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長引くコロナ禍で複雑化する「オンライン商談」の課題と解決策

2021.01.22

コロナ禍を受けて、世間一般ではオンライン商談が増えたといわれる。現在、オンライン商談ではどのような課題が多く挙がっているのか。

今回は、AI商談解析サービス「テレ検」を提供するコグニティ株式会社の代表取締役、河野理愛さんに課題と対策を聞いた。

オンライン商談の課題と対策3つ

テレ検は、商談中のトークを数値で見える化し、勝ちパターン分析を行うサービスだ。すでに商談に多くの企業が活用しており、代表の河野さん自身、企業からの商談についての相談も多く受けるという。

その中から、多く聞かれる課題3つと共に、その対策をアドバイスしてもらった。

【取材協力】

河野 理愛さん
コグニティ株式会社 代表取締役
1982年生。ソニー、DeNAを経て、2013年コグニティ創業。コミュニケーションを比較解析するAI技術を使って、商談解析サービス「テレ検」を提供中。数値で見える化・勝ちパターン分析が可能。
https://tele-ken.com/

1.勝ちパターンがわからなくなったことによる「指導の悩み」

「特に、今年入社した、もしくは転職してきた新人について指導する際、本人からオンライン商談について『どうすればいいのか教えてほしい』と聞かれても、先輩が明確に指導するための軸がなく、現場が混乱しがちというのをよく伺います」

●対策

「まずは、オンライン商談で何が起きているのか、内容を把握することが必要かと思います。特に若者への指導の際、『頭ごなしの感覚値』や『経験値』だけでは、相手は納得してくれないため、従来型の指導に効果が出にくいことが過去の取引例からわかっています。良い商談と、本人の現行の商談がどのような違いがあるのか、論理的・数値的に示して、指導する必要があるでしょう」

2.商談の高度化に伴う質の高まり

「商談の高度化も起こっているように聞かれます。私たちは先日、対面商談とオンライン商談のトークをAIで分析する調査を行いましたが、そこで浮き彫りになった成約しやすい9項目(下図)からは、オンラインでは対面のときのように雰囲気や目線で確認することによるフォローが通じない環境になったことや、とにかく相手先に伺って『仲良くなる』ことでの成果が得られなくなったことがわかります。

商談内容も『ただ覚えたことを話す』のではなく、ストーリー構成や、相手に応じた情報の引き出し方・情報提供の仕方などに、オンライン商談では課題があると話す企業が増えており、商談の質も引き上がってきているように感じます」

コグニティ株式会社「対面商談とオンライン商談の成約率の差に関する調査」より

●対策

「高度な商談ができている人が、オンライン商談時代以前に居なかったわけではありません。対面商談でパフォーマンスの良い社員は、オンライン商談でも高度な商談ができる傾向があります。オンライン商談で成約するための強い要素、例えば、『質問する』『質問を促す』『クロージングワードをはっきり』などは、対面のときに使わなくてよかった手法ではなく、対面のときには空気を読むことで省略できていた要素であり、オンラインでは省略できずに必要になっているととらえたほうがよいでしょう。

また対面商談で成績の良い人の中には、対面商談にだけ強い『キャラ売り』も居るため、オンライン商談で活用するには中身を判断することも必要になります。

今一度、チームとしての営業力を高めるために、チーム内・自社内で、ノウハウの見える化や、実際に起きていることの共有機会を作ることが必要のようです」

3.対面商談も復活し、指示・指導が複雑化

「オンライン商談は以前より増えているものの、特に首都圏以外の営業先では、対面商談が戻ってきている業種も増えてきました。また、首都圏と地方との状況の乖離(かいり)も、より大きくなり、全国的に支社などを抱える企業にとっては、各地ごとにオンライン商談と対面商談の割合が異なるため、指示・指導がさらに複雑になっているようです」

●対策

「効率的で、現場に納得感のある指示を実施するためにも、自社内で何が起こっているのかをよく把握することが重要と考えます。また、オンラインの良さ・メリットを活かす動きにつながるよう、マネジメント側が考え方を変える必要もありそうです。

従来までは、地方ごとに分かれて密着したフォローが必要だった業種についても、オンラインなら、その地方支社にはいないが、本社にはいる『パフォーマンスの良い社員』などを商談に登用することも可能になります。対面からオンラインへの環境の変化をメリットにできるよう、従来の決まりや仕組みを柔軟に変えていけることが必要と感じます」

今後は、オンライン商談と対面商談のハイブリッド型が進んでいくともいわれている。まずは商談の内容をよく知ることが、改善の第一歩といえるようだ。そして、環境に合わせて対応していく柔軟さも必要といえそうだ。

取材・文/石原亜香利

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