大学の熱い戦いも、勝敗に差がついてきた。そのトップたちが集う「大学選手権」の出場を賭けて、最後の熱戦が繰り広げられている。高校生も同様。各県の代表チームが続々と決まり、東大阪市の花園で開催される、年末の全国大会へ向けて、盛り上がりを見せている。さらに年が明けると、社会人の最高峰リーグ、トップリーグの開幕だ。
今年はワールドカップで鎬を削った世界のプレーヤーたちが、いろいろなチームに集まってきている。これだけで、とても贅沢な話だ。もちろん日本代表として「ONE TEAM」で闘ったメンバーも、今度は自分の所属チームでの勝負となる。そんな豊かな日本ラグビーに横串をさせないものかと考えている毎日。
よいよ日本ラグビーの名勝負が繰り広げられるシーズン開幕!
やるべきことをやって、ラグビー界をもっとよくして行こう
先日は、雨の早慶戦を見に行った。
雨が降りにくい日を選んで、11月23日を選んだということもあったらしく、僕自身も初めての経験であった。
試合内容は、もつれた。慶應も良く粘った。考えられたセットプレーからのアタックでトライも奪う。しかしながら、結果的には少ないチャンスを生かした早稲田の勝利。慶應は大学選手権への道を断たれた。明治は帝京に快勝。いよいよ全勝で早明戦を迎える。
全勝の早明戦は20数年振りになる。
2020年1月11日に開催される大学選手権の決勝は、新国立競技場で試合が行われることも決まっている。
どうやってその試合を盛り上げていくのか、その翌日(1月12日)からトップリーグが始まるので、どう繋げるのか。とても大事な視点である。
その前に年末には高校の全国大会もある。その点も同様だ。いろいろな世代ががんばっている。日本ラグビーの横串を刺すようなことはできないだろうか。
そんなことを考えているタイミングにビッグニュースが飛び込んできた。女子ラグビー日本代表が、試合終了間際の大逆転劇でスコットランドを24-20で破った。
この事実、どれほどの人が知っているのだろうか。SNSで拡散されたから、後から知った人もいるだろう。でももし、もっと多くの人がライブで見られたなら……これも同じ観点から考えるとできることがまだまだありそうだ。
そう。日本ラグビー界には、まだまだできること、やるべきことはたくさんある。
僕自身は自分ができる範囲で精一杯やっていきたい。
文/廣瀬俊朗(80min.編集部)