
コロナ禍で世情が不安定な今。多くのビジネスパーソンが不安を抱え、中には転職を検討し始めた人もいることだろう。では、高年収のグローバル人材で現在、転職願望がある人はどれくらいいるのだろうか?
日本最大級のグローバル人材に特化した人材紹介会社 エンワールド・ジャパンではこのほど、同社のサービス登録者で、現在、外資系企業、日系グローバル企業で正社員として働いている、年収800万円以上のグローバル人材を対象に「コロナ禍における転職のきっかけ」についてアンケートを行い、1,004名から回答を得た。以下にて詳細を紹介していく。
「新型コロナがきっかけで転職を検討し始めた」人の約半数が「3ヶ月以内」に転職を希望
「現在、転職を考えていますか」と聞いたところ、約3割が「1か月~1年以内に転職したい」(外資系企業:34%、日系企業:34%)、約5割が「良い条件の仕事があればいつでも検討したい」(同:49%、49%)と回答した。
「1か月~1年以内に転職したい」または「良い条件の仕事があればいつでも検討したい」と回答した方に、「新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めましたか」と聞いたところ、12%が「はい」(同:14%、11%)と回答した。
【図1】現在転職を考えていますか。
【図2】「1ヵ月~1年以内に転職したい」または「良い条件の仕事があればいつでも転職を検討したい」と回答した方に伺います。新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めましたか。
新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めた方の転職希望時期は「1~3ヶ月以内」が45%となり、新型コロナの流行前から転職を検討していた方を24ポイント上回った。(1~3か月以内に転職したい/新型コロナの流行がきっかけで転職を検討:45%、新型コロナの流行前から転職を検討:21%)
【図3】転職希望時期
新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めた人の理由、1位は「会社の将来への不安」
新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めた方の理由の第1位は「会社の将来への不安」となり、新型コロナの流行前から転職を検討していた方の回答を13ポイント上回った。(新型コロナの流行がきっかけで転職を検討:46%、新型コロナの流行前から転職を検討:33%)
新型コロナの流行前から転職を検討していた方の理由の第1位は「キャリアアップ」(同:41%、54%)となり、両者の回答に差がみられた。
【図4】転職を考え始めた理由は何ですか。(複数回答可)
転職で不安に感じること1位は「年齢」
「転職を考える上で不安に感じることはありますか」と聞くと、第1位は「現在の年齢」だった。(新型コロナの流行がきっかけで転職を検討:71%、新型コロナの流行前から転職を検討:66%)40代以上で、転職の際に年齢を不安視している人が多いことが見て取れる。
【図5】転職を考える上で不安に感じることはありますか。(複数回答可)
【図6】転職を考える上で不安に感じることに「年齢」と回答した方の年齢
新型コロナをきっかけに転職を検討し始めた人の回答が最も大きく上回ったのは「業績の伸びている企業で働きたい」
「転職で実現したいことは何ですか」と聞いたところ、第1位は「キャリアアップ」だった。(新型コロナの流行がきっかけで転職を検討:48%、新型コロナの流行前から転職を検討:62%)
新型コロナの流行がきっかけで転職を検討し始めた人のうち、新型コロナの流行前から転職を検討していた人の回答を最も大きく上回ったのは、「業績の伸びている企業で働きたい」で13ポイント高くなった(同:34%、21%)
【図7】転職で実現したいことは何ですか。(複数回答可)
■【解説】エンワールド・ジャパン 代表取締役社長 ヴィジェイ・ディオール氏
「COVID-19は、人々の雇用に関しても前例のない不確実性をもたらしています。この影響を受けて、将来のキャリアへの不安や、働いている企業の先行きが不透明であることが、人々にとって転職の意思決定を促す最大の要因となっています。今働いている会社のサステナビリティ(持続可能性)に不安を感じている人は、より将来性に確信を持てる成長企業を積極的に探しています。このような時代においてもトップレベルの人材を惹きつけることができるのは、長期的な成長のための強固で回復力のあるビジネスの基盤を持っている企業です」
<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,004名
調査実施期間:2020年9月30日~10月4日
回答者所属企業:外資系企業社員54%、日系企業46%
出典元:エンワールド・ジャパン株式会社
https://www.enworld.com/
構成/こじへい
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