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米国でクラウドファンディングによる医療費の調達額が急増、米ミズーリ大学研究発表

2021.02.04

クラウドファンディングによる医療費調達額が急増中

「親しい友人のがん治療のため資金を必要としています」、「交通事故に遭い、急な医療費を支払えず困っている友人がいます」といった投稿を、ソーシャルメディアで見かけたことはないだろうか。

このようなオンラインでの資金調達「クラウドファンディング」が、医療費負担のために治療を断念しなければならない事態を、少なくとも部分的に防いでいる実態が明らかになった。

米ミズーリ大学のSuveen Angraal氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に1月11日掲載された。

Angraal氏らの研究は、最もよく知られたクラウドファンディングサイトの一つ、「GoFundMe」を利用した資金調達活動の動向を調査したもの。

同サイトが開設された2010年5月から2018年12月のデータを解析。その結果、2010年には健康問題のための資金調達希望者は42人だったが、2018年には11万9,373人へと大幅に増加していた。

「今回の研究で得られた知見の中で最も印象的なのは、この数年間で資金調達希望者が著増していたことだ。この増加はかなり劇的なものであり、米国における医療費自己負担の問題の大きさを物語っていると言える」とAngraal氏は語っている。

同氏はまた、「米国の医療費が高いことは誰もが知るところだ。私自身や私の多くの同僚が、基本的な医療を受けるための費用を支払うことのできない患者に出合ってきた。そのような患者は、保険に加入していないか、加入している保険が治療に必要な医療行為をカバーしていないため、治療費や薬剤費を支払えないのだ」と解説する。

前記の期間中に同サイトで資金調達を希望した人の総数は105万6,455人に上った。そのうち、4人に1人以上に当たる26.7%が医療費の調達を目的としていた。

それらの医療費調達目標額は、合計すると102億ドル以上に上り、それに対して実際に調達できた金額は2019年4月時点で約36.6億ドルだった。

医療費調達の目的をより詳細に見ると、がん治療目的が最多で34.9%を占めていた。次いで外傷が19.1%、神経疾患が17.4%、心血管疾患が3.6%など。調達目標額は、がん治療目的の場合は1件当たり平均4万5,571ドル、外傷では2万9,874ドル、神経疾患では2万4,763ドル、心血管疾患では2万8,307ドルだった。

「がん治療目的の件数と金額が最も多いことはよく理解できる。がん化学療法は医療費が高額になる治療の一つだからだ。保険に加入していたとしても、がん治療の自己負担額が高額になることは少なくない」とAngraal氏は言う。

同氏は、米国の医療システムについて、受診のアクセスを改善するとともに、患者が無理なく医療費を支払えるように改革すべきだと指摘している。

米カイザー・ファミリー財団のLiz Hamel氏は、この論文発表を受けて、「医療費の高騰は家計を圧迫し、住まいを変える必要が生じたり、副業を始めなければならないなど、生き方の変更を人々に強いる」とコメント。

また、「このような事態は無保険の人だけでなく、カバーする内容が削減される傾向にある企業保険加入者でも起こり得る」と問題提起している。(HealthDay News 2021年1月12日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2774737?resultClick=3

構成/DIME編集部

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