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4割以上の人が自動販売機の横にある箱が飲料容器専用のリサイクルボックスであることを「知らない」

2020.12.29

自動販売機の横にあるリサイクルボックスは、自動販売機で購入された清涼飲料の空容器(ペットボトルや空き缶など)を入れるためのものだ。しかし、それ以外のごみを捨てる人が後を絶たない。

そんな「リサイクルボックス」に関する意識調査がこのほど、一般社団法人全国清涼飲料連合会(全清飲)により、一都三県の15歳~59歳の男女1,000名を対象にして実施された。

普段、街中でペットボトルや缶以外のゴミが出た場合、どこに捨てることが多い?

一都三県の15歳~59歳の男女で、月に1日以上飲料の自動販売機を利用する人1,000名(全回答者)に、自動販売機の横にあるリサイクルボックスの利用実態について質問した。

まず、全回答者(1,000名)に、普段、街中でペットボトルや缶以外のゴミが出た場合、どこに捨てることが多いか聞いたところ、「自動販売機の横にあるボックス」(52.9%)と「(捨てずに)家に持ち帰る」(52.0%)が高くなり、ペットボトルや缶以外のゴミが出た場合、自動販売機横のボックスをゴミ箱代わりに利用する人や、家に持ち帰って捨てる人が多いようだ。

以降、「コンビニのゴミ箱」(38.1%)、「駅のゴミ箱」(37.0%)、「大型商業施設内のゴミ箱」(22.5%)、「公園のゴミ箱」(11.2%)が続いた。

自動販売機の横にあるボックスは、自動販売機で購入された清涼飲料の空容器を回収するためのボックスで、リサイクル目的で設置されている。しかし、その設置理由が伝わらず、消費者の半数以上が街のゴミ箱だと認識していることがわかる。

自動販売機の横にあるボックスに入れたことのあるものを聞いたところ、「ペットボトル」(95.4%)が最も高く、次いで、「缶」(78.6%)、「ビン」(38.7%)となり、本来の目的どおりに利用されているケースが大半となった一方、「コンビニコーヒーやタピオカ容器」(6.4%)や「レジ袋」(2.5%)、「食品容器(弁当、菓子、スイーツ)」(2.3%)、「家庭ゴミ」(1.0%)など、ペットボトル・缶・ビン以外のゴミも入れられている実態が明らかとなった。

自動販売機の横にあるボックスにペットボトル・缶・ビン以外のゴミを入れたことがあるかどうかについては、「入れたことがある」は10.6%、「入れたことはない」は89.4%となった。年代別にみると、「入れたことがある」と回答した人の割合が最も高くなったのは10代(17.5%)だった。

「捨てる場所がなかった」という回答が多数

自動販売機の横にあるボックスにペットボトル・缶・ビン以外のゴミを入れたことがある人(106名)に、ゴミを入れた理由を聞いたところ、「捨てる場所がそこしかなかったから」や「ゴミ箱が近くにみつからなかったから」といったゴミ箱がなかったという回答、「ポイ捨てするよりはましだと思ったから」や「路上に捨てるよりはいいと思ったから」といったポイ捨てよりはいいと思ったという回答が多くみられた。

そのほか、「プラスチックであれば捨ててもいいと思ったから」や「飲料の容器であれば何でもいいと思ったから」、「他のゴミもたくさん入っていたから」、「分別されずにゴミが入っていたから」、「家に持ち帰るのが面倒だったから」、「レシートや紙ゴミなら大丈夫だと思ったから」といった回答もみられた。

「自動販売機の横のボックスにペットボトル・缶・ビン以外のものを入れてはいけないと思う」

自動販売機の横にあるボックスは“自動販売機専用の空容器リサイクルボックス”であり、リサイクル目的で空容器だけを集めるために設置されている。ボックスにペットボトル・缶・ビン以外のものが混じると、リサイクル品の品質が悪くなってしまうため、ボックスに入れてよいのはペットボトル・缶・ビンのみとなっている。

全回答者(1,000名)に、自動販売機の横にあるボックスにペットボトル・缶・ビン以外のものを入れてもよいと思うか聞いたところ、「入れてはいけない」は88.0%、「入れてもよい」は7.2%となった。大多数の人が、ボックスに入れてよいのはペットボトル・缶・ビンのみだと考えていることがわかった。

男女・年代別にみると、「入れてはいけない」と回答した人の割合は20代女性(95.0%)が最も高く、30代男性と30代女性(いずれも91.0%)が続いた。

では、ボックスが利用できない状態のとき、ペットボトルや缶、ビンをどのように処理する人が多いのだろうか。

自動販売機の横にあるボックスがいっぱいだったり、他のゴミでふさがれていたりする場合、ペットボトルや缶、ビンをどのようにすることが多いか聞いたところ、「捨てることをあきらめて持ち帰る」(53.6%)と「他のゴミ箱を探す」(50.9%)が高く、「ボックスの周りに置く」(20.8%)が続いた。

「自動販売機の横のボックスはゴミ箱ではなく、飲料容器専用のリサイクルボックスであることを知らなかった」

全回答者(1,000名)に、自動販売機の横にあるボックスはゴミ箱ではなく、飲料容器専用のリサイクルボックスであることを知っていたか聞いたところ、「知っていた」は57.6%、「知らなかった」は42.4%となった。リサイクルボックスではなく“ゴミ箱”ととらえていた人が少なくないようだ。

