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不動産テック協会から見える未来とは?不動産とテクノロジーをどのように融合させていくのかがキーワード

2021.01.17

2020年4月に発足した一般社団法人LIVING TECH協会。「人々の暮らしを、テクノロジーで豊かにする。」の実現を目指して住宅関連事業者やメーカー、流通・小売りに携わる企業が集い、ユーザーに心地良いスマートホームを段階的に進めていこうとしています。

2020年10月29日にはカンファレンス「LIVING TECH Conference 2020」を開催。全13セッションの中から、セッション5の内容を3回にわたって紹介します。

左から、滝沢潔さん(株式会社ライナフ代表取締役)/武井浩三さん(一般社団法人不動産テック協会 発起人/理事)/巻⼝成憲さん(リーウェイズ株式会社 代表取締役CEO)/赤木正幸さん(リマールエステート株式会社 代表取締役社長CEO・不動産テック協会代表理事)/名村晋治さん(株式会社サービシンク 代表取締役/テクニカルディレクター)


※Session 5 前編※不動産テック協会から見える未来!IOTからスマートホームまでの今後

不動産テック協会の活動

巻口(モデレーター):このセッションでは、「不動産テック協会から見える未来」ということで、IoTからスマートフォンまで、有識者の方にご参加いただいて、さまざまな角度からパネルディスカッションしていこうと思っております。

不動産テック協会は、2年前に設立された団体で、大企業からテックベンチャーまで幅広くご加入いただいております。現在は、私と赤木さんが代表理事をやっておりまして、ご参加いただいているパネリストのみなさんも理事の方々です。

協会内には情報流通部会、物件流通部会、業界カオスマップ部会、海外連携部会、不動産金融部会などがあり、各部会が活動を進めています。官公庁との課題間の共有、それ以外にも、最新の情報を入手して協会会員の方々に広く告知するだとか、そういう活動を行っています。

ちなみに私は情報流通部会と、海外連携部会を担当しているんですが、理事の方々がそれぞれの専門性とビジネスとの親和性を生かして、最新の情報を集めるように活動を行っております。毎月なんらかのイベント、オンラインのセミナーを開催しておりますので、もしご興味あれば、協会のホームページもご覧になっていただければと思います。

こちらが不動産テック協会で取りまとめている「不動産テックカオスマップ」です。今352社の企業名、ロゴが配置されております。中にはVRやIoTのプレーヤーの方々も数多くいらっしゃいます。

「デジタル庁」の話もあり、テクノロジーをどんどん推進していこうということで、政府とのやりとりもパブリックコメントなどを提出するなど、不動産の透明性を高めるようなコメントも出し、実際それが内閣府の規制改革推進会議のコメントの中に盛り込まれる、そういったところまで協会活動として行っております。

また、不動産テック協会ではGEOLONIA(ジオロニア)さんと共同で、不動産の「共通ID」付与の取り組みを行っています。不動産にIDが振られれば、異なる会社同士でデータの連携がしやすくなる。そういう世界観を作っていく取り組みです。こちらも、進捗について都度配信していきますので、ご関心いただければと思っております。

世界のIoT事情とは?

巻口:それではまず、世界は今どういう状況なのかについて、私から説明させていただきます。「IoTはもう一般的なものになった」、みなさんもそう認識されていると思います。2年前に出たAmazon Echoなども話題になって、普及率はまだ低いものの、多くの方が利用しはじめています。

こうした状況で、「IoTってどこまで広がるのか」とか「どういう可能性があるのか」だとか、テック企業としても非常に興味があるところですし、やはり不動産とIoTって切っても切れないところがあります。スマートシティの話題も後ほどさせていただきますが、「不動産とテクノロジーをどのように融合させていくのか」っていうのが今、世界的にも注目されていてキーワードになっています。

こちら、ガートナー(※1)のハイプサイクルと呼ばれる資料です。どのテクノロジーが今ピークで、どのテクノロジーが幻滅期、浸透期ということがわかる図なんですけれども、見ていただいてわかる通り、IoTとかプラットフォームのあたりは、もうピークは終わっていて、やや幻滅期に入ってきているんじゃないかと。やっぱり、それを採用している家とか企業だとかが増えてきているのが現状で、様々なサービスが今まさに出てきている状況です。

※1 ガートナー:アメリカのコネチカット州スタンフォードに本社を置く、IT分野の調査会社。

スマートホームのマーケットは、2025年までに1,350億ドルにのぼるということで、13兆円くらいの規模になっていくことが期待されていて、世界中で盛り上がりを見せています。アメリカや中国、世界各国でIoTが使われているという現状がありますね。

こちらがアメリカ版のカオスマップです。アメリカではカオスマップと言わず「ランドスケープマップ(Landscape map)」と言うんですけども、まさにIoTやスマートホームっていうカテゴリーの中で、様々なジャンルのプレーヤーが台頭してきていると。

