
新型コロナウイルスの第三波への注意喚起が高まる昨今、5月の緊急事態宣言以降もテレワークを継続、あるいはテレワークから出社に切り替えるなど、感染症に対する企業の方針はさまざまだ。
今回リクルートマネジメントソリューションズはテレワーク環境下で、一般社員の会社や上司への信頼がどのように変化したかを明らかにした。
コロナ禍で約7割が「健康や安全への配慮」によって「上司への信頼が上がった」
今回の調査は、テレワーク環境下ということに加えて、コロナ禍という影響が非常に大きい。有事での経営としての意思決定スピードや、その意思決定結果の伝え方、目の前の対策と中長期的な方針・見通し、経営や上司のコミュニケーションのあり方や社員の健康・安全への配慮など。これらは、コロナ禍ならではの部分もあるだろう。
しかしながら、今後も継続して不透明な現実のなか、ニューノーマルな働き方を企業が推進していく上で、社員との信頼関係を考えるヒントになれば幸いだ。
調査結果から見えたテレワーク環境下で社員の信頼を考える上でのポイントを3つ紹介しよう。
(1)ルールや制度を伝えるコミュニケーション上の工夫
テレワークの導入、運用方法の変更などを社員に伝える際には、単なるルールの説明にとどまらず、なぜそう決めたのか、今後社員の働き方をどう考えていくのかといった将来展望などと合わせて、メッセージを伝えることが重要だ。
(2)社員の健康や安全に対する経営・上司の姿勢と行動
テレワーク環境下でも、社員や関係者の健康や安全に配慮し、またそれを行動に示すことによって、社員は会社や上司から人として大切にされていると感じることができ、社員の会社や上司への信頼につながる。
(3)社員による信頼獲得のための自らの働きかけとの相互作用
会社信頼・上司信頼が高い社員ほど、信頼獲得のための自らの働きかけの重要さを感じていた。仕事ぶりが見えにくくなるテレワーク環境下では、社員が信頼獲得の必要性を認識して、自ら働きかけていくことの重要性も増す。
コミュニケーション上の配慮や工夫、主体的な支援要請、学びの還元など、社員からの積極的な働きかけを求め、相互に職場での信頼を醸成することが大事だろう。
構成/ino.
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