リサイクル目的で設置されたリサイクルボックスがゴミ箱として利用されると、ボックスの中に異物が多く含まれることになり、容器のリサイクルに際しての妨げとなってしまう。ペットボトルをペットボトルとして再生利用する“ペットボトルの資源循環”のためには、リサイクルボックスをゴミ箱として使わないことが大切だ。

男女・年代別にみると、「知らなかった」と回答した人の割合が最も高くなったのは20代女性(66.0%)、最も低くなったのは50代女性(29.0%)だった。

「自動販売機の横のリサイクルボックスの投入口が分かれていたら分別をする」

続いて、リサイクルボックスの投入口が分かれていた場合の分別について質問した。

全回答者(1,000名)に、自動販売機の横にあるリサイクルボックスの投入口がペットボトル、缶、キャップ、ラベル、飲み残しで分かれていたら分別をするか聞いたところ、「する」は71.9%、「しない」は7.7%、「状況による」は20.4%となった。大半の人は、投入口が分かれていれば適切に分別して入れると考えているようだ。

男女・年代別にみると、分別すると回答した人の割合は男女とも50代(男性82.0%、女性87.0%)が最も高くなった。

投入口が分かれていたときに分別をするかどうかについて理由を聞いたところ、<「分別する」と回答した理由>では「リサイクルに協力したいから」や「環境のためだから」といった環境に配慮する意識の高さがみられる回答が多く挙げられた。そのほか、「分別することに抵抗がないから」や「分別はすぐにできることだから」、「回収が楽になるから」、「マナーだから」といった回答がみられた。

他方、<「分別しない」と回答した理由>では「面倒だから」や「結局ボックスの中で一緒になるから」、「手間がかかるから」、<「状況による」と回答した理由>では「分別しやすいものであれば」や「荷物が多くなければ」、「ボックスがきれいであれば」といったコメントが挙げられた。

自動販売機の横のリサイクルボックスがどのようなボックスだったら捨てられなくなる?

リサイクルボックスにペットボトル・缶・ビン以外のゴミが捨てられなくなるような工夫について質問した。

全回答者(1,000名)に、自動販売機の横にあるリサイクルボックスがどのようなボックスであれば、ペットボトル・缶・ビン以外のゴミが捨てられなくなると思うか聞いたところ、ボックス自体に関する内容として「他のものが入らない構造になっている」や「リサイクルを強調したわかりやすいデザイン」、「中身がみえるように透明になっている」といった回答が挙げられた。

機能に関する内容として「ゴミの場合は排出されるような判別機能がある」や「監視カメラがついている」、「ゴミを入れると大きな音が鳴る」、システムに関する内容として「きちんと分別して入れるとポイントがもらえる」や「容器のバーコードを読み取らせるとボックスの蓋が開く」、「飲料の購入時にコインがもらえ、そのコインでボックスの蓋を開けられる」、制度に関する内容として「ゴミを入れたら罰金となる」や「デポジット制にする」、「ICカードでの認証制にする」といった、多彩な意見や考えが挙げられた。

「自分のパートナーがゴミをポイ捨てしたら幻滅する」男性の94%、女性では97%

パートナーのゴミの捨て方などにより、相手に幻滅するという人はどのくらいいるのだろうか?

【ゴミをポイ捨てした場合】では、「とても幻滅する」は66.7%、「まあ幻滅する」は29.0%で、合計した『幻滅する(計)』は95.7%となった。大多数の人が、ゴミをポイ捨てするパートナーにガッカリするようだ。

男女別にみると、『幻滅する(計)』と回答した人の割合は、男性94.0%、女性97.4%となった。

【リサイクルボックスにゴミを捨てた場合】では、『幻滅する(計)』と回答した人の割合は男性82.4%、女性84.0%、【飲み残しの缶やペットボトルをそのまま捨てた場合】では男性76.4%、女性85.8%となった。

【缶やペットボトルの中にゴミを入れて捨てた場合】では、『幻滅する(計)』と回答した人の割合は男性86.6%、女性89.6%となった。

ゴミの分別をしっかりしていそうな芸能人・アニメキャラランキング

全回答者(1,000名)に、ゴミの分別をしっかりしていそうな芸能人を聞いたところ、男性芸能人では1位「坂上忍」(34件)、2位「タモリ」(16件)、3位「みやぞん」(15件)、女性芸能人では1位「芦田愛菜」(11件)、2位「杏」「新垣結衣」(いずれも10件)となった。

また、ゴミの分別をしっかりしていそうなアニメキャラを聞いたところ、「ドラえもん(ドラえもん)」(146件)がダントツ、2位「江戸川コナン(名探偵コナン)」(49件)、3位「アンパンマン(それいけ!アンパンマン)」(46件)、4位「源静香(ドラえもん)」(31件)、5位「フグ田サザエ(サザエさん)」(28件)となった。

※全国清涼飲料連合会調べ

<調査概要>
◆調査タイトル :リサイクルボックスに関する消費者意識調査2020
◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする一都三県の15歳~59歳の男女で、月に1日以上飲料の自動販売機を利用する人
◆調査期間 :2020年9月25日~9月30日
◆調査方法 :インターネット調査
◆調査地域 :一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)
◆有効回答数 :1,000サンプル

出典元:一般社団法人全国清涼飲料連合会

構成/こじへい

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