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活動の軸はあくまでサッカー界への貢献、引退した内田篤人が進む道

2020.11.10

2日の「くりぃむしちゅーの!THEレジェンド2020」に始まり、5日の「ぐるぐるナインティナイン」に8日の「おしゃれイズムと、11月に入ってから引退2カ月半が経過した元サッカー日本代表・内田篤人氏の日本テレビ系列出演が目立っている。

 今年の日テレ「カラダWEEK」スペシャルサポーターに就任したことで露出が増えているのだろうが、出演は日テレ系列だけではない。10月からはDAZNで「内田篤人のFOOTBALL TIME」が毎週木曜日に放送されているし、11月7日に予定されていた2020JリーグYBCルヴァンカップ決勝では「決勝アンバサダー」として初解説を担当することになっていた。ご存じの通り、柏レイソルのクラスター発生によって新国立競技場でのコロナ禍初の有観客試合は延期されてしまったが、ルヴァン杯決勝は12月末か1月上旬に行われる見通しだ。その際にはもちろん彼が解説を担当するだろうし、複数の事前告知番組にも出るだろう。

あくまで軸足はサッカー、「サッカー界に恩返ししたい」

 このように引退直後の彼のセカンドキャリアはテレビ出演が中心となっている。現役生活を終えたばかりの元サッカー選手がこれだけテレビに引っ張りだこというのは過去に例がない。現役時代から「将来の可能性をできるだけ広げたい」という所属事務所の方針もあって、2012年9月期の剛力彩芽主演の月9ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」や江崎グリコのチョコレートCMに出るなど八面六臂の活躍を見せていたが、「内田篤人人気」は今も絶大。アスリートの範疇をはるかに超えている。

 

 2006年に鹿島アントラーズ入りしてすぐ右サイドバックのレギュラーをつかみ、19歳で日本代表に選ばれ、2010年南アフリカ・2014年ブラジル両ワールドカップに出場。2010年に赴いた、シャルケ時代にはUEFAチャンピオンズリーグベスト4の大舞台に立つという輝かしい実績は屈指だ。加えて、アイドル顔負けのルックス、気さくで男気のある人間性となれば、放っておく人はいない。女性からの支持も圧倒的で、結婚前にはシャルケ練習場にミニスカギャルが連日押し寄せたし、2015年の結婚後はいい夫・いい父親として優しく穏やかな顔を見せている。これだけの多彩な顔を持っていれば、あらゆる方面からアプローチがあって当然だろう。

 しかしながら、本人は「サッカー界に恩返ししたい」という気持ちが依然として強いようだ。テレビ出演時も日本代表時代の仲間である長谷部誠(フランクフルト)や岡崎慎司(ウエスカ)、吉田麻也(サンプドリア)らとの絡みをよく口にするし、戦術やサイドバック視点など玄人受けするサッカーの見方も楽しそうに話す。彼自身、解説者として本腰を入れることも視野に入れているのかもしれない。あくまで軸足はサッカーなのだ。

 だからこそ、9月から就任した「JFAロールモデルコーチ」の仕事にも本気で取り組んでいる。9月中旬のU-19日本代表合宿初参戦以降、内田氏は10月上旬・下旬と合計3度の合宿に帯同。11月と12月も指導に当たる見通しだ。
 影山雅永監督率いるU-19日本代表には、今冬のベルギー2部・ロンメル移籍が有力となった斉藤光毅(横浜FC)やバルセロナから注目される逸材・西川潤(C大阪)らが名を連ねている。

「彼らのような近未来の日本代表を担う若手に自身の経験を伝えるのは大いに意味のあることだ」と内田氏本人も受け止めているに違いない。10月下旬の合宿時にも一緒にゲームに参加しながら「パスを出すならもっと大きく展開しないと」「ポジションをしっかり取って」と選手目線で事細かくアドバイスを送っていた。その熱意を選手たちもしっかりと受け止めている様子。斉藤光毅も「1つ1つの指示に説得力がある」と感心していた。

内田篤人監督」がJリーグや代表レベルで指揮をする姿をみてみたいが…

 実際、U-19世代というのは、A代表として大舞台に立てるか否かの重要な分岐点と言っていい。内田氏がU-19代表として2006年AFC・U-19選手権(インド)に参戦した頃を振り返っても、彼らの世代のトップを走っていたのは梅崎司(湘南)、山本真希(松本山雅)、柏木陽介(浦和)、森島康仁(藤枝MYFC)ら。香川真司や森重真人(FC東京)はサブに甘んじていた。守備陣にしても、内田と槙野智章(浦和)はレギュラーだったが、吉田麻也や安田理大(千葉)は最終予選落選を強いられている。

 そうやって19歳時点では頭抜けた存在感を誇った選手がケガやスランプで伸び悩み、逆に印象の薄かった選手が所属クラブでレギュラーをつかんだり、移籍によってブレイクすることは往々にしてある。目下、19歳でA代表の一員になっている久保建英(ビジャレアル)でさえ先々の保証はないし、同い年の斉藤光毅や西川潤、まだ表舞台に出ていない別の選手に抜かれることも十分あり得るのだ。若くしてエリート街道をひた走った内田氏は「才能ある選手が順調に成長していくポイント」を身を持って体感しているはず。それをU-19世代の面々に植え付けてくれれば、順調に才能を伸ばしていく選手がこれまで以上に増えていくのではないか。

 千葉・幕張の高円宮記念JFA夢フィールドのピッチに立っている時の内田ロールモデルコーチは本当にイキイキとしている。「練習前には一番にグランドに出て率先して用具の準備をやっている。貪欲に指導を学ぼうという姿勢は素晴らしい」と影山監督も前向きにコメントしていたが、彼自身も指導の魅力にはまりつつあるようだ。

 この経験を糧にして近い将来、コーチの道を本格的に歩み出すのであれば、テレビ出演や解説業などをセーブし、指導者講習会に通ってライセンスを取得しなればならない。2021年からライセンス講習に参加するとしても最低4~5年は腰を据えて勉強しなければならないから、多方面から引っ張りだこ男が覚悟を決めるのは容易ではない。それでも、多くのサッカー関係者やファンは「内田篤人監督」がJリーグや代表レベルで指揮をする姿を待ち望んでいる。その期待に彼はどのように応えていくのか……。多彩すぎる人間の悩みは尽きないだろうが、その一挙手一投足を我々は見守っていくしかない。

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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