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汚職、横領、会計不正、日本企業の半数以上で過去3年以内に不正が発生

2020.12.15

会計不正、汚職、情報不正、横領…企業の中で横行される「不正問題」。デロイト トーマツ グループの「企業の不正リスク調査白書 Japan Fraud Survey 2020-2022」を見ると、不正が発生した企業割合は前回調査の46.5%から53.9%に増加し、海外現地法人を持つ企業では70%超に達する一方で、不正への危機意識は後退していることがわかる。

不正が増加する一方で危機意識は低下

前回調査に比べて、過去3年間で不正が発生したと回答した企業は46.5%から53.9%に増加した。また、発生地域では、海外関係会社で最も多額の不正が発生したと答えた企業が16.0%から24.0%に増加している一方、不正に対する危機意識は、70%から61%へ低下している点が危惧される。

長引く新型コロナウイルス感染症の影響が及ぼす様々な不正リスクの高まり

回答企業のうち68.3%の企業がリモートワークの導入に関連した情報インフラ投資を実行しているが、セキュリティレベルやモニタリングの強化といった情報管理の徹底は49.8%にとどまっており、情報不正のリスクへの対応は十分とは言えない。

また、57.6%の企業がコロナ禍で不可欠な海外駐在・出張が制約されていると回答しており、相対コミュニケーションは日本企業の海外子会社ガバナンスにおいても効果的な手段であったことから、統制環境が脆弱化する懸念がある。

さらに、感染拡大の業務への影響に運転資金の不足を上げる企業は12.8%にとどまるものの、補助金の利用(32.0%)、銀行への融資交渉(20.3%)で対応する企業も少なからずいると思われ、今後の業績悪化が粉飾決算やデータ偽装といった不正を誘発する可能性も秘めている。

内部監査、内部通報、海外子会社のデジタル化に大きな課題

内部監査の人員を10人以下と回答した企業は72.4%であり、不正に関する内部通報の年間件数を5件以下と回答した企業は79.2%に達している。内部監査と内部通報は不正を検知するための2大ルートであり、不正が拡大する懸念のあるコロナ禍において強化が急務だ。

さらに、管理業務の半分以上が紙依存となっていると回答したアジアの海外子会社は85%に及び、リモートでの統制・モニタリング実施の前提となるデジタル化の遅れも懸念される。

取締役の不正対応への責任に、欧米と認識差

前述のように不正の発生が増加する一方で危機意識が低下する中で、内部監査、内部通報、デジタル化などの組織的対応が後手に回ることを防ぐために、不正ガバナンスの強化はトップダウンで迅速に進めるべき経営課題であることが示唆される。

一方、欧米で導入が進んでいるクローバック制度(不正発覚時に役員報酬を返還するもの)を導入済みもしくは導入を検討している企業は6.5%に過ぎず、取締役の不正対応への責任に関し、欧米と認識差があることがうかがえる。また、社外取締役に有事における主体的役割を期待するのは16.1%に過ぎず、社外取締役を含めた不正ガバナンスのあり方を再考する必要がある。

 

詳細はこちらから

https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/risk/articles/frs/jp-fraud-survey.html

 

構成/ino.

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