生産性の高いテレワーク環境の構築には、様々な作業を快適にこなせるPCが不可欠。数あるPCの中でも特におすすめなのは、これらの2タイプ。ひとつは作業に合わせて形態を変更できるタブレット。もうひとつはあらゆるタスクを高速に処理するノートPCだ。それぞれの詳細をチェックしていこう。
PCの2大トレンドを注目モデルでチェック!
ライター 平澤康寿さん
買い換えるならTiger Lake搭載機だと考えていたところ、Ryzen採用の魅力的な製品が続出。やはり健全な競争は大事だと実感中。
様々な状況に対応できる〝折りたたみ式〟ディスプレイ
持ち運ぶ時はたたんでコンパクトにして、使う時には開いて大画面に。誰もが一度は考えた、折りたためるディスプレイを搭載するスマホが、昨年から話題だ。その流れは、PCにも波及しつつある。
いち早く製品化を実現したのがレノボだ。『ThinkPad X1 Fold』は、折りたためるディスプレイを搭載する本体と、薄型のワイヤレスキーボードを組み合わせた新製品。小さくたたんだ状態からディスプレイを広げると13インチクラスのノートPCやタブレットとして使える。また、折り曲げた状態でコンパクトなモバイルPCとして活用できて、ペン入力に対応するのも大きな特徴だ。
先陣はレノボが切ったが、ほかのメーカーも黙っているはずがない。2021年は折りたたみディスプレイ搭載のPCがさらに登場するだろう。PCの新ジャンルとして大きな注目を集めそうだ。
〈BestBuy!Point〉広げると大きく使えてたたむと小さく運べる
レノボ『ThinkPad X1 Fold』36万3000円~(直販価格)
フルスペックPCとして申し分なく活用できる性能を持ち、5G通信対応モデルも登場予定。優れた剛性は『ThinkPad』シリーズ同等で、常に持ち運んで使うPCとしても魅力。W299.4×H11.5×D236mm、約973g。
曲がる画面でも快適ペン入力
書籍のように曲げたままもOK
小型ノートPCにも変身!
大画面を生かした快適作業が可能
細部にわたる作り込みも秀逸!
ヒンジは日本の伝統技術「三軸織物」から着想を得て柔軟性と強度を両立。外装カバーは革製でシステム手帳のような質感もおもしろい。
【Review】
大画面を折りたたんで持ち歩ける点は、実際に体験すると想像以上に便利。ヒンジ部分は日本の伝統技術を応用した構造で、開いた状態でも画面の段差は全く気にならず、細かなペン入力を邪魔することがない。また、画面を折り曲げた状態でキーボードを画面に置くと小型ノートPCとしても使える。旅客機など狭いテーブルでの利用も快適だろう。使う場所に合わせて形状を変えて使える点は、ほかにはない大きな魅力だ。
2画面で対応力を高めた〝Surface〟の新機軸
折りたたみ式の本体に2画面を搭載する『Surface Duo』。『ThinkPad X1 Fold』とは画面を実装するアプローチは異なり、OSもAndroidだが、折りたたみで利便性と携帯性を両立し、新たな使い方を模索している点は共通する。現在は米国のみの展開で日本上陸は未定。
〈BestBuy!Point〉折りたたんでスマートに携帯できるMSの2画面端末
マイクロソフト『Surface Duo』価格未定
モバイルでの生産性向上を目的としたマイクロソフトの2画面デバイス。ペンを活用し、Officeなどのアプリを複数同時に快適利用できる。所有欲をそそる高品質デザインも魅力的だ。
取材・文/平澤康寿