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グローバル企業の7割がメリットがあると考える「ジョブ型雇用」のメリット

2020.10.25

総合職として就職したのち、ジョブローテーションや異動、転勤を重ね、長きにわたって会社のために働き続ける……日本企業では、このような「メンバーシップ型雇用」を採用する企業が多い。一方、欧米では、一人の人材が一つの職務に専念する「ジョブ型雇用」が主流だ。

そんな「ジョブ型雇用」に関する意識調査がこのほど、エンワールド・ジャパン株式会社により、274社(外資系企業 57%、日系企業 43%)を対象に実施された。

グローバル企業の7割が「ジョブ型雇用は企業にメリットがある」

「ジョブ型雇用を知っていますか」と聞いたところ、認知度(「知っている」、「聞いたことはある」)は91%だった。(外資系企業:89%、日系企業:94%)

「ジョブ型雇用とは職務内容、勤務地を明確に定義し、定めた範囲の仕事において成果で評価する雇用制度です。“ジョブ型雇用”は企業にとってメリットがあると思いますか」と聞いたところ、約7割が「メリットがある」(「とてもそう思う」「ややそう思う」)と回答した。

「メリットがある」と回答したのは外資系企業が日系企業を15ポイント上回り、外資系企業のほうがジョブ型雇用にメリットがあると感じている企業が多いことが見て取れる。(外資系企業:76%、日系企業:61%)

【図1】「ジョブ型雇用」を知っていますか。

【図2】「ジョブ型雇用」は企業にとってメリットがあると思いますか。

ジョブ型雇用のメリットは「専門的なスキル・知識のある即戦力人材を採用できる」が最多

ジョブ型雇用のメリット、デメリットについて聞いた。メリットの第1位は「専門的なスキル・知識のある即戦力人材を採用できる」(外資系企業:77%、日系企業:72%)だった。第2位は「成果にコミットしてもらいやすい」(同:65%、49%)で、外資系企業が日系企業を16ポイント上回った。成果主義の文化を持つ外資系企業と、成果のみで評価を行っていない日系企業の文化の違いが反映されていることが推察できる。

デメリットの第1位は「適性がないと判断したときに異動ができない」 (同:50%、56%)だった。第2位は「事前に業務の範囲を定義するのが難しい」(同:44%、55%)となり、日系企業が外資系企業を11ポイント上回った。こちらでも、すでにジョブ型雇用が主流となっている外資系企業と、メンバーシップ型雇用を主流としてきた日系企業の違いが見て取れる。

【図3】 「ジョブ型雇用」の企業へのメリットは何だと思いますか。(複数回答可)

【図4】 「ジョブ型雇用」の企業へのデメリットは何だと思いますか。(複数回答可)

3. 46%がジョブ型雇用で「採用がしやすくなる」と回答

「ジョブ型雇用で採用はしやすくなると思いますか」と聞いたところ、46%が「採用しやすくなると思う」(「とてもそう思う」「ややそう思う」)と回答した。(外資系企業:48%、日系企業:42%)具体的なコメントも紹介していく。

【図5】「ジョブ型雇用」で採用はしやすくなると思いますか。

▼「とてもそう思う」「ややそう思う」

・候補者の強み、キャリア志向と会社のニーズ、育成の擦り合わせが行いやすいため (外資系企業、IT・通信、101人以上~300人以下)
・採用ターゲットがより明確になるため(外資系企業、旅行・レジャー、 101人以上~300人以下)
・仕事が明確なため、採用の際の判断基準も明確(日系企業、医療・製薬、301人以上~1000人以下)
・処遇に市場価値を反映しやすくなるため(日系企業、その他、1001人以上~5000人以下)

▼「全くそう思わない」 「あまりそう思わない」

・ジョブ型は特定のスキルを持った候補者をターゲットにしているため、条件を満たす候補者が少ない場合は採用に時間がかかる(外資系企業、IT・通信、101人以上~300人以下)
・母集団が少ないため(外資系企業、製造業・工業、100人以下)
・採用難易度の高い職種において変わらない(外資系企業、IT・通信、101人以上~300人以下)
・一部の専門職では採用しやすくなると思うが、学校でのキャリア教育や、社会全体でジョブ型に切り替えていかない限り、採用しやすくするのは難しい(日系企業、その他、 101人以上~300人以下)

4. 41%がジョブ型雇用で「採用コストが高くなる」と回答

「ジョブ型雇用で全体的な採用コストはどうなると思いますか」と聞いたところ、41%が「高くなる」(「とても高くなる」「やや高くなる」)と回答。日系企業の回答が9ポイント高くなった。(外資系企業:36%、日系企業:45%)具体的なコメントも紹介する。

【図6】「ジョブ型雇用」で全体的な採用コストはどうなると思いますか。

▼「とても高くなる」「やや高くなる」

・専門領域に特化するため(外資系企業、製造業・工業、 101人以上~300人以下)
・採用するポジションごとに、職務分析や労働市場での報酬データとのマッチングを行い、追加費用が必要となるため(外資系企業、製造業・工業、 1001人以上~5000人以下)
・優秀な人材の取り合いになり、より条件のよい企業へ人材が流れていくため(日系企業、旅行・レジャー、5001人以上)
・ポテンシャルよりも具体的に専門性の高い人材を求めることとなるため(日系企業、金融、101人以上~300人以下)

▼「とても低くなる」 「やや低くなる」

・日本にジョブ型雇用が浸透すれば、マッチングが容易になり、採用コストの低減に繋がる(外資系企業、製造業・工業、100人以下)
・ターゲット層が明確なため繋がりができやすくなる(外資系企業、製造業・工業、 1001人以上~5000人以下)
・契約期間/業務遂行満了時に契約解除が可能なため(日系企業、不動産、 1001人以上~5000人以下)
・少なくとも人事担当者の採用工数が減少すると思う(日系企業、不動産、301人以上~1000人以下)

【結果解説】
エンワールド・ジャパン 代表取締役社長 ヴィジェイ・ディオール(Vijay Deol)氏

日本企業は伝統的に、新卒社員を採用し、様々な部署を経験させてキャリア形成を行う「メンバーシップ型雇用」を主流としていましたが、近年では欧米企業同様、より専門性の高い人材を雇用する「ジョブ型雇用」が増加しています。この傾向は、テクノロジーの進化とビジネスの高度化が進むにつれて、ますます加速していくでしょう。

専門性の高い人材の需要が高くなる一方、仕事の範囲が限定され柔軟性が低くなるため、採用と雇用維持のためのコストが高くなる可能性は、外資系企業・日系企業に関わらず全ての企業が直面する課題になると予測されます。今後、ビジネスの進化や、グローバル化が進むにつれて、企業がこの課題をどのように解決していくのか、また、外資系企業と日系企業の異なる雇用慣行の中で、ジョブ型雇用の足並みが揃うのか、あるいは異なる形で発展していくのか、非常に興味深い変化となることでしょう。

<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:274社
調査実施期間:2020年8月31日~9月2日
回答者所属企業:外資系企業 57%、日系企業 43%

出典元:エンワールド・ジャパン株式会社
https://www.enworld.com/

構成/こじへい

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