『au PAY』がコード決済としては後発だったため、金融サービスの印象は薄いが、実はauは決済を含めライバルに先行していた。Pontaとの統合で得た国内最大級の会員組織を、大きく育てる土壌はできている。
イメージキャラクターの「Ponta(ポンタ)」も、auのキャラクターである三太郎のアイテムを身に着けている。
決済・金融の総合力をポイント統合でさらに発揮
au経済圏の強みは、決済手段(=支払い方式)の豊富さと、ほぼフルラインアップの金融サービス。コード決済は後発だったが、すでにいずれも充実している。
例えば、『au PAY プリペイドカード』の前身『au WALLET プリペイドカード』の登場は2014年。今、プリペイドというと時代遅れ感が強いが、『au PAY プリペイドカード』は『Apple Pay』に登録でき、ネット上でクレカと同様に使える。リアル店舗では、プリペイドの利点を生かして電子マネーの『QUICPay+』加盟店で使える。『au PAY カード』でのチャージで還元率は合計1.5%。利用可能店舗数と還元率はトップクラスだ。
金融サービスへの取り組みも早く、「じぶん銀行」(当時)の設立は08年。以降、保険や証券、資産運用、ローンの分野にも進出。各金融サービスを使えば使うほどポイントが貯まる仕組みができている。
こうした多彩な決済・金融サービスは、国内最大級の会員基盤を持つPontaとのポイントサービス統合により、さらに大きな相乗効果が期待できそうだ。
Pontaポイント
2020年5月に「au WALLET」と統合。提携店舗数24万店舗(5月1日時点)の共通ポイントサービスだ。リアルの店舗だけでなく、ネット上の様々なサービスでも利用できる。運営会社はロイヤリティマーケティング。
Pontaカード
入会金・年会費無料。提携社デザインのカードや、クレジット機能が付いたカードも多数ラインアップ。
【貯】100円=1Pまたは200円=1P 【使】1P=1円
支払い方式
【プリペイドカード】au PAY プリペイドカード
あらかじめチャージをしてから使う前払い方式のカード。Mastercard加盟店で利用可能。ネット上での支払いも可能。年会費無料。
【貯】200円=1P 【使】1P=1円
【クレジットカード】au PAY カード
5月より、『au WALLET クレジットカード』から名称が変更された。ポイント還元率1%。入会金、年会費無料。
【貯】100円=1P 【使】1P=1円
【コード決済】au PAY
「au PAY アプリ」をダウンロードすればauユーザー以外でも利用可能。上のようにアプリ上には様々なサービスが(番号は内容紹介に対応)。
【貯】200円=1P 【使】1P=1円
【電子マネー】WebMoney(auペイメント)
1998年4月からスタートした電子マネー。当初は、主にネット通販や音楽、ゲームなどのデジタルコンテンツの購入を目的として使われていた。現在は、右画像のようにリアル店舗(Mastercard加盟店)でも使える『WebMoneyプリペイドカード』も発行されている。上が受取時に本人確認が必要なタイプ、下は本人確認の必要のない無記名式タイプ。利用するには事前のチャージが必要で、チャージには『au PAY カード』『au PAY プリペイドカード』が使える。
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