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和モダンなインテリアに仰天!ぐるっと九州を巡るJR九州の観光列車「36ぷらす3」の魅力

2020.10.27

「D&S列車」と呼ばれる観光列車が多く走るJR九州に、実に3年半ぶりに新しい観光列車「36ぷらす3」が10月16日にデビューした! 観光列車のパイオニアともいえるJR九州だが、今回の列車は今までの「D&S列車」と比べてかなりスゴイポイントが盛りだくさん。JR九州が「自信作」と語る「36ぷらす3」の魅力をご紹介していこう。

走行エリアは全九州!日替わりの「5つのものがたり」

まずスゴイのが、走行エリア。一般的に観光列車というと、走行路線が固定されているものが多いが、「36ぷらす3」は曜日ごとに走行区間が変わり、その範囲は九州全域をぐるりと一周し、総走行距離約1198キロに及ぶ!これは寝台列車を除き、円を描くように環状するする電車としては世界一の距離だ。(JR九州調べ)世界で36番目に大きな島、九州を周って走る新しいタイプの観光列車として誕生した。

圧倒的なオーラを纏う「36ぷらす3」。その旅はまさに「走る九州」で、九州の魅力がぎゅっと詰まったD&S列車だ

「36ぷらす3」は5日間をかけて九州を周回。現在、豪雨災害の影響で博多から南下して鹿児島中央を目指す「木曜日ルート」が運行を見合わせているが、その次のコースに当たる金曜日の鹿児島中央→宮崎、土曜日の宮崎空港・宮崎→大分・別府、日曜日の大分・別府→小倉・博多、月曜日の博多〜長崎(日中、夕方〜夜間)の4コースで運転が開始された。各曜日は連続ではなく、個別に販売されるので、旅のスケジュールに合わせて予定を組みやすいのが嬉しいポイントだ。なお、各コースとも日中の運行なので、寝台列車のように車内で宿泊するコースはない。各曜日のコースにはそれぞれシンボルとなる「色」が設定されており、例えば金曜日ルートなら黒が設定されており、車内で楽しめるイベントや予約制の食事、乗車中の観光案内などが「黒」にまつわるもので構成されている。

5日間をかけて九州を周遊する36ぷらす3の運行ルート。現在では不通となっている木曜日ルートを除く4コースで運行中

続いてスゴイのが、このコース設定。今回誕生する列車は1つだが、正直な話、各コースは基本コンセプトこそ一緒だが、内容が異なることから「一度に5つの観光列車ができた」といっても過言ではない。車内では単純に乗車しているだけでなく、事前予約制の食事が楽しめたり、車内スペースでその日走行する沿線にちなんだ体験型のイベント、途中停車駅での沿線の方のおもてなしなどイベントが盛り沢山。月曜日の長崎コースなんて、行きはランチ時間帯、帰りは全コース唯一のディナー時間帯に運行され、また違った「36ぷらす3」の世界を楽しむことができる。

JR九州、水戸岡氏にとっても思い出詰まった「787系」

スゴイのはコースだけじゃない。やはり気になるのが「36ぷらす3」の車両だ。今回、「36ぷらす3」に改造されたのは787系という特急タイプの電車。現在では九州のいろいろな特急列車で使用されている車両だ。今まで10種類以上のD&S列車がJR九州の各地で活躍しているが、どれもディーゼルタイプの列車で電車タイプの列車は意外にも初めてなのはちょっとしたトリビア。

デザインを担当したのはJR九州のあらゆる車両、駅舎などのデザインを担当してきた水戸岡鋭治氏だ。今回、大幅なリノベーションがされた787系は1992年にデビューし、水戸岡氏にとってJR九州における車両制作の段階から関わった初めての車両で、「グリーン個室」や「ビュッフェ」、「セミコンパートメント」など当時の鉄道界ではその外観と内観、設備ともにまさに革新的な車両だった。JR九州としても現在九州新幹線が結んでいる、博多〜鹿児島中央(当時は西鹿児島)を結んでいた重要な特急列車「かもめ」に充当していたこともあり、両者にとって非常に思い入れの強い車両なのだ。

完成披露会で787系への思いを語る水戸岡鋭治氏(左)とJR九州 青柳俊彦社長(右)

右に停車しているのが通常の787系。JR九州を代表する車両だ。

そんな787系が今回、新しく観光列車に生まれ変わった訳だが、ただでさえスゴかった787系が、かなりスゴくリノベーション。「36ぷらす3」は6両編成で、そのうち1〜3号車が個室タイプの車内、4号車には各種イベントが実施されるマルチカー、5〜6号車がグリーン車になっている。

1号車の3〜4人用個室。なんと畳敷き!

2号車は4〜6人用の個室になっている。車椅子対応の個室もある。

3号車にはもともと4人用のセミコンパートメントを2人用にリノベーション。プライベート感がある空間になっている。

さらに787系からは姿を消してしまった「ビュッフェ」が当時のデザインを生かしつつ、新しい空間として復活した。ここが実は鉄道ファン的には非常にアツいポイントでもある。水戸岡氏の車両にはこうした供食施設が備えられていることが多く、787系でも温かい軽食や飲料などを販売する「ビュッフェ」があった。しかし、九州新幹線の開業とともに787系は運転区間が短縮され、ビュッフェも座席に改造され営業終了。「旅は食べて飲むのが楽しいじゃないですか」と話す水戸岡氏だけに、787系の新造時には当初食堂車の設置を打診したそう。

設備面から食堂車は叶わなかったが、当時すでに稀な施設となっていたビュッフェを設置した。このビュッフェという施設は787系のアイデンティティといっても過言ではないと筆者は思っている。

3号車のビュッフェ。沿線地域のドリンクやお土産、特製カレーやうどんなどの軽食も味わえる。ドーム状の天井は787系デビュー当初からのデザインだ

各号車ごとにデザインや素材が異なるスゴイ車内だが、特にびっくりなのが1号車と6号車。なんと車内は「土禁」! 畳敷きの車内になっているのだ!

