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2030年までに日本の風力発電所、太陽光発電所への投資は1000億米ドル超に、再生可能エネルギーの割合は3割近くに到達

2020.12.12

水素燃料電池自動車の目標達成は厳しい見通しに

ウッドマッケンジーは、2030年までに日本での風力発電所および太陽光発電所への投資は1,000億米ドルを超え、電源構造に占める再生可能エネルギーの割合が27%まで増加、政府が定めた目標値を超えるとする予測を発表した。

日本は第5次エネルギー基本計画で、2030年までに電源構造に占める再生可能エネルギーの割合を22%~24%に増やすとする目標を設定した。昨年の再生可能エネルギーが日本の電源構造に占める割合は19%で、うち風力発電と太陽光発電が約8%だった。

ウッドマッケンジーは、今後10年で日本の風力発電や太陽光発電のコストは30%以上下がり、化石燃料に対する競争力がさらに高まると予想しており、たとえ国からの補助金が減った場合でも、新たなエネルギーへの大きな投資機会が生まれると予想している。

電気料金の高さや補助金のため、日本は現在までに45ギガワット以上を展開する分散型太陽光発電の最先進国となっているだけでなく、2030年には洋上風力発電が約8ギガワットまで急拡大し、従来のベースロード電源からの転換が進むと、ウッドマッケンジーは予想した。

また、エネルギー安全保障上の懸念や二酸化炭素排出量削減のための取り組みから、日本は世界でもとりわけ早期に水素戦略を示した国となった。

ウッドマッケンジーは、現在世界第6位の水素市場である日本の需要が今年402万メトリックトンに到達すると予想。需要の90%近くを精製所が占め、その目的は主に脱硫だ。精製所は大気汚染対策として、水素を使用しガソリンやディーゼル燃料から硫黄などの不純物を取り除いている。水素は化石燃料から作られるため、二酸化炭素が膨大に放出される。 

一方で、日本の水素目標で重視されているのはモビリティの分野だ。日本は燃料電池自動車(FCV)の数を現在の4,000台から2025年までに20万台、2030年までに80万台に増やすことを目指している。 

ウッドマッケンジーの研究責任者であるプラカッシュ・シャルマ(Prakash Sharma)は、次のように述べている。

水素FCVの価格は、電気自動車よりも30%高くなっています。コストの急激な低下や、燃料補給インフラ展開のための政府からの継続的な支援がない限り、この計画通りにFCV目標を達成させることは難しいと思われます。

現状、再生可能エネルギー由来の水素(グリーン水素)の価格は化石燃料から作られる水素(ブルー水素)よりも2~4倍高いため、コストが最大の課題です。

それでも、日本には発電以外で二酸化炭素排出量を削減できる部分が他にほとんどないため、水素の利用を重視するのは全く理に適っています。日本は、2030年までに、グリーン水素の価格を1キログラムあたり3米ドルまで下げることを目指しています。

そのためには、再生可能電力の均等化発電原価を1メガワット時あたり50米ドル以下まで下げなければなりません。日本の太陽光発電所と風力発電所に関する現在の予想値から、さらに37%も低い価格です。

このような理由から、日本はグリーン水素やブルー水素の輸入など、クリーンな水素を調達するためあらゆるオプションを追求すると予想されます」 

ウッドマッケンジーは、大規模な再生可能エネルギーの可能性を秘め、価格が低下しており、二酸化炭素の電気分解や回収・貯留の技術も発展中のオーストラリアは、日本の野心的な水素戦略の恩恵を受けると予測。既に貿易関係を確立し、流通経路の整備が進められつつあることから、極めて重要なパートナーになる可能性が高いと見込んでいる。

ウッドマッケンジーは、日本で水素市場が最も速く成長するのは、工業とモビリティの分野となると予測。競争力の高い供給オプションの開発、そして信頼性の高い燃料補給インフラの構築が鍵になると分析している。

構成/ino.

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