どんなジャンルあるのか、簡単に色分けしてみたんですけれども、セキュリティ関連を赤に、エコ・省エネは青に、ヘルスケア関連、住まいの快適性関連を緑にしました。見ていただいてわかる通り、エコ・省エネの分野だとコストを下げる取り組みの中で、「太陽光発電とかを活用していこう」みたいな動きも出ていますし、おもしろいところはやっぱりヘルスケア関連ですね。より「生活の質を高めていこう」というようなテックベンチャーが出てきている。こうした流れは世界から日本にすぐに輸入されるような状況になってきていますので、日本の方々も知っているようなサービスも今でてきているところですね。

例えば、このInnit(イニット)っていうのは、「そうよねー」とか「でしょ?」とか「だろ?」みたいな意味のスラングなんですが、キッチンのプラットフォームなんです。電化製品メーカーが販売する冷蔵庫やオーブンをWi-Fiに繋ぐことで、最適なレシピを提案してくれたり、冷蔵庫の中の在庫が無くなると補充してくれたりします。キッチンのプラットフォームのアプローチを取っていて、個人の好みはAIが学習していきます。まさにヘルスケアのど真ん中、生活の質を高めていこうという一つのサービスになっています。

続いて、こちらは事業譲渡されたサービスではありますが、Jiboというソーシャルロボットです。日本でもソーシャルロボットのプレーヤーが数多くでてきていますけれども、いろんな表情を出してくれるだとか、予約してくれるだとか、非常にわかりやすいテクノロジーロボットみたいなものです。

あと「生活の質」っていう話でいうと、睡眠の質を高めていこうっていうスリープテックのジャンルですね。ノーウェアラブル、つまり自分の体に何も設置しない状態で、アロマだとかベッドに取り付ける器具などによって睡眠の質を高めていこうみたいな、そういうプレーヤーも出てきています。

これらすべてIoTなんですけれども、それぞれがサービスを個別に提供していくと大変なところがある。そのため、今それらを統合するようなプラットフォームだとか、全部を一括管理するプラットフォームが出てきています。

5Gによりデバイス数はますます増えていく

今いろんなサービスが出てきている中で、我々として新しい分脈になってくるのはやはり「5G」です。2020年は「5G元年」と言われているとおり、超高速・低遅延の多数同時接続の世界観が、これから10年かけて実現していく。そうした中で、IoTのデバイスの数がどんどん増えていくっていうのを、これから我々がどう活用していこうかって話になるわけですね。日本でいうと、大体1人あたり2,000個ほどのデバイスに囲まれた暮らしをする。これが「6G」になると、20万のデバイスに囲まれる世界観になってくるわけですね(笑)。

それだけの多くのデバイスやセンサーに囲まれる世界って、「どうなのかな?」「監視社会になるんじゃないの?」みたいな懸念が当然ありますし、そうじゃなくて、「もっと生活の質が上がって便利になるんだよ」って文脈で語られる方もいらっしゃいます。我々テックベンチャーとしても、ぜひ、こういった最新の情報に触れ続けていきたいので、今日も話題にしていきたいと思っております。

IoTの集大成”スマートシティ”

その集大成がやっぱりスマートシティですね。これはトヨタ自動車が、静岡県の裾野市で建設予定のWoven City(ウーブン・シティ)で、トヨタの従業員をまず2,000人住ませて、高速用の道路、低速用の道路を作ったりと、さまざまなセンサーとかの最新技術みたいなものを活用していくチャレンジングなプロジェクトです。

それ以外にも”政府お墨付きのスマートシティ”は、いくつかもう出てきているんですが、スマートシティの話になると、「Google社がカナダのトロントで失敗、撤退した」というお話も、ご記憶されている方も多いんじゃないかなと思っております。「データをGoogleにとられたくない、知られたくない」っていう、活動家の長い反対によって遅延に遅延を重ね、とうとう撤退してしまった。なかなか情報を集約していくって難しいんだな、ってことを実感させられた現象だったわけですけれども。

トヨタの場合、これは企業の使命として、生き残り戦略を兼ねてやっていて、「もう自動車会社じゃないですよ、我々はサービス会社になります」と、生まれ変わりますみたいなことを宣言し、社運をかけてやっています。何らかの成果は出ると思うんですが、こういったスマートシティも非常にIoT、リビングテックと親和性が高いのでこの話も展開していきないなと思っています。

IoTのセキュリティ問題

もう一つ、課題点としてはセキュリティですね。いろんなデバイスが出てきている中で、セキュリティの問題はずっと指摘され続けてきています。「ハックされやすい」「サイバー攻撃とかされやすい」みたいな話がどうしても出てきてしまう中で、そういったものを政府としてもちゃんと、そこに規制、ルールづけをしていきましょうみたいな取り組みは、もう始まっています。

山のように出てきているIoTデバイスがすべてセキュリティが完璧かというと、そういうわけではない。その辺りの目安感ですね、消費者が「自分の生活の質を高めるためにどの商品がどれくらいセキュリティが守られていて、自分の情報の漏洩がないか」みたいなことを考えていくことも必要になってきます。

公的な団体、まさにリビングテック協会様のような団体が、「セキュリティ上安心していいIoTデバイスですよ」と認定していくような取り組みも必要なんじゃないかな、って考えています。

さてちょっと前振り長くなりすぎましたが、さっそくパネルディスカッションのほうにいきたいと思います。

中編に続く

取材・文/久我裕紀

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