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シニア世代の7割が外出頻度と社会との関わりが減少、コロナ禍が生活意欲低下を招く

2021.01.04

新型コロナウイルスの影響によって、外出自粛が叫ばれる中、シニアの外出頻度の減少や、人との関わり合いが減少することにより、認知症の進行や生活不活発病の発症が懸念されている。

そこでWHILLは、直近1年前と現在の比較などを交えて、65歳以上のシニアの社会参加機会の変化に関する調査を行った。

今回は東京都立大学・藺牟田洋美氏の解説を交えて紹介しよう。

シニアの新様式は「上手にモノに頼ること」

コロナ禍でシニアの外出頻度と社会参加の機会が減少し、心身もネガティブな影響を受けている可能性。

新型コロナ感染症拡大防止のための緊急事態宣言などを経て、約7割の高齢者で社会参加機会や外出頻度が減少していたことが明らかになった。

通院や日用品の買い物などの外出は宣言前後も変化はほぼないが、友人や知人との付き合いのための外出は減少した。外出も社会的交流も必要最小限にとどめている日常が浮き彫りに。

とりわけ、歩きづらさを感じている高齢者では顕著だった。外出行動は高齢者の健康のバロメーターの一つ。外出に伴う恩恵は心身の健康の保持、他者との交流、生活リズムの維持、楽しみの増加などがある。

ところが、宣言後に外出や社会的付き合いに対して自信を失くした高齢者が多いことが明らかになった。行動の継続こそが自信につながる。コロナ禍で行動の自粛を余儀なくされた外出行動や社会参加に対する自信の低減は当然といえるだろう。ただし、本回答者は心身ともに元気なシニアが多く含まれるため、結果の一般化は慎重にしなければならない。

将来、足腰が弱ったときに外出機会を減らさない手段を、今から検討する。

日頃の外出手段として徒歩、自転車、自分が運転する車、バス、電車の利用が多いことがわかった。その中で遠方への外出を可能とする公共交通機関の利用が自粛以降約4割程度減った(1年前との比較で電車:40.9%減、バス39.0%減)。一方で、現時点において『将来、足腰が衰えても外出したいと考えている』人が7割以上(71.0%)もいた。

ところが、外出手段としての車椅子の利用に関して問われると、プライドが傷つくなどネガティブな回答が高齢者・家族どちらにも多く認められた(歩きづらさを感じているシニア300人のうち48.1%、子ども世代300人のうち61.3%が回答)。車椅子での外出は自立していないし、かっこ悪いといったところだろう。

だが、プライドが傷つくことを恐れた外出頻度の低下は、外出への自信低下につながり、外出への億劫さ、対人関係の希薄化や身体のフレイル化を引き起こす。その悪循環を断ち切るにはどうしたらよいのか。

そのためには、元気なうちに外出援助機器に関する知識を貯め、可能なら機器を体験しておくことが大事だ。

おしゃれな機器を自律的に活用することが、外出頻度を高め、外出範囲を広げ、社会的つながりをつくる。

高齢期で社会的つながりを失うことはフレイルの入り口です。フレイルとは要介護状態の前段階。したがって、要介護予防のため、できるだけ家に閉じこもらず、外出し、人と可能なかぎりつながること。

そのためには上手にモノに頼ることも大事だ。視力が悪くなったら眼鏡、聴力が落ちたら補聴器を使う。

同様に歩行が難しくなったら杖・歩行器や車椅子で移動してみる。つまり、自分の足腰が弱って、外出に自信がなくなっても、外出援助機器を自律的に活用すれば、やりたいことができるチャンスが得られるのだ。

藺牟田洋美(いむた ひろみ)

東京都立大学准教授

千葉大学大学院文学研究科行動科学専攻修了。博士(医学)。山形大学医学部助手、首都大学東京を経て、現在、東京都立大学大学院人間健康科学研究科准教授。高齢者心理学および健康科学が専門。研究テーマは高齢者の閉じこもりと介護予防など。

調査概要

調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施

調査対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の65歳以上の男女および、歩きづらさを感じている親を持つ30代~50代の男女を対象に実施

有効回答数:①65歳以上男女600名(平均年齢74.2歳)

うち歩きづらさを感じている方300名:男性236名、女性64名、歩きづらさを感じていない方300名:男性247名、女性53名

②歩きづらさを感じている親を持つ30代~50代男女300名(平均44.9歳、男性149名、女性151名)

調査実施日:2020年8月3日(月)~2020年8月6日(木)

構成/ino.

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