
アイズの調査では、コロナ禍を受け、多くの女性たちはInstagramで商品を発見し、購入するケースが増えていることが判明した。また一般ビジネスパーソンにとってもInstagramの活用の幅が増えている。そこで今回は、SNSマーケティング支援の会社の担当者に、Instagramの買い物やその他の活用術を聞いた。
Instagramの利用促進!買い物活用が増す
株式会社アイズが運営するクチコミプロモーションサービス「トラミー(旧レビューブログ)」が、2020年5月、10代以上の女性会員1,072名を対象に「コロナウイルスの影響によるSNS活用の変化」アンケート調査を行ったところ、72%が新型コロナウイルスの影響によりSNSを利用する機会が増えたと回答。
そのうち、特に「Instagram」を利用する機会が65%と最も増えており、「Twitter」の58%、「YouTube」の40%と差をつけた。
新しい商品発見をしたSNSとしても、「Instagram」が54%とトップで、ネット上で商品購入するきっかけとしても、Instagramで知ったことが購入に結びついていると41%が回答した。もはやネットショッピングにInstagramは欠かせないメディアとなっていることがわかる。
アイズの担当者は、Instagramの「ハッシュタグ検索」で、どのような人がどのようなシーンで使用しているかなどを知ることが、購入の後押しになるケースが多くなっていると話す。
Instagramは買い物にどう活用されている?
実際、一般ユーザーは、ネットショッピングにInstagramをどのように活用しているのか。
SNSマーケティング支援サービスを提供しており、Instagram活用についてよく知る株式会社ホットリンクに聞いてみた。マーケティング部の朝山高至さんによると、Instagramで商品を知り、実際に購入するまでには次のステップを踏むのが一般的だという。
1.欲しいものと出会う
「Instagramは欲しいものや行きたい場所を発見する場所として便利です。例えば、カフェに詳しい友達やインフルエンサーをフォローしておけば、タイムラインやストーリーズ上でカフェ情報を得られますし、好きなファッションブランドの公式アカウントやコスメメディアのアカウントをフォローしておけば新商品情報を逃さず発見できます。
また、例えば『#秋コーデ』とハッシュタグ検索をすれば今の季節にピッタリなアイテムを探索することもできますし、普段の閲覧行動をもとに最適化された『発見タブ』のおすすめ欄を見ることで、偶発的に欲しいものと出会えることもあります」
2.忘れないように保存しておく
「欲しい商品に出会えたときも、すぐに購入しないときは後から見返せるように保存をしておくのが便利です。Instagram公式の保存機能を使えば、投稿を保存して、カテゴリごとにフォルダ分けすることができます。
一緒に実店舗へ買い物に行く友達に投稿をDMでシェアしてメッセージ上に保存しておくのもいいでしょう。
24時間で消えてしまうストーリーズでも、スクリーンショットを撮っておけば、スマホのデータフォルダに保存しておき、後から見返すことができます」
3.クチコミや公式情報など詳細情報を検索する
「保存したものを見返して、『この商品についてもっと知りたい!』と思ったら、Instagram上でさらに詳細情報を検索することができます。例えば、次の3つの方法があります」
●ハッシュタグ検索で口コミを見る
「気になったブランド名でハッシュタグ検索をすることで、一般ユーザーやインフルエンサー、メディアアカウントの口コミを見ることができます。公式の発信とは違い、利用ユーザーによるリアルな声を見ることができます」
●アカウント検索で公式情報を見る
「ブランド名でアカウント検索をすることでInstagramのブランド公式アカウントを検索します。公式アカウントによる商品の詳細な特徴など公式ならではの正確な情報を得ることができます」
●スポット検索で店舗情報を見る
「飲食店や店舗があるブランドの場合、スポット検索をすることで店舗の位置情報や、位置情報に紐付くユーザー投稿を閲覧することができます」
4.購入する
「Instagramにはショップ機能という買い物機能があり、
・発見タブの『ショップ』タブ
・ブランドアカウントのショプタブ
・ブランドアカウントのショップタグをつけた投稿
から、ブランドのEコマースサイトの商品詳細ページへ遷移することができます。
Instagramで見つけた投稿から、Eコマースサイトの商品詳細ページへ、スムーズに遷移して購入を完了することができます」
5.シェアする
「自ら発信することで同じ興味関心の人とつながるきっかけになります。
例えば『#キャンプ好き』というハッシュタグを付けて購入したキャンプグッズの写真を投稿すれば、同じキャンプ好きな人が投稿を見つけてくれてフォローしてくれたり、DMやコメントが始まったりなど、つながりが発生することがあります。
つながったユーザーの投稿を見たり、情報共有したりすることで、さらに商品やブランドについて情報を得ることができるようになりますので、自ら発信してみるのもいいでしょう」
ビジネスパーソンのInstagram活用術
Instagramは、今やさまざまな機能が追加され、活用の用途が多様化している。一般ビジネスパーソンが、Instagramを活用する方法を朝山さんに伝授してもらった。
1.情報収集を効率化する
「Instagramは誰をフォローするかによってタイムラインやストーリーズに表示される投稿がアカウントによってまったく異なります。また、過去にどんな投稿を見たり、いいねや保存をしていたりするかといったデータをもとに、発見タブのおすすめに表示される投稿がまったく異なってきます。
『特定のカテゴリについての情報をタイムラインや発見タブおすすめで見られるようにしたい』という場合、カテゴリごとにアカウントを分けるといいです。
例えば「コスメアカウント」「アウトドアアカウント」のように複数のアカウントに分けて、テーマに応じてフォローするアカウントを分けます。そうすると、コスメアカウントのタイムラインやストーリーズではコスメの投稿ばかり見られますし、その行動データを元に発見タブおすすめが最適化されるので、おすすめに表示されるものもコスメ系の投稿が多くなり、コスメについて新たな発見をしやすくなります。同じことがアウトドアアカウントでも可能です。このように自分の得たい情報のカテゴリごとにアカウントを分けてあげることで、『今はアウトドアグッズについて見たい』というようなときに効率的に情報収集することが可能になります」
2.同じ興味関心の人とつながりやすくする
「仕事やプライベートなどで特定のカテゴリに属する人とつながりたい場合は、2つのことをおすすめします。
一つは、特定のハッシュタグや位置情報で検索して、投稿しているユーザーさんにコメントやDMなどでコミュニケーションを取ること。同じ興味を持った人とコミュニケーションをすることで、つながりを持てるきっかけになります
もう一つは、カテゴリについてのハッシュタグを付けて投稿してみること。ハッシュタグをつけて投稿することで、そのカテゴリに興味を持ったユーザーがハッシュタグ検索をして、あなたのことを発見してくれる可能性があります。まずは関連するハッシュタグをピックアップして、それをいくつかつけて投稿してみましょう」
まずはInstagramを活用して買い物体験をしてみるのもよし。情報収集やつながり作りの幅を広げてみるのもよし。今、ノリに乗っているInstagram、ぜひ活用してみよう。
【取材協力】
株式会社アイズ https://www.eyez.jp/
株式会社ホットリンク https://www.hottolink.co.jp/
取材・文/石原亜香利
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