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質問は多いほうがいい?数値的根拠はどこまで示すべき?オンライン商談の成約率が上がるトークの法則

2021.01.17

ウィズコロナでは、商談のオンライン化が進んでいる。対面商談も一部復活してきているといわれるが、まだまだオンラインは活用が進むことだろう。そんな中、興味深いことが分かった。対面商談とオンライン商談では、話の内容や顧客とのやり取りなどによって、成約率に差が出るというのだ。

コグニティ株式会社が実施した調査結果をもとに、本記事ではオンライン商談で成約しやすい6つの法則を紹介する。

商談の成約・不成約のトークの特徴を調査

コグニティは、テレワーク拡大に伴いオンライン商談の急増を受け、同社の会話解析AI「UpSighter(アップ・サイター)」を利用し、「対面商談と オンライン商談の成約率の差に関する調査」を実施した。

これは2019年11月1日~2020年5月31日の6ヶ月間で行われた、同社が保有する近年の商談トークデータ、初回31商談(対面11件:全580分・オンライン20件:全920分)の全1,500分から、成約した商談トークと失注した商談トークを、対面商談とオンライン商談別に比較し、見える化したものだ。

以下、簡単に結果の概要をまとめる。

●トークの情報構成

商談は、対面でもオンラインでも、トーク全体の構成として「具体的な説明」の割合が多く、全体の4割以上となった。そして「具体的な説明」は、対面では多いほうが成約し、オンラインでは少ないほうが成約する。また成約するために、対面商談では起点話題として「競合の話題・比較」は出したほうが良い。

●商談の論理構成

論理構成で比較してみると、対面商談では、ひとつの話題から枝分かれした「丁寧な説明」が成約に至るが、オンライン商談では、それが逆に不成立の要因になる。また、オンライン商談では「同じ話の深堀り」は少ないほうがよく、全体の半分に抑えたほうが成約につながっていた。

●商談時間

オンラインの商談時間は対面商談に比べて平均約6分と短いことがわかった。

●商談量

商談量については、成約したオンライン商談では売り手側の話す量が対面商談より約13%増加し、質問回数についても対面商談より1.8倍増加していることがわかった。つまり、オンライン商談では売り手側のほうが話す量が多いほうが成約につながりやすいということ。

●商談のクロージングのワード数

商談のクロージングを行うワードの検出回数の比較では、対面商談よりもオンライン商談がやや上回った。オンライン商談では売り手主導で、より質の高い商談をしている傾向がある。

これを受け、コグニティは、「オンライン商談では、表情が見えない・反応がわからない分、短時間でも充実した情報を準備し、確認のための質問を増加させることが重要ということがわかった」としている。

オンライン商談で成約しやすいトークの法則6つ

ここで、オンライン商談では「どのような商談にすれば成約しやすいか?」を、調査結果をもとに少し具体的かつ詳細に見ていこう。

1.オンライン商談では「数値的な根拠」が多いと成約しやすい

調査結果データでは「数値を用いた客観的な説明」量が、成約したオンライン商談では全体の7%ほど検出されていることに比べて、不成約であったオンライン商談では0%。

逆に対面商談では成約したものが1%に留まり、不成約のものでは6%検出されている。オンライン商談とは逆転した結果が見られた。

2.オンライン商談では「同じ話の深堀りは少ない」ほうが成約しやすい

対面商談・オンライン商談ともに割合として一番多いのは「同じ話題について具体的・掘り下げた説明」だったが、オンライン商談では不成約であったトークほど、この説明の量多くなっている。つまり、オンライン商談では、一つの話題を深堀りするなどして何度も繰り返し説明する必要がないということだ。むしろ少ないほうがよく、全体の半分を超えてはいけないことがデータからわかった。

3.成約したオンライン商談は、対面商談と比べて「短い時間で話す量が多い」「売り手がやや多く話す」傾向がある。

オンライン商談の平均商談時間は46.5分、対面商談の平均商談時間は52.7分と、オンライン商談は6.2分、対面商談より短い時間だった。しかし文字数換算したところ、オンライン商談は平均17,500文字、対面商談が平均16,000文字と、オンライン商談のほうがしゃべっている時間・量が多いことが分かった。

また、売り手側と買い手側の話量の差をみると、成約した対面商談では71%を売り手側が占めていたが、成約したオンライン商談では75%を占めていた。僅差ではあるが、オンライン商談のほうが売り手側のほうが多く話している。

コグニティは、「一般的には、『相手にしゃべらせるほうがいい』と教育されがちなトークの割合であるが、オンライン商談の場合は売り手主導で説明することが求められているようだ」と分析している。

4.成約したオンライン商談は、対面商談と比べて「売り手からの質問回数」が約1.75倍多い

【売り手側からの質問回数】

一つの商談の中で検出された「質問」を種類に分けてみると、成約する商談は、対面でもオンラインでも、総じて「売り手からの質問回数が増える傾向」にあるが、対面は16.6回に対してオンライン29回と、オンライン商談のほうが1.75倍多かった。

5.成約したオンライン商談では、対面商談と比べて買い手側からの「OPEN質問」が多い

【買い手側からの質問回数】

質問については、5W1Hなどを問う「OPEN質問」と、YES/NOの回答を問う「CLOSED質問」に分けて分析された。

買い手側からの質問の回数の内訳をみると、成約したオンライン商談の場合、OPEN質問は、対面商談よりも増える傾向があることがわかった(図(1))。相手からの質問を促し、不明点を解決できる商談であることがオンライン商談では重要となるようだ。

またオンライン商談では不成約の商談ほど「質問が出ない」傾向が高まる(図(2))ため、できるだけ買い手から多く質問をしてもらえるよう促すことが重要となるようだ。

4と5の結果を受け、コグニティは「オンライン商談では、対面商談に比べて多くの質問項目を準備して臨み、相手の状況やニーズを引き出すトークにすることが重要なようである」と分析している。

6.成約したオンライン商談は、対面商談と比べて「率直なクロージングワード」が多く、「あいまいな指示語」が少ない

一つの商談で検出された特定の「語句」が使用された回数を分析。ここでは商談で決断を促す語句である「いつ」「何」「もし」といった仮説・仮定を話すクロージングワードと、具体的な名称を出せなかったときに多用してしまう「あれ」「それ」「これ」といった指示語についてを対象としている。

対面商談については、成立した商談のほうが、クロージングワードも指示語も若干多く話しているという特徴があった。

しかし、オンライン商談については成約・不成約での差が激しかった。オンライン商談でのクロージングワードは不成約であった商談における検出数が圧倒的に少ない(図(1))。また成約したオンライン商談での指示語は、不成約だったオンライン商談よりも少ない傾向が出た(図(2))。

コグニティは「オンライン商談は『対面でないこと』で率直な話を切り出しにくく、説明しただけになりがちであると予想できる。しっかりとクロージングワードを用い、また指示語を多用しないよう具体的に話すことが、成約に繋がってくると言える」と分析している。

次回は、同調査結果で明らかになった対面商談の成功法則について紹介する。

【取材協力】
コグニティ株式会社

参考:「テレ検(テレケン)」
http://tele-ken.com/

取材・文/石原亜香利

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