
新型コロナウイルス関連倒産、業種別では「飲食店」区市町村別では「渋谷区」が最多
東京都では、新規感染者数が12月10日にはじめて600人を超え、14日には11月28日から12月17日までとしていた飲食店などにする営業時間の短縮要請を来年1月11日まで延長することを発表。
さらに14日にはGo Toトラベルの全国一斉停止が決定、17日には新規感染者数が過去最多となる822名となるなど、混迷を極めている。
10月からスタートしたGo Toイート、Go Toトラベル(10月から東京都が追加)によって、最悪期を脱し、年末の書き入れ時への期待が高まっていたが、急転直下となった。
TDBによると東京都の新型コロナウイルス関連倒産の第1号案件<エターナルアミューズメント、千代田区、事業停止を経て4月に破産手続き開始決定>が確認されたのは3月23日。
以後、確認ベースでの累計件数は、6月4日に50件(第1号案件確認から73日後)、8月6日に100件(同136日後)、そして、第1号案件確認から270日後となる12月18日に200件目を確認した。
発生月(法的整理日または事業停止日ベース)別では7月と9月(各27件)が最多となっており、12月は18日12時現在で16件確認されている。200件の負債総額は881億6000万円で、1億円未満が106件(構成比53.0%)を占めた一方、100億円以上の大型倒産はゼロとなっている。
区市町村別では、渋谷区(28件)が最多で、以下、千代田区(18件)、中央区(17件)、港区(16件)、新宿区(11件)と続き、同上位5区に90件(構成比45.0%)が集中している。
業種別では「飲食店」が最多、年明け以降発生ペース加速のおそれ
区市町村別件数上位
業種別(小分類)に見ると、レストラン、居酒屋、喫茶店、バーなどの「飲食店」が30件で最多となり、「建設・工事業」(16件)、「アパレル小売店」(15件)、「アパレル卸」(14件)が続いている。アパレルは製造・卸・小売店を合計すると35件となり、特に大きな影響を受けていることがわかる。
今後、さらに飲食店、ホテル・旅館をはじめとする観光業、アパレルをはじめとする小売店への影響は甚大なものとなり、年明け以降の新型コロナウイルス関連倒産の発生ペースが大きく加速する可能性が高い。
構成/ino.
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