
最近、とにかく寒い日が続く。北海道や東北、日本海側を中心に大雪に見舞われた地域も多く、いつ都心部で同じような状況になっても不思議ではない。
2018年に、東京都心で20センチを超える積雪を記録した際、「エアコンが効かなくて困っている」といった問い合わせが空調メーカーのダイキン工業に殺到した。「エアコンから温かい風が出てこない」「室外機から湯気が出ている」「室外機から異音がする」という声が寄せられまた。
大雪になってから、エアコンが動かなくなったら大変だ。
そこで今回、「空気で答えを出す会社」ダイキンが推奨する、エアコントラブルの事前回避法と対処術を紹介していきたい。
ダイキンからのアドバイス「エアコンが停止する前に、対策をとりましょう」
・2018年1月の大雪の際には、ダイキンのコンタクトセンターにエアコンに関する問い合わせが殺到。その数は、例年の約2倍にも達した。「エアコンが効かなくて困っている」といった問い合わせがダイキン工業株式会社に問合せが急増した。「エアコンから暖かい風が出てこない」「室外機から湯気が出ている」「室外機から異音がする」という声が寄せられた。
・こうしたトラブルは室外機の周りに雪が積もり、吸い込み口や吹き出し口をふさいでいるため発生するケースや、室外機に付着した雪を溶かす「霜取り運転」によって発生しているケースが多い。そのため室外機の周りのスペースをあけておくことが重要だ。
・雪が降った後の対応はもちろんだが、実は積雪前のケアが重要。天気予報で大雪が想定されたら、エアコンの室外機の周りをチェックするように心がけよう。
■大雪が降ったら……「窓開け換気」はどうすればいい?
雪が降る状況で、窓を開けて換気するとどうしても室温が下がってしまう。まずは暖房で室内を十分に暖め、暖房をつけながら、換気をすることで、室温が急激に下がるのを抑えることができる。
また、厚生労働省は、暖房によって室内・室外の温度差が維持できれば、窓を少し開けて常時換気することで室温を保ちながら換気できると紹介している。詳しくはダイキンHPの「上手な換気の方法」を参照にしていただきたい。
大雪が降る前にできること:室外機の周りを片づけよう!
天気予報で大雪が想定されている場合には、大雪が降ってもエアコン暖房を安心して使用するために、室外機の周りが物でふさがれていないか、あらかじめチェックしておこう。
ベランダや軒先にある室外機の周りに雪が積もって、空気の吸い込み口、吹き出し口をふさいでしまわないよう、室外機の周りは出来る限り空けておこう。もし、ゴミ袋や掃除道具などでふさがれていたら、予め片付けておこう。
大雪が降ったら・吹き出し口、吸い込み口をふさいでいる雪を取り除く
室外機の周りに雪が積もって空気の吸い込み口、吹き出し口をふさいでしまったら、空気の通り道を確保するため、エアコン専用ブレーカーをオフにした上で、室外機の周りの雪を取り除こう。吹き出し口・吸い込み口の前は、30センチは空けるようにしよう。
一般的に、室外機の前面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口。前面だけでなく、側面や背面の障害物にも注意しよう。室外機の上に積もった雪も、落下して吹き出し口や吸い込み口をふさいでしまう可能性があるので、取り除いておこう。雪を取り除いたら、ブレーカーをオンにし、リモコンで再度運転を開始しよう。
室外機の周りを空けておいた方が良い理由
室外機の周りを空けておいた方が良い理由は、エアコンが部屋を暖める仕組みにある。エアコンは暖房運転をするとき、屋外の熱を部屋の中に移動させている。
実は、冬の冷たい空気の中にも熱が含まれており、その熱をどんどん取り入れることで、部屋を暖めているのだ。部屋の空気に含まれる熱が多いほど部屋は暖かくなる。
室外機は、熱を含んだ屋外の空気を吸い込み、冷たい空気を吹き出している。吸い込み口がふさがっていると、空気を効率的に吸い込むことができない。また、吹き出し口がふさがっていると、室外機から吹き出された冷たい空気を、室外機が再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」という現象が起こる。
すると、屋外の熱を効率よく取り込むことができず、電気代が高くなってしまうばかりか、暖房運転が停止してしまうこともあるのだ。
ダイキンの体感型ショールーム「フーハ東京」では、室外機の吹き出し口と吸い込み口をふさいだときの、消費電力量の変化や、エアコンが停止する様子を見ることができる。
出典元:ダイキン工業株式会社
構成/こじへい
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