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クオリティーの高さで有名なカプセルトイを作り続けるケンエレファントのものづくり論

2021.01.03

駅構内、街中、商業施設……どこを歩いていてもカプセルトイのマシーンを発見する今日この頃。メーカー各社の秀逸なアイデアやデザインにいつも惚れ惚れしてしまう。

今回は「株式会社ケンエレファント」のカプセルトイをご紹介。著名人とコラボレーションし、ディテールまでこだわり抜いたミニチュアのクオリティの高さには目を見張るものがある。

そんな同社のものづくりの秘密、ならびにヒット商品について取材した。

―御社のカプセルトイは、細部の作り込みにこだわり抜いた商品がとても多いと感じています。ケンエレファントさんならではのものづくりの特徴を教えていただきたいです!

ミニチュア事業部 部長 青山雄二さん(以下青山さん):ありがとうございます。おっしゃっていただいた通り、商品の隅々まで細かな表現を入れています。そのノウハウは、一緒にお仕事をしている大阪の造形会社「海洋堂」さんから学びました。

また、弊社では家具、アウトドア、食といったジャンルでカプセルトイを開発することが多いのですが、それらの分野に長けたインフルエンサーの方に共同開発者として参画していただくことによって、細かさや精密さをより追求できていると思います。

―だからこそヒット作が多数生まれているのですね。それらの商品企画・開発に共通していることはありますか。

青山さん:僕は企画会議でいつも「パーマネントコレクション」(永久保存版)になるような商品をつくっていこうと意識しています。そのために、絶対に妥協しません。1つの商品開発に対する修正を、10回程挑戦したこともあります。

―10回!すごいですね。今回は御社のヒット作である「純喫茶ミニチュアコレクション」「Technicsミニチュアコレクション」「銘菓 ミニチュアコレクション」の3種類に関し、それぞれこだわりのポイントを簡単に教えていただきたいです。

企画開発部 課長 小嶋喜徳さん(以下小嶋さん):「純喫茶ミニチュアコレクション」は「遠くから見たらまるで本物のように見えるようなリアルさ」を表現できるよう、実際に各喫茶店に足を運び、現物のサイズ感や色合いを徹底的にチェックしました。そのうえで、いかに美味しそうに見えるか自分なりに考え抜きましたね。現物を持ち帰ることができないので、何度も写真を見ながら工夫を凝らしました。

▲見よ、この作り込み!

「Technicsミニチュアコレクション」は、オンオフの文字や裏側のケーブルをつなげる部分のヒンジなど、非常に細かいデザインを表現する必要があったため、Technicsのご担当者様と綿密に打ち合わせをし、どこまで再現できるか一つひとつ確認しながら臨みました。

ミニチュア事業部 部長 樽見純さん(以下樽見さん):「銘菓 ミニチュアコレクション」は、誰もが一度は食べたこと、見たことがある銘菓をラインナップにしているので、実物と遜色ないようなデザインに仕上げるべく、試行錯誤しました。

特に缶の形は、内側、底面の窪みなどのディテールまでかなりこだわっています。

▲「神戸風月堂 ゴーフル」は裏側の商品シールを剥がすと出てくる扇のロゴを加えるなど、遊び心を加えた

企画開発部 伊藤 裕さん(以下伊藤さん):また「坂角総本舖 海老せんべい ゆかり」の袋は一つひとつ分解ができない透明パーツでできているので、袋の裏面に塗装を施し、上から見ると海老せんべいが入っているように見える仕様にしました。

―どのカプセルトイも、徹底的にリアルさを追求して商品開発に臨まれているのが伝わってきます。それぞれ、開発者様ご自身のお気に入りのラインナップを教えていただけますか。

小嶋さん:「純喫茶ミニチュアコレクション」の中では、大山にある「ピノキオ」のホットケーキがお気に入りです。美味しそうに見える表現を追求したかったので、ホットケーキの天面だけでなく、周囲や底面にもシロップを垂らしています。

「Technicsミニチュアコレクション」の中では「SL-1200MK2」でしょうか。メタルの質感を色で表現するべく挑戦したのですが、最初はくすんだ灰色のような仕上がりになってしまって……。苦労した分思い出が深いです。最終的には綺麗なグレーのようなメタル色に仕上がって嬉しかったですね。

伊藤さん:「銘菓 ミニチュアコレクション」の中では「榮太樓總本鋪 梅ぼ志飴&黒飴」がお気に入りです。工場から現物が上がってきた際、黄色と赤色の飴の透明感がうまく再現できていたので、一発OKで決定しました。

―商品愛が伝わってきます……!商品企画をするうえで意識していることは何ですか?

伊藤さん:アイデアの種は街を歩いているときに見たものや光景から思い浮かぶことが多いのですが、すでに他社さんでもありとあらゆるものがミニチュア化されているので、なかなか難しいですね(笑)でも、何をミニチュアにしたら可愛いか、意外性があるかについてはこれからもずっと考え続けていきたいと思っています。

―見るものすべてがインスピレーションの源になっているのですね。最後に、みなさんが今後チャレンジしていきたいことを教えてください。

青山さん:カプセルトイの企画を出版やソフビ人形、オリジナル商品の販売につなげるなど、弊社が持っているすべてのリソースに活きるような取り組みにしていきたいと思っています。

小嶋さん:他社さんのカプセルトイを常にチェックしつつ負けないように、様々な技法を使って自社商品のクオリティを高めていきたいと思っています。

伊藤さん:食にまつわるカプセルトイをつくることが多いのですが、リアルさを追求しつつ、いかに美味しそうな色味に仕上げられるか自分なりに考え、工夫しながら取り組んでいきたいですね。

樽見さん:他社さんでもリアルプロダクトを中心としたカプセルトイが出てきているので、新基軸の商品をつくりたいです。今後企画予定なので、楽しみにしていてください!

―ありがとうございました!

取材からわかった株式会社ケンエレファントのカプセルトイ・ヒット要因3

1.永久保存版のコレクションをつくるべく、決して妥協しない

ケンエレファントでは、納得がいくクオリティの商品を完成させられるまで、何度でも挑戦し、つくり続けている。通常1〜2ヶ月と言われるカプセルトイの製品寿命だが「5年、10年続く永久保存版のコレクションをつくる」という気概が、ヒット作を多数生み出す一因となっていると感じた。

2.商品の再現度を高めつつ、いかに綺麗に見えるか独自解釈を加える

どの商品を見ても、実物そのものを忠実に再現するのはもちろんのこと、色合いやディテールなどを実物と乖離しすぎない範囲で綺麗に見せるべく、開発者それぞれが工夫を凝らしているのがよくわかる。

3.他社商品や街の隅々までチェック

他社のヒット作を見たり、実際に街に出て何をミニチュア化したら可愛い商品に仕上がるか考えたりするなど、アイディアの種探しに余念がない。これが、消費者に「あの商品もミニチュアになったのか!」という驚きと嬉しさをもたらす所以となっているのだろう。

取材・文/高橋まりな

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