ出し、治療すべきと考えられている。

そこでWu氏らは、妊娠初期に当たる第1三半期に妊娠糖尿病の発症リスクを把握するための機械学習モデルを開発し、その信頼性を検証した。

モデル構築には、同大学付属病院産科の1万6,819件の電子カルテ情報を用いた。妊娠糖尿病と診断された女性の第1三半期の検査データなど73項目から、機械学習にて17項目の変数を抽出し、妊娠糖尿病発症予測モデルを構築。また、臨床での利便性を考慮して、変数を7項目に絞り込んだモデルも構築した。

次に、これらの発症予測モデルを1万4,992件の症例データに適用し、信頼性を検証した。

その結果、17項目の変数を用いるモデルでは、ROC解析による妊娠糖尿病発症予測の曲線下面積(AUC)が0.80と、高い予測能を持つことが確認された。また変数を7項目に簡易化したモデルのAUCは0.77だった。

機械学習で選択された変数を見ると、年齢、妊娠糖尿病の既往歴、糖尿病の家族歴や、血糖値、HbA1c、中性脂肪、リポ蛋白(a)、甲状腺機能検査値などとともに、喫煙習慣も抽出されていた。その一方で、欧米からは妊娠糖尿病発症リスクとの関連が報告されているBMIは抽出されていなかった。

実際に本研究の対象において、BMI高値または低値の妊婦は妊娠糖尿病発症リスクが高い傾向にあったが、有意でなかった。

この理由について著者らは、研究対象の大半が中国人女性であり、アジア人種はBMIがそれほど高くなくても代謝異常が生じやすいためではないかと考察している。

これらの結果から、著者らは「機械学習により構築された妊娠糖尿病発症予測モデルを用いることで、そのリスクが高い女性を妊娠の初期に特定することが可能になる。それにより、食事の変更などの介入を従来よりも早期にスタートできる」と述べている。(HealthDay News 2021年1月7日)

Abstract/Full Text
https://academic.oup.com/jcem/advance-article/doi/10.1210/clinem/dgaa899/6031346?searchresult=1

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

構成/DIME編集部

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