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食材の生産地の映像も楽しめる!料理とデジタルを融合させたフランス料理シェフの挑戦

2020.12.02

2020年はこれまでにはなかった対応や選択を迫られる場面が増えた年でした。そんななか、強制的に休止符を置かれた期間に新たなチャレンジを行った芽が、いま花開きはじめています。

東京・銀座にあるフレンチレストラン「アルジェント」の鈴木健太郎シェフは、今回の事態にあらためて「料理ができるというのは幸せなことなんだ」と実感。休業期間は6月からの再開に向けて料理を見直し、秋の新メニュー登場時の味のブラッシュアップに向けて新たな食材の吟味と、これまでにない試みへの準備に費やしたそうです。

アルジェントの鈴木健太郎シェフ。

昼下がりのアルジェント。撮影時は15時台なので陽がビルに隠れていますが、ランチタイムは大きな窓から自然光がたっぷり入って気持ちよさそう。

夜はぐっと落ち着いたムードに。

舌の不思議を楽しむディナーコース

この秋の新作のテーマは、「秋山 ~アルジェントの森~」。美味しい旬の食材を発見しながら、まるで秋の森の中を散策しているかのような小旅行体験を、コースを通して楽しむというものです。その内容も「ピクニック ~平均斜度6度(総歩行時間1時間30分)~」¥6,000、「ショートハイキング ~平均斜度7度(総歩行時間2時間)~」¥10,000、「ハイキング満喫 ~平均斜度12度(総歩行時間2時間30分)」¥15,000と、ハイキングの歩行時間になぞらえて構成。ちなみに、斜度の数がコースで提供されるお皿の数です。

その遊び心は、メニュー内容にももちろん反映。今回は12皿のコースのなかから、3皿ピックアップ。鈴木シェフにそれぞれのお料理のこだわりについて伺いました。

まずはアミューズから。

岡山県産の牡蠣は、52℃から63℃まで7分かけて火入れ。身がぷっくりと弾力が出るまで膨れ上がっているのですが、生の美味しさを感じられる火入れになっています。隣には、オイスターリーフとセロリラブのピューレにキャビアを合わせています。こちらのプレートでは、並ぶ2つのアミューズ、食べ比べてみると同じ味に感じられませんか?というの味覚と視覚の差異が起こす不思議な体験を演出しています。

アミューズの牡蠣のプレート。

前菜のスープは真空の袋に塩水を入れ、舞茸を発酵させたものに比内地鶏からとった出汁、生クリーム、バターで泡状にしています。上の舞茸は食感を楽しめるようにフリットに。下にはソバの実を湯がいたものと、ソバの実を揚げてあられ状にしたものを敷いています。

舞茸のスープ

メインの黒毛和牛は、すき焼き風に仕立てた一品。

すき焼きのタレは一般的には日本酒・みりん・しょうゆをベースに作られていますが、フレンチということで日本酒を赤ワインに替え、牛肉の脂や筋を加え、風味をつけてすき焼きのタレを作ります。表面を焼いた黒毛和牛を60℃に温めたそのタレの中で火入れをし、肉にしっかりとすき焼きの味を浸み込ませます。最後に炭火で香ばしく焼き上げれば、ナイフで切って肉汁と混ざりあうことでそれがすき焼き風のソースになるという仕掛けが施されています。そのため、プレートの上にはソースは用意されておらず、代わりに卵黄を添えて完成。

添えられているのは、秋田県の白神山地のふもとで作られている白神葱。この白神葱を真空パックでバターとともにひいれをし、しっかり焼き上げています。甘長とうがらし、春菊のマイクロリーフと一緒に食べると、まさにすき焼きの味わいに。

赤ワインとトリュフのコンビネーションがより格調高いすき焼き風に。

お料理の内容は時期によって変わるため、12月からはまた新たなものになります。

●コース構成:15種(12皿)

