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【リーダーはつらいよ】「リモートワークが定着すると地域社会の時代がやってきます」多摩ケーブルネットワーク・舘 盛和さん

2020.11.25

前編はこちら

「リーダーはつらいよ」今回は従業員35名の会社の社長さん、後編である。会社設立は40年ほど前。当時、テレビは地上波のみという時代に、日本で初めて都市型ケーブルテレビ局を開設したフロンティアのお話である。

多摩ケーブルネットワーク株式会社 代表取締役社長 舘盛和(73)さん。都心から青梅線で約1時間、東京都西部の西多摩地域に位置する青梅市を中心に、近隣の羽村市、福生市にまたがるケーブルテレビ局を運営する。舘社長の実家は青梅の旧家で、いわゆる地元の名士。彼は我がふるさと、人口約13万人の青梅に、日本初の都市型ケーブルテレビを開設した。

人気は少年少女のスポーツチーム紹介

40年ほど前、渡米した際に見たテレビは数十局もあり、しかもスポーツをはじめ、地元の情報を幅広く放映していた。日本も近い将来、マルチチャンネル化する。地域に根付いた多様性ある番組を制作し放映しようと、舘盛和は地元の青梅市に、ケーブルテレビ局を設立した。

「40年間、コミュニティの情報発信に、力を入れてきました」そんな舘社長の言葉の具体例を物語る番組が「松尾雄治のスポーツ大好き!うちの子NO.1!」。

ほぼ毎日放映されている30分番組だが、10月のある日の番組は、青梅市近郊のあきる野市に誕生した、中学生女子ソフトボールチームの剛速球ピッチャー栗田さんと、頭脳派キャッチャーを中心に松尾雄治が紹介。

新日本製鐵釜石で、ラグビー日本選手権優勝8回を達成した主力選手の松尾雄治は、この局のメインキャラクターの一人だ。「東芝青梅工場にラグビー部があった当時、うちで試合や練習風景を放映したんです。ラグビーで名の通った人物に解説を引き受けてもらおうと思いまして」舘が9年ほど前に、松尾雄治に電話をした。

「青梅なんて知らないし、言ったこともない」そう答える松尾に、「一回来てくださいよ」と舘が頼むと、車で訪れた松尾は青梅の街とケーブルテレビ局が気に入り、「舘さん、やるよ」と快諾。放送が受信できる西多摩地域の少年少女のスポーツチームを紹介する、人気番組のMCを務めている。

市民は地域の人との連帯を求めている

さらに放映する地域の少年チームからオファーがあれば、スポーツアドバイザーの石毛宏典(元西武ライオンズ)や、藤城和明(元読売ジャイアンツ)、サッカーの都並敏史が子供たちのもとに出向き指導し、それも放映している。

『スポーツ何でも実況!杉村』の9月の番組は、剣道大会(青梅第三中学校収録)、青梅市少年野球秋季大会(青梅市民球技場収録)、バレーボール青梅市男女混合ミックス大会(河辺市民センター体育館収録)等々。もちろん青梅市と近郊の夏の高校野球大会予選は完全生中継だ。局のスタッフ4名が機材を担いで、スポーツ番組の収録や編集、生中継も担当する。

「孫の元気な姿をビデオに録画できて、うれしかった」等々、地域の視聴者の声は、枚挙にいとまがない。

「お金を払って、地域の情報が欲しいという世帯が3割はいる。それは日々実感していることです。市民はどこかで地域の人たちとの連帯を求めている」そんな舘守和は、毎週土曜日放映の『てんこ盛り情報局“西多摩マルかじり”』も、自慢番組の一つに挙げる。

番組では福生市内とその近郊のそば、洋食、焼き肉等々、グルメ情報を微に入り細に入り紹介。遊びのスポット、旬の情報として10月は青梅のハロウィンの話題を紹介した。

「うちでは平日の夕方、ニュース番組を放映しているんですが、ニュースを担当するアナウンサーは、美人で聡明な女性ばかりですよ。青梅線と中央線を乗り継げば、都心まで1時間ちょっとです。東京にはアナウンサー志望の女性がたくさんいる。募集をすると優秀な子がたくさん集まります」

平日、午後5時30分からの地域情報番組、『スタジオ21 TODAY』では、女子アナが日替わりで、青梅市や隣接する市町村の行政に関する情報や、イベント等の情報を本社のスタジオから発信している。

リモート勤務に最適な土地柄

青梅市、羽村市、福生市にまたがるCATVに、月額4600円で加入すれば、多摩ケーブルネットワークの番組をはじめ、100チャンネルほどの各種の番組が視聴できる。現在、加入者は2万5000軒ほど。

同軸ケーブルに代わって、徐々に架設が進んでいる光回線は5Gとの相関関係もいい。将来的に市内に張り巡らした光回線と5Gで、自動運転の実現や、青梅市内に工場を持つ企業のシステム管理等に、役立たせることができるのではないかと、試験の準備に取り掛かっている社員もいる。

舘は新型コロナウィルスの問題でリモートが定着したことを上げ、「これからはますます、地域の時代になっていくような気がします」と、言葉を続ける。

「毎日会社に行かなくても、1週間に1度程度、青梅線と中央線で、片道1時間の都心に通勤すればいい。リモート勤務に青梅市は最適です。すぐそばの奥多摩には、御岳山をはじめ関東の名峰が連なっています」日原鍾乳洞、奥多摩湖、有名なハイキングコースの数々、そんな大自然を控えた舘のご当地自慢は尽きない。

地元で保育園を経営する長男が、ケーブルテレビを継ぐことは考えていないそうだが、

「地域密着の番組作りが基本、これからもその方針は変わりません」舘の張りのある言葉は、開局当時を彷彿とさせるものがあった。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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