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目的地は西武ライオンズの本拠地メットライフドーム!101系電車「クハ1262」深夜の搬送劇に密着

2021.01.03

西武ライオンズの本拠地「メットライフドーム」では、現在2021年3月26日に予定されているグランドオープンを目指して改修工事が進行中!

野球観戦はもちろん、グルメや遊べるコンテンツ、子ども向けの施設などあらゆる世代が、あらゆる楽しみ方で「メットライフドームで遊べる」ような空間がまもなく誕生する。

そんな中、キンキンに冷え込んだ12月のとある深夜。メットライフドームに「ある大きなモノ」が到着した……。

構想2年、距離100km。西武線が道路を走った夜

新しくオープンするメットライフドームのひとつのシンボルとして計画されている「トレイン広場」。その名のとおり、ドーム横に実際の鉄道車両が設置され、記念写真やさまざまな体験ができる場所としてオープンする予定になっている。

トレイン広場 完成予想イメージ.jpg

こちらがメットライフドームに新設されるトレイン広場の完成予定図。実際の西武線車両が展示される(画像提供 西武ライオンズ)

設置される車両はもちろん西武鉄道の車両で、1980年からつい最近の2020年11月までお客さんを乗せて実際に営業運転されていた101系と呼ばれるタイプの車両のうち、先頭車両である「クハ1262」が選ばれた。

「西武ライオンズだから、メットライフドームに西武線の車両を展示する」と言葉で表現するといたってシンプルな話だが、実際の工程はそんなに簡単な話ではない。

トレーラーに載せられて秩父の山間で出発を待つ101系「クハ1262」(画像提供 西武ライオンズ)

展示予定の101系は西武多摩湖線で最後の活躍を終えたあと、一路秩父にある西武鉄道の横瀬車両基地へ自力走行で回送。この時の走行が「クハ1262」最後の自力走行となった。

今回の展示に際し、到着した横瀬の地から展示保存される先頭車「クハ1262」だけを、今度は所沢にあるメットライフドームへ輸送する。

ライオンズファンの方ならご存知だと思うが、メットライフドームは西武球場前駅が最寄り駅で、実際にこの車両が展示される場所も西武球場前駅から歩いて5分とかからない場所だ。

横瀬の基地から西武線を使って輸送すれば簡単なようにも思うが、「クハ1262」だけでは自力での走行ができず、ほかの車両に牽引してもらう必要がある。

また、仮に牽引されて西武球場前駅に到着したとしても、そこから展示場所までの移動手段がない。クレーンで持ち上げようにも西武線は電車なので、上空には電線がありこれまた難しい話なのだ。

このような条件を考えると、西武線の線路を使った輸送方法はあまり現実的ではなかった。

一方で横瀬車両基地は元々現役を引退した車両をトレーラーで搬送するための準備があるため、「クハ1262」を所沢に送る諸条件がすでに整っている。そこで、大型トレーラーを使用して道路を走ってメットライフドームを目指すことになったのだ。

ガードレールまでの隙間がほぼない横瀬車両基地の出口付近を切り抜ける(画像提供 西武ライオンズ)

静かな深夜の横瀬の町をサポートカーとともに駆け抜ける(画像提供 西武ライオンズ)

国道の交差点もゆっくり慎重に通過する(画像提供 西武ライオンズ)

住宅のすぐ横を通過。住人が見かけたらびっくりの光景!(画像提供 西武ライオンズ)

トレーラーによる鉄道車両搬送は一般的に「陸送」と呼ばれ、ほかの交通量が少ない深夜に行われる。今回の陸送も2020年12月18日の未明に実施され、横瀬からメットライフドームまでの約100kmを大型トレーラーに載せられて所沢まで搬送された。

「クハ1262」は全長19.6m幅2.8m、高さは約3.5mと道路上を輸送することを考えると特大の貨物になる。そのため、狭窄したカーブや交差点などではギリギリのハンドルワークを余儀なくされる。

また、路上駐車や予期せぬトラブルを未然に防ぐため、トレーラーに先行して道路状況を確認する先導車や、交通整理を行う関係車に囲まれて、フォーメーションを組みながら搬送される。

横瀬車両基地の出口もとても狭く難所のひとつで、星が瞬く極寒の夜空の下、数cmほどしか余裕がない空間を職人技のハンドルさばきで華麗にクリア。道中の難所も無事にかわし、19日の午前4時前にメットライフドームに到着した。

メットライフドームの入口からはバックで進行。深夜にも関わらず、多くのファンが車両を出迎えた。画像提供 西武ライオンズ)

スムーズな行程で予定より早くメットライフドームに到着した(画像提供 西武ライオンズ)

クレーンで空を飛んで展示場所へ

さて、メットライフドームに到着した「クハ1262」。夜が明けた朝からは展示箇所への据え付けが行われる。

陸送時には少しでも車高を低くするために、台車や屋根上のクーラーなどは別に搬送されている。それらは展示箇所へ車両が設置されたのち、最後に戻される。

まず、展示用に敷かれたレールの上に車輪がついている「台車」を設置。この台車自体も「クハ1262」に取り付けられていた本物の台車だ。

続いて、トレーラーに載せられていた車体をクレーンで持ち上げて、先ほど設置した台車の上に置く。

巨大なクレーンだが、その操作は昨夜のトレーラーのハンドルさばき同様に非常に繊細な操作が要求される。作業にあたるプロフェッショナルたちが息を合わせながら慎重に作業が進められていく。

レールが敷かれた車両の展示スペース

まずは車体を載せる台車から設置

工事スペースのこんなところにもライオンズカラーが!

車体とクレーンの結合はより慎重に行われた

固定が完了すると様子を見ながらちょっとずつ車両を吊り上げていく

クレーンへの固定が終わるといよいよ車両がテイクオフ! くるりと1回転して方向転換をし、無事に展示スペースへの移動が完了。

車両が上がると据付までは想像よりも早く進行する。吊り上げ中はある意味、風の影響などもダイレクトに受けるため一番神経を使う時間帯でもある。そのため、迅速な作業が求められるのだろう。

台車にうまく載せられた車両は、屋根上のクーラーなどの機器を取り付けて安住の地での次の生活が始まった。

西武線が空を舞う!!

台車との結合はゆっくりとゆっくりと

横瀬から無事に長旅を終えた101系「クハ1262」。これからはメットライフドームの名物として活躍する

「クハ1262」の今後は?

現在「クハ1262」は営業運転終了時の姿そのままだが、今後は車体にラッピングが施され、車内にもいろいろなコンテンツが設置され、記念写真はもちろん世代を超えて様々な体験が楽しめるスポットになる予定だ。

「クハ1262」はこのようなラッピングが施される予定になっている(画像提供 西武ライオンズ)

敷地内にある子ども向けの施設も楽しそう!

現在進行中の「メットライフドーム」改修工事の様子はこちらのサイトでより詳しい情報がチェックできる。グランドオープンは2021年3月26日の予定。西武ライオンズファンはもちろん、ファミリーで楽しめる場として新しく進化する「メットライフドーム」の新シーズン開幕が今から待ち遠しい!

取材・文/村上悠太

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