個室タイプと座席タイプでは当然ながら個室のほうが料金が高い。通常であれば、座席タイプにはこうしたレア施設はないのだが、「36ぷらす3」では座席タイプの5、6号車のうち6号車に畳敷きを採用。しかも、5、6号車には畳の有無による価格差はない。客室には下足箱も完備されているので、この列車ならではの畳の感触を楽しんでみるのはいかが??

4号車は開放感ある「マルチカー」。車内イベントのほか、フリースペースとしても利用できる

5〜6号車はグリーン席。「36ぷらす3」の中では最もポピュラーなクラスになる

6号車は畳敷き!履き物はシート番号がふられた下足箱へ収納する

地元の方の熱がスゴイ!熱烈歓迎&こだわりの食事メニュー

JR九州の観光列車がスゴイのは列車だけではない。観光列車の成功はこだわりの車両だけでは絶対にありえなく、走行地域の理解と協力が欠かせない。この列車についても、もちろん例外ではなく、全てのコースにおいて、淡々と走り続けるだけでなく、途中にいくつかの停車駅が設定されている。その停車駅では駅自体の佇まいを楽しんだり、地元の方からのおもてなしや特産品の販売が実施されている。

そのおもてなしのパワフルさは他社のそれとは一線を画すもので、「さすが九州!」と思わず感動してしまう。それくらいJR九州は地域との連携にたくさんの時間と丁寧なコミュニケーションに力を注いでいるのだ。

乗車時には客室乗務員さんがお出迎え

車両の内外に輝くエンブレムたち

金曜日ルートでは大隈大川原駅で曽於市の皆さんがお出迎えしてくれる。駅前の大銀杏の下では臨時のマーケットが展開!

出発の時は車内からもおもいっきり手を振ろう!

黒をテーマにしている金曜日はマルチカーで「利き黒酢」のイベントが開催される

「36ぷらす3」では車内で沿線こだわりのお店の味が事前予約制で楽しめる。この食事は1〜3号車の個室と5〜6号車の座席で内容やボリュームが異なっており、しかも担当するお店も異なる。個室プランの方がスープとウェルカムドリンクがつき、若干豪華な内容となっている。

なお、5〜6号車は食事のつかない、通常の特急のグリーン座席と同様の料金、扱いで使用できる「グリーン席プラン」があり、こちらは列車の出発前であれば空席のある限り当日でも購入できる。乗降可能駅は限られるが、より気軽に乗れるのでありがたいプランだ。もちろん、3号車のビュッフェは利用可能だし、沿線のおもてなしで地元の味を購入することだってできるので、この楽しみ方もおすすめだ。

土曜日の個室ランチプランのお食事。真鯛の寿司が絶品!

金曜日の座席ランチプランのお食事はこちら。コンパクトながらも一品一品にこだわりが光る。

土曜日コースのハイライト? 秘境駅宗太郎駅での観光停車。乗り遅れるとマジで列車がないぞ!

宗太郎駅を発ち、「宗太郎越え」と呼ばれる峠越えを終えると重岡駅では地元の皆さんが出迎えてくれる。

温かいおもてなしがJR九州の列車旅の魅力だ

鹿児島では桜島、宮崎では日向灘が車窓を彩る

「36ぷらす3」、乗り方は??

「36ぷらす3」を楽しむ上でまず検討したいのが、乗車日だ。曜日ごとに運転区間が異なるので旅程を検討する際には注意してほしい。そして、「車内で事前予約制の食事を楽しむか」を決め、その後「個室か座席か」を決めるのがスムーズなプランニングだ。

座席の利用についてはグリーン車扱いで食事なしのプランも設定されている。おそらく、多くの方が利用しやすいのが週末の運行となる、土曜日の宮崎空港・宮崎→大分・別府ルート、日曜日の大分・別府→小倉・博多ルートだろう。土曜日の宮崎空港発が11:25とやや遅めで、しかも発駅が空港直結なので、首都圏や関西圏からのアクセスも便利。乗車後の宿泊も九州を代表する温泉地「別府」にできるのも、魅力的だ。翌日の日曜日ルートも博多着が16:32と各地への空の便への接続にも余裕がある。新幹線なら小倉下車も便利だ。

この列車は、周回コースでの販売ではなく、各曜日ごとに発売されるので、予約はその日毎に手配する必要がある。事前予約制の食事が楽しめる「ランチプラン・ディナープラン」の予約はwebか専用のツアーデスク(092-686-3639)から行える。座席のみ利用の「グリーン車プラン」はweb予約のほか、JR九州のみどりの窓口、指定券券売機でも手配可能だ。各コースの詳細な時間や、食事の内容、料金等は公式webをチェック!

JR九州の思い出と自信が詰まった新しい787系「36ぷらす3」で、走る九州をぜひ体験してみてほしい。

取材・文/村上悠太

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