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ソーシャルディスタンスをアートで表現!真鍋大度さんが語るELEVENPLAY×Rhizomatiksのダンス芸術動画「S . P . A . C . E .」への思い

2020.11.01

先日9月25日に開催されたインテルのオンラインセミナーで、「S . P . A . C . E .」という動画作品が紹介された。コンセプトは、新型コロナウイルスの感染拡大で考えざるをえなくなったソーシャル・ディスタンス。そしてハイスペックPCと12Kカメラにより、従来の手法から発展させ、人の動きを画像処理で表現する新しいダンス芸術動画だ。

製作したアーティスト、Daito Manabeさんへのインタビューも交えながら、作品について迫る。

ELEVENPLAY x Rhizomatiks「S . P . A . C . E .」

本作品は、演出振付家MIKIKOさん率いるダンスカンパニーELEVENPLAYと、アートと技術を駆使したビジュアルアートを始め、さまざまなイベントも主催するRhizomatiks(株式会社ライゾマティクス)によるもの。

ソーシャル・ディスタンスを保ちながら踊る9人のダンサーたち。実は、特殊なカメラ装置とハイスペックPC による画像処理を組み合わせて、新たな身体表現、映像表現の可能性に迫る作品だ。

ダンサーの身体構造と動きによって作られる身体情報をさまざまなルールを用いて分解し、再構築を行うことで、身体そのものだけでは作ることができない幾何学的世界を生成しているという。

本作品を考案したきっかけ

クリエイティブ・テクニカルディレクターを務めたRhizomatiksのDaito Manabeさんは、舞台芸術や音楽に興味があり、普段はプログラムを使って作品制作をしているチームで、ディレクション、プログラミング、映像、音、光のデザインを担当している。

どんなきっかけでこの作品を考案したのか。

【取材協力】

Daito Manabeさん
アーティスト、DJ、プログラマー。2006年Rhizomatiks設立、2015年よりRhizomatiksの中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行うRhizomatiks Researchを石橋素と共同主宰。プログラミングとインタラクションデザインを駆使して様々なジャンルのアーティストとコラボレーションプロジェクトを行う。米Apple社のMac生誕30周年スペシャルサイトにて11人のキーパーソンの内の一人に選出。ビートメーカーNosaj Thingとのコーチェラ・フェスティバル出演等、海外フェスにも多数招聘されるなど国際的な評価も高い。

Manabeさんが動画インタビューで答えている内容によれば、コロナ禍を受け、離れた状態でも成立するようなダンスを何かを作れないか、と考えていたところ、12Kの高解像度のカメラを使うことで、実現可能ではないかと思い、着手したという。

またCPUもスペックも全体的に上がっているので、新しい表現にチャレンジできる良いタイミングだと思ったそうだ。

「人のポーズを解析するのは、従来からモーションキャプチャーがありましたが、今はAIやCPU、GPUの進化のなどの技術の発達で、スーツを着なくても人のポーズを解析できるようになりました。

どのポーズ、どれくらいの幅で踊ってるかが解析できるので、その情報を使って自動で合成をしてみたいなことをやれたら、見たことない映像制作、映像編集のやり方になるのではと思ってチャレンジしてみました。

10年、20年前とは比べものにならないくらい高速でいろんなことができるようになったので、ホントに今でしか作れない作品が作れたという感じがしますね」

本作品のポイント

またManabeさんは本作品のポイントを、次のように述べている。

「一番肝になっているのは、やっぱり人のポーズをどうやってカメラの映像のみで解析をするかというところ。

1人じゃなく、9人いて、別々の踊りを踊っていて、しかも(モーションキャプチャーのように)グリーンバックでやっているわけではないので、その辺の解析が一番むずかしかったですね」

Manabeさんへのインタビュー

本作品を見ていると、不思議な感覚に包まれる。どこまでが本物で、どこからが作られたものなのか分からないままダンサーの動きを追っていると、思わず引き込まれる。

Manabeさんに画像処理などの詳しい内容をインタビューした。

――ダンサーに画像処理が施されているそうですが、具体的にどのように行っているのですか?

「ダンサーの動きを、機械学習技術を用いて解析しています。具体的には手、足の関節や顔の位置を推定しています。通常だとダンサーの動きを解析するためにはマーカーなどが必要なのですが、ここ数年でマーカーなしで解析する技術が向上しています。

ダンスはアナログの身体表現のみでも成立しますが、衣装、舞台美術、照明、音楽、そして20世紀以降では映像との融合によって様々な表現が作られてきました。

CGを合成したり、違う姿に変えたり、様々な表現ができるになりましたが、今回は離れて踊ること、そして離れて踊ったダンスを一つにする際に、身体の動きや形状を活かして合成することで、新たな幾何学的な表現を生み出すことができるのではと考えました」

――人体の動きだけではどの部分が表現できなく、特殊なカメラ装置とハイスペック PC による画像処理ならどの部分が表現できるのか教えてください。

「今回の映像表現には、CGグラフィックは一切使わず、ダンサーの動きに合わせて編集しているだけなので、人力でやっても実現可能ですが途方もない時間がかかります。

今回、9人のポーズに合わせて自動編集を行うソフトウェアを開発したことで、トライアンドエラーを重ねて映像表現、視覚効果を追求する工程に時間を費やすことができました。これはハイスペックPCを使ったことで初めて可能になったことです。

また、特殊なカメラ装置、12Kのカメラを使わないと今回の様な映像素材を撮影することはできませんでした」

ちなみに今回使用したのは、Mac pro 、Mac book pro、インテルCorei7 9850H搭載のhp「ZBook17」、その他サーバーサイドでの処理も行っているそうだ。

不思議と引き込まれるソーシャル・ディスタンスによるアートの世界。何度も繰り返し観たくなるのも最先端のPCや装置とアーティストの技術と感性がなし得ている業なのかもしれない。

【参考】
「S . P . A . C . E .」
https://research.rhizomatiks.com/s/works/s.p.a.c.e.

取材・文/石原亜香利

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