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子どもの起業はメリットが多い!高校生で起業した実業家・小幡和輝さんが語る「稼ぐ力の身につけ方」

2021.01.23

実業家の小幡 和輝さんが中高校生向けに自らの起業体験を語った書籍『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』が話題を集めている。小幡さんは、10年間の不登校を経験したあと、高校3年生で起業し、現在もゲームの家庭教師事業や不登校に悩む子どもの支援事業を手がけている。大人にとってもハードルが高い起業に、あえて子どもが挑戦すべき理由を語ってもらった。

友人のライブの手伝いをきっかけに起業家に

――早速ですが、小幡さんは現在どのような事業を行われていますか。

高校3年生だった2012年に起業し、イベント事業や観光のアドバイザリーなどを行ってきました。2019年10月には、ゲームの家庭教師サービス「ゲムトレ」をリリースし、約130名の生徒に利用していただいています。

――ゲムトレは、子どもがゲームを家庭教師に習うサービスということでしょうか。

はい! 『マインクラフト』や『フォートナイト』などの人気ゲームのコツやテクニックをトレーナーがテレビ電話で教えます。僕もトレーナーに教わってみたところ、かなり強くなりました。例えば野球は、誰にも教わらずに素振りだけやっていても、上達はしないじゃないですか。ゲームも同じで、上手な人から教わるのは意味があることだと思っています。さらに言うと、ゲームは上達すれば友達との遊びも広がりますし、教育的な側面を持っているので、プログラム化して習い事にすれば面白いんじゃないかと思い、ゲムトレを立ち上げました。

将棋や囲碁は全国大会に出場すれば、トレーナーとして活躍できる場がありますが、ゲームの場合は、トレーナーという枠がないことに違和感を感じていました。実際に仕組みを作って見ると、ゲームのトレーナーも需要があることがわかり、僕はゲムトレを立ち上げたことで、“新しい仕事をつくる”仕事をしたと思っています。

――小幡さん自身も、子ども時代にゲームをプレイして学んだことや身につけたことは何かありますか。

たくさんありますよ。僕がゲームを初めてプレイしたのは3歳のとき。従兄弟が遊んでいるのを見たり、一緒にプレイしたりしたことを覚えています。本格的にゲームをするようになったのは、小学生になってからです。特に、不登校になった小学2年生からは、毎日ずっとゲームをしていましたね。友達とプレイする前に強くなっておきたくて。運動はあまり得意じゃなかったし、ゲームがなかったら友達は作れなかったのではないかと思っています。

中学生になってからは、当時流行っていたゲームのカードを、オークションで売って携帯代をやりくりしていました。将来値上がりしそうなカードを買っておいて、タイミングが来たら売る。株のような感覚ですね。その体験から商売の基礎を学んだと思っています。

――起業したきっかけは何だったのでしょうか。

高校生の頃、戦国時代が舞台のゲームにハマり、大河ドラマのプロデューサーが登壇するイベントに参加しました。そこで知り合った音楽好きの友達に「ライブイベントの開催を手伝って欲しい」と言われ、一緒にイベントを運営することに。イベントの運営自体は、カードショップに入り浸っていた頃に、カードゲーム大会の運営を手伝っていたので、おおよその流れはつかめていました。最初は音楽イベントが中心でしたが、1年後には自分が主催者としてイベントを開催するようになり、事業の器が必要だったので、起業するに至りました。

サービスの立ち上げは“パズル感覚”

――起業するにあたり、不安に感じることはありませんでしたか。

調べれば調べるほど、リスクはないことがわかりました。失敗しても、資本金と登記に必要な金額……当時の僕の場合は30万円がなくなるだけなので。むしろ、「社長になれた」とワクワクしましたよ! 手続きは、ネットで検索すれば、わかりやすく説明されているサイトがあったので、それを参考にベースとなる書類は自分で作成しました。わかりにくい部分は、知り合いの行政書士の方に聞いたり、税務署に行って教えてもらったりしました。

――小幡さんのご両親は、高校生で起業したことをどのようにおっしゃっていましたか。

不登校になったばかりの頃は、毎朝喧嘩していました。というのも、父親は教師なので、やはり学校に通うことは重要だと考えていたのでしょう。認めてもらえるまでの間は、冷戦状態でした。でも起業してからは、仕事を応援してくれています。