プティサレ、アミューズ、前菜4品、魚料理、野菜料理、肉料理、プレデザート、デザート、コーヒー・小菓子

●料金(事前予約制):

お一人様 ¥15,000(別途 消費税10%・サービス料13%)

12月1日からはクリスマスメニューがスタート。今年のクリスマスシーズンは「EVERYDAY is Christmas ~いつもの今日が、クリスマスになる~」がテーマです。どんなサプライズ体験ができるメニューが登場するか、楽しみですね。

デジタルとの連携で産地の様子をダイレクトに伝える試み

この秋から始まったのは、メニューとリンクしたデジタルコンテンツ。テーブルに置かれたイラストにはQRコードが入っていて、それをスマートフォンで読み込むとその日のメニューに使われた食材の農地の映像にアクセスできます。360度カメラで撮影された映像は、スマートフォンを向ける方向によって映像の角度が変化。例えばりんごがなる枝はもちろん、その足下に積もる落ち葉も確認でき、安心・安全な食材がどのような場所で育てられているのかを知ることができます。その農園の名前やこだわりの内容などの情報も付記されているので、イラスト入りのメニューを持ち帰ることで、自宅でもその料理の味を反芻しながら新たな学びもできるというアイデア。

今回のイラストのイメージは、メインの肉料理で使われていた葱の産地である白神山地の光景からインスパイアされたもの。鈴木シェフは料理のイメージを構築するのに、よく画像検索を活用しています。秋の山というのがテーマで検索すると白神山地の美しい光景が多く見つかるなかで、そこから同じく秋田県産の比内地鶏を使うなど、料理の糸口を見つけていくそうです。

今回のテーマをイメージしたイラスト。

イラストの裏についたQRコードをスマートフォンのカメラでかざします。

食材ごとにそれぞれの生産地の映像をアプリのダウンロードなしに簡単に見られます。

より心を砕いた配慮で用意する安全ルール「ひらまつスタンダード」

ウイルス感染予防のためのツールは様々な業種で導入されていますが、「アルジェント」をはじめとしたファインダイニングレストランやホテルなどを運営するひらまつグループでは「ひらまつスタンダード」という衛生管理と安全対策に関する基準を制定。「衛生管理」「ソーシャルディスタンス」「換気」の3つのポイントから策定した項目を店頭にも提示しています。

このポスターに使われているピクトグラムはひらまつオリジナルのもので、飲食業やサービス業に携わる方々へ無償提供を行っており、現在までにコンベンションセンターやホテル、結婚式場などの施設で使用されています。

アルジェントに掲げられた「ひらまつスタンダード」のポスター。

店舗入り口で使用する除菌スプレーには、アルコール消毒に加えて「食品添加物殺菌料製剤JIAMAX」を導入。これはアルコール成分が入った消毒液ではアレルギー反応を起こしてしまう方でも安心して除菌できるようにという配慮。厚生労働省より「食品(食品添加物)」と認められ、食品に対しても使用できる製品で、安全・安心なのに圧倒的な殺菌・消臭力があり、多くの学校や保育園などでも使用されているそうです。

写真左が、新たに導入された「食品添加物殺菌料製剤JIAMAX」。

換気については、ひらまつグループのレストラン・ホテルでは除菌脱臭器「エアバスター」を設置。エアバスターは浮遊しているウイルスだけではなく、テーブルや椅子などに付着したウイルスも、オゾンの強力な酸化作用で分解。その特性により耐性菌を発生させないという特長があります。

世の中はまだまだ厳しい状況が続いていますが、考え得る感染対策をあらゆる視点から導入しているレストランならば、ちょっとした息抜きの候補にしてみてもいいのではないでしょうか。限りある自分の大切な人生をどう謳歌するのか。自分の状況と照らし合わせながら、うまく選んでいきたいものです。

アルジェント
https://www.hiramatsurestaurant.jp/argento/

取材・文/北本祐子

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