JR西日本の『WEST EXPRESS銀河』
日本全国には、多くの個性豊かな列車が走っている。その魅力は車窓の美しさだけではない。 地元の方の温かい歓迎、各地の名産物を活かした食事、そして何より車両のたたずまい…。
〝いつか乗ってみたい〟列車、今回はJR西日本の『WEST EXPRESS銀河』を紹介。
令和に誕生した〝新世代長距離列車〟
シーズンごとに走行区間が異なる、新しいコンセプトの観光列車。2021年3月までは大阪〜下関間を日中に走る、長距離昼行特急列車として運行される。過去には日本全国でブルートレインなどの夜行列車が多く走行していたが、現在ではほぼ姿を消してしまった。「JR西日本は新幹線を主体として、お客様に目的地へ早く着いていただくことを目指すことが多いが、『銀河』はむしろ逆のことをする」という列車好き・旅好きにはたまらないJR西日本の心意気。しかも、『クルーズトレイン』のような高額な運賃も必要なく、カジュアルに楽しめるのもポイントが高い。運行開始直後から人気が高い、注目の新コンセプト観光列車だ。
3号車フリースペース「明星」は、スタイリッシュな空間。友人とともに談笑する様子が浮かんでくる。
【DATA】
[運行日]週末を中心に週2往復ほど運行。
[予約方法]「JR西日本おでかけネット WEST EXPRESS銀河」のホームページから日本旅行の予約ページへ。直近の山陽コースの申し込みは終了し、次回は夜行の山陰コースが予定。
昼行/夜行も、おてのもの。変幻自在な車内に大興奮!
全6両編成ですべてが異なる設備
期間によって、夜行列車にも昼行列車にもなるため、寝台列車のような本格的な宿泊施設はない。しかし、その車内設備はバラエティー豊富。最もグレードの高いグリーン個室「プレミアルーム」は、どの部屋も施錠できるので完全な個室となる。車端部にはフリースペース「彗星」を設置。5号車は普通車指定席として販売される「クシェット」。ベッド状の座席となっていながら、指定席料金で乗車できる。
4号車は1両まるまるフリースペースとなる「遊星」。大型ベンチにミニテーブル、カウンターなどを兼ね備える。さらに、3号車はリクライニングシートタイプの普通車指定席のほか、コンパートメントタイプの「ファミリーキャビン」などがある。どの設備にしても、この『銀河』が旅を盛り上げてくれるのは間違いないだろう。
■ POINT
4号車のフリースペース「遊星」には、チェスや将棋の盤面が刻印されているテーブル席もある。
昼行と夜行で姿を変える
(上)備え付けのソファを倒すとベッド形状となり、夜行運転時は個室寝台のような空間となる「プレミアルーム」。(下)昼行時は対面式のシート、夜行時は2つのシートをつなぎ、ベッドになる「ファーストシート」。
『WEST EXPRESS銀河』のここがスゴイ!
【1】そもそも数が少ない夜行列車のデビュー
【2】昼でも夜でも楽しみ尽くせる車内
【3】シーズン毎に変化していく運行区間
写真/村上悠太
文/DIME編集部
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