――小幡さんにとって、イベントの開催やサービスを立ち上げは、どのような感覚なのでしょうか。

「この問題はどうして起きているんだろう」「僕のこのリソースを使えば、問題が解決できるじゃないか」など、考えるのが好きなんです。

例えば、今までに開催したイベントの中でも、特にやって良かったと思っている「不登校は不幸じゃない」。

これは、夏休み明けに子どもの自殺が一番多いという現状を受けて、不登校の子ども同士が繋がるきっかけを提供しようと開催したものです。今は、学校に通わなくても、勉強をサポートするサービスやフリースクールがありますし、文部科学省も不登校は問題行動ではない*ことを認めています。環境は変わってきているのに、社会の良くわからない雰囲気が邪魔をしている……。不登校のイメージを変えるには、何か大きなムーブメントを起こす必要がありました。

*文部科学省は2016年9月に、不登校を問題行動として判断してはならないとの見解を含む通知を、小・中・高、全ての学校に通知した。

不登校の子どもを支援している人はいたのですが、年配の方が多く、ネットでの発信力には欠けているし、ブランディングやデザインなどのノウハウも持っていない方が大半です。でも僕なら、自分自身の不登校の経験と、これまでイベント運営で培ってきた知見を組み合わせて、社会の雰囲気を変えるのではないかと思ったんです。実際、「不登校は不幸じゃない」は、多くのテレビや新聞に取り上げられ、一大ムーブメントとなりました。

社会問題という壁に対して、どうすれば上手く解決できるのか仮説を立て、自分が持っているリソースを組み合わせてぶつけてみる。例えるなら、パズルを組み合わせているような感覚ですね。

子どもこそ起業にチャレンジするメリット

――書籍『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』では、中学生起業家たちとの座談会の様子が紹介されています。彼らと話してみて、いかがでしたか。

中学生の頃、僕はまだ何もやっていなかったし、みんなすごいなと。高校生の頃の僕は、大学生や社会人がやっているイベントを真似るように、イベント運営をやってきました。今の中学生起業家たちは、高校生起業家の取り組みを見て、上手く真似ているように思います。みんな特別な才能を持っているわけではなく、先行事例をリスペクトしつつ応用するのが上手なんです。

それから、座談会に参加してくれた中学生起業家たちは共通して、ポジティブシンキングで負けず嫌い。今は、同年代の成功も失敗もリアルな体験がWebメディアやSNSに山ほど上がっていて、「あの人ができるなら自分にもできるんじゃない?」と後押ししているのではないでしょうか。

――自分の子どもが「起業したい」と言い出したら、多くの方は失敗してしまったときのことを懸念するのではないでしょうか。

子どものうちに起業するメリットは、想定されるリスクに限界があることです。例えば、退職金を全て使って起業する方は、失敗すれば生活費が賄えなくなど、それなりのリスクがあります。一方、子どもの場合は、金融機関からお金を借りることもできませんし、投入する資金もせいぜいお小遣いかアルバイトで稼げる範囲。それに、起業してみて、自分に向いてないと気づいたなら、就職する選択肢も残っています。起業家の気持ちがわかるサラリーマンは優秀ですし、起業の経験は無駄にはなりませんよね。

――今後、子ども起業家が増えると、世の中はどのように変わると考えていますか。

「起業家を増やしたい」とか「みんな起業すればいいのに」とは思っていません。増やしたいのは、起業できる人……つまり自分で仕事を作り出せる力を持っている人です。会社で働いていて、理不尽なことが起きても、起業できる能力を持っていれば、独立という選択肢が選べるようになります。それでも、会社にいる方が面白いなら、会社で働けば良い。経済権を会社ではなく、自分で握れるようにするということですね。

そうなれば、会社は淘汰されていきますし、個人にはないブランドやリソースを持っている起業に優秀な人が流れていくのではないでしょうか。個人としても、気持ちが豊かになる人が増える一方で、努力しない人はキャリアや経験が役に立たなくなり、仕事がなくなっていくかもしれません。

――起業に限らず、新しいことに挑戦しようとする子どもを応援するには、大人は何ができるのでしょうか。

まずは、否定せずに、理解してあげることです。例えば、Youtuberになりたい子が「動画を編集するためのPCが欲しい」というのは、野球選手を目指す子が「良いバットが欲しい」と言うのと同じことなんですが、なんとなくの感覚で否定されてしまいがち。大人だからと言って成功できるわけではないですし、子どもの個性を伸ばすためのサポートをしてあげると良いと思います。

数年後に『学校では教えてくれない稼ぐ力―AI時代にサバイバルするこども起業力―』を読んで起業した子と一緒に仕事ができれば嬉しいですね。教師で、生徒の成長を生きがいにしている父の影響を受けたのか、みんなの成長が僕も楽しみなんです。

――ありがとうございました。

 

『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』
小幡 和輝 /著 若林 杏樹 /マンガ
1300円+税 小学館

https://www.shogakukan.co.jp/books/09227232

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取材・文/井上榛香

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