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後ろ向きチャイルドシートは4歳までが正解!?ボルボのセーフティ・エンジニアが語る「前向きに座らせるリスク」

2020.12.22

マイカーでのレジャーはこの冬、感染予防のためにも重宝する。けれど、チャイルドシートの子どもを乗せて走る場合に、知っておきたい新たな事実がある。通常、後ろ向きチャイルドシートは1歳までというのが常識だが、実は3、4歳になるまで続けるのが理想だという。スウェーデンの車メーカーボルボの実験結果とともに紹介する。

後ろ向きチャイルドシートとは?

後ろ向きチャイルドシートとは、チャイルドシートを車の進行方向とは反対に設置することだ。

JAFのホームページでは、より安全な乗せ降ろしを考え、後ろ座席の「歩道側(左側)」に設置するのがベストだとされている。

この後ろ向きチャイルドシートは、通常、体重は10kgくらいまで、年齢は新生児~1歳くらいまでというのが通例となっている。

子どもはまだ成長段階にあるため、後ろ向きで座っていたほうが衝撃を背中全体で受け止められ、力が分散されるということから、後ろ向きが推奨されている。

この後ろ向きの理由は後ほど詳しく紹介するが、国内では、おおむねこのような理解が広がっている。

後ろ向きチャイルドシートは4歳までが理想

ボルボ資料より

この後ろ向きチャイルドシート、日本では1歳くらいまで、というのが通例だが、海外では2歳、3歳、4歳までを推奨されている国もある。

そのようななか、スウェーデンでは4歳までを推奨しているのだ。

それを推奨するのが、スウェーデンの車メーカーボルボ。同社の正面衝突事故などの実験や研究を行っているセーフティセンターでシニアテクニカルリーダーを務めるロッタ・ヤコブソン博士は次のように話している。

ロッタ・ヤコブソン博士

「ボルボは、子どもを正面衝突事故の衝撃から最大限守るために、後ろ向きチャイルドシートをなるべく長く、少なくとも4歳まで使用することを推奨しています。前向きで使用できるチャイルドシートもありますが、子どもの命を守るためには実は後ろ向きが最適なのです」

また博士は、すべての大人たちに最も伝えたいことは、「子どもの身体が実際にどのような構造になっているかを知るべき」ということだ。

「子どもは首の部分が弱く、ある程度の歳になるまでは発達しません。頸椎など首の骨は強くありませんし、頭部は他の部位に比べてとても重くなっています。ですから人体構造的に子どもは大人とは大きく異なることを知り、子どもを正面衝突事故から守る最善策は実際に子どもの背中と頭をしっかり支え、首の動きを最小限に抑えることだということを知ることが重要です」

前向きで受ける衝撃は後ろ向きの約6.8倍

実際、前向きと後ろ向きとでは、どのくらい違いがあるのだろうか?

ボルボのセーフティセンターで、 ダミー人形を乗せたボルボ車を使った時速56kmの正面衝突実験を行い、ダミー人形の首にかかる力を測定した結果によると、前向きチャイルドシートを使用したときに首にかかる力は、後ろ向きチャイルドシートを使用した時の約6.8倍であることが判明した。

車が正面衝突したとき、前方を向いているドライバーや同乗者の頭部は、非常に大きな力で前方へ投げ出され、首が頭をつなぎとめる役割を担う。大人の首はその衝撃に耐えられる力を持っているが、骨や筋肉が未発達な乳幼児の首は、衝撃に十分耐えることができないという。

このことから、後ろ向きチャイルドシートを使用し、後頭部から肩、背中にかけた広い面積で衝撃を分散したほうが良いとしている。

後ろ向きチャイルドシートを4歳まで使用するときの注意点

日本では、市販の後ろ向きに設置できるチャイルドシートは、おおよそ1歳くらいまで使える構造となっていることが多い。

例えば、体重は9-10kgまで、という規定のものも多くみられる。

そのため、もし4歳まで使う場合には、使用する子どもの体重や体格、身長などに適したものを使用する必要がある。よく選んで、正しい方法で安全に設置して使用しよう。

【取材協力】
ボルボ・カー・ジャパン

取材・文/石原亜香利


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