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判子レス、ペーパーレス、行政のデジタルシフトが加速する2021年に向けたブロックチェーンの役割

2020.11.05

デジタル化によってハンコレス・ペーパーレス化が進む行政手続きや契約手続き。日本では首相がデジタル庁を創設して以下の様な目的で、行政のデジタル化を合理的に進めようとしているがその成否は如何に。

・国や地方自治体が利用するシステムの統一やスマホによる手続きの実行
・マイナンバーを使った給付金手続きの迅速化

 手続きのデジタル化で書類が不要になり、意思表示のために押していたハンコも不要になる。ペーパーレス化に必要なシステム構築を待たずして、書類を使って行う行政手続きでの押印義務を廃止した自治体もある。

福岡市ではハンコレス化を完了している。手続きのデジタル化・ペーパーレス化に向けた取り組みが進む。
引用元:市役所での手続きハンコレス完了/福岡市

手続きのデジタル化に必要な要件は、止まらないシステムと手続きの真正性

 行政手続きに限らず契約手続きをデジタル化して行う場合、手続きをいつでも行うために止まらないシステムと、本当にその人が手続きしたかどうか真性性の確認が必要になる。

 手続きを行うサーバーを分散して設置すれば、回線が切れたり片方のサーバーが停止したりしても別のサーバーでシステムが稼働し続けられる。しかしサーバーの運営者がいなくなると、サーバー停止時に復旧ができなくなり手続きが不能に。また過去のデータが見られなくなり、手続きしたかどうかそもそも調べられなくなるリスクがある。

 また真性性の確認には、手続きを行う時点だとID・パスワードを使った認証に加えて顔や指紋などを使った認証の工夫ができる。手続き後のデータに対しては、悪意のある人がサーバーに忍び込む。サーバーを運営する人が操作を誤るなどして、データを書き換えてしまうリスクもある。このようなデータの書き換えのことを「改ざん」という。

 これらリスクを低減する策はシステムの構築時に当然考慮されていることだろう。ところで、もっと合理的にリスクを低減する策を打てないものか。と考えた時に注目できるのが「ブロックチェーン」というデータ管理の仕組みだ。実際に契約手続きのデータ管理をブロックチェーンで実装したサービスも登場しているので、実用度は低くない。

ブロックチェーンが持つ特長はデータの分散管理を実現し、改ざんを防ぐ仕組みを安価に作れること

 ブロックチェーンについて詳しくは、特長をマンガとイラストで解説した入門書マンガでわかるブロックチェーンのトリセツを見てほしいが、ブロックチェーンには以下の3つの特長がある。

■ブロックチェーンの3つの特長

 ブロックチェーンという言葉はニュース番組やWeb上の記事で、たびたび解説されているので、言葉を聞いたことがあるという人は少なくないだろう。しかしその特長を説明できるという人は多くはないはず。ハンコレス化・ペーパーレス化に限らず、社会のいたるところでブロックチェーンが使われ始めている。以下で詳しく説明しよう。

 ブロックチェーンはP2P(ピア・ツー・ピア)という方式で、たくさんのサーバー郡にデータのコピーを持たせることでシステムを維持する。システムは規模が大きくなればなるほど指数関数的にコストがかかるもの。大規模なデータを扱う行政手続きで、中央管理者を置いて大きなサーバーを管理するよりも、ネットワークに参加する人を増やして小規模のサーバーにデータを沢山コピーしておいたほうがコストを少なくしてかつ止まらないシステムの実現ができるというわけだ。 また記録するデータを暗号化しておけば、手続きを行う住民や自治体の人だけがデータの中身を参照できるので、第三者に勝手に自分の住民情報などを見られてしまう心配もない。

■P2Pネットワークのイメージ

 図のように複数のサーバーが同じデータ「A‘」を持ち合ってネットワークを形成しデータ管理を行っている。中央に大きなサーバーを設置されていないが、ネットワークに参加している全てのサーバーが停止しない限り、システムは止まらない。

■改ざんを防げるデータ記録の仕組み

 続いて改ざんを防げる仕組みを説明しておこう。上の図はブロックチェーンがデータを記録するときの概念図。本書の図を引用しているので「取引データ」と書いているが、行政手続きを行ったときのデータと同じ意味である。

 ブロックチェーンは一つのブロックの中にたくさんの取引データを記録する。一定量のデータがたまると次のブロックを作成して、数珠のように繋いでいく。その構造ゆえ「ブロックチェーン」と呼ばれている。繋ぐときに1つ前のデータの要約を含めておくのがポイント。要約の作成元のデータが書き換わってしまうと、要約も書き換わってしまうので、データが改ざんされていることに気付けるので、改ざんができないというわけだ。

ブロックチェーンは一つの手段に過ぎない

 ブロックチェーンにも当然デメリットがある。例えば管理するデータ量があまりにも多くなりすぎると、接続しているサーバー同士でのデータコピーに遅れが生じてしまうこと。そのためあらゆるシーンでブロックチェーンが有用というわけではないが、行政手続きのデジタル化をはじめ、様々なシーンで利用の検討がなされているのも事実。デジタル庁がブロックチェーンを活用するのかどうかはまだわからないが、きっと出番があるはずだ。

これからのビジネスの必須教養!ブロックチェーンの基礎をマンガで学べる!

マンガでわかるブロックチェーンのトリセツ』(小学館)
著/森 一弥 (アステリア、Blockchain Solution R&Dグループ ディレクター)
作画/佐倉 イサミ
本体1300円+税 2020年7月1日発売
ぜひお近くの書店でお買い求めください。

各電子書店でも発売中↓
https://www.amazon.co.jp/dp/4093887772/
https://books.rakuten.co.jp/rb/16332273/
https://7net.omni7.jp/detail_isbn/978-4-09-388777-9
https://www.yodobashi.com/product/100000009003287602/

文/久我吉史

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