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販売価格を決める農家が売り上げの8割を得られるオンライン直売所を提供する注目のスタートアップ「ビビッドガーデン」

2020.12.07

スタートアップ

ニューノーマルにいち早く適応し、新しい価値を生む注目のスタートアップ企業。これからの時代を切り拓くヒントを紹介。

変化への対応力で新たな市場を創出

 今、スタートアップの界隈が熱い。この分野の登竜門的なイベント「Morning Pitch」を運営し、政策提言なども行なうデロイト トーマツベンチャーサポート 代表取締役社長の斎藤祐馬氏は、その背景を次のように分析する。

「今、働き方、生活の仕方が大きく変わり、社会のニーズも変化しました。大企業では、こうした動きに対応しきれません。けれど、スタートアップは自分たちだけに見えるチャンスを生かし、驚くような速さで新市場を創出している。変化への対応力が違うんです」

 本企画で紹介するスタートアップのほとんどがコロナ禍を好機に変えて、成長を遂げている。

 さらに大企業や官公庁などとの連携が成長を加速させている。

「スタートアップ側も大企業や行政と手を組むことで、市場を広げたり、信用力を高めることができる。こうした動きが進むと、日本社会は大きく変わっていくはずです」(前出・斎藤氏)

 今、スタートアップが何を考え、どう行動しているかを理解すれば次のトレンドをつかめるはずだ。

ビビッドガーデン

[主な事業]農作物の生産者と、消費者をマッチングする「食べチョク」を運営。現在は、畜産・水産の食品も扱う。ヤマト運輸と連携し、伝票の自動発行や最大47%の特別送料を実現する。
[設立]2016年11月
[社員数]18人

 DeNAに勤めていた秋元里奈氏が「ビビッドガーデン」を起業したのは4年前。なぜIT業界とは真逆の農業へ足を踏み入れたのか。

「実家の農地が耕作放棄地になっていたのを見てショックだったんです。うちには、ボーイスカウトが農業体験に来るのが自慢だったので」

 そして秋元氏は「子供に農業を継がせたくない」という生産者を少しでも減らしたいと考え、努力する生産者と、生活者を結ぶオンラインの直売所「食べチョク」を始めた。 

 順調に成長を続けていたが、彼女の真価が問われる事態が2月末に起きた。小・中学校が一斉休校で、給食向けの農作物の出荷が停止。生産者から助けを求める連絡が急増した。

「今までの災害時にも連絡はありましたが、それは局所的でした。しかし、今回は一斉休校後、全国から連絡が来た。これは一大事だと思い、社員全員でSOS対応を始めました」

 休校の影響で自炊が増えるため、食材の需要が伸びる。これに対応し、期間限定で全商品の送料500円を負担する応援プログラムを実施。その後、東京、神奈川、埼玉の外出自粛要請に合わせ友達紹介用クーポンコードを発行した。これらの効果で、購入者数は3か月で約9倍、購入者の目標契約件数を1年前倒しで達成。流通額は35倍になった。その後、農水省の指定商品を送料無料にする事業にも参画。9月現在、登録生産者数は2600軒を突破し、1万1000品を超える逸品が出品されている。

 同社は生産者と消費者の双方の声に耳を傾け、スピード感ある施策を次々打ち出し、信頼を集めている。

「食べチョク」

「食べチョク」では、農家が販売価格を決め、売り上げの8割を得られる。「良いものを適切な価格で売る」ことが農業を続ける動機になると秋元氏は考える。

「食べチョク」

「食べチョク災害対策室」

災害時に、何らかの支援を必要としている生産者の商品の特集ページを開設。SNSなどで情報発信する。こうした活動を迅速に行なう「食べチョク災害対策室」も設置した。

秋元里奈氏

代表取締役社長  秋元里奈

ココがすごい!

スマホ時代にC2C市場が勃興。野菜や魚なども生産者と消費者の個人間で売買される時代と考え、「食べチョク」を始めた。生産者がECを学べる「食べチョク学校」で啓蒙活動も活発。

取材・文/編集部

※掲載している情報は10月1日時点のものです。

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