
ハイスペックなスマートフォンを比較的安価に提供しているXiaomi。ここ数か月の間に、完全ワイヤレスイヤホンやスマートバンド、空気清浄機といった製品を続々と発表していることもあり、日本市場に参入してからわずか1年足らずとは思えない存在感を放っていますね。
そんなXiaomiは、グローバル向けの新製品イベントにて、最新フラグシップモデル「Mi 10T Pro」を含む“Tシリーズ”のラインナップを紹介しました。日本での発売こそ未定ですが、超絶ハイスペックなスマートフォンとなっていますので、その詳細を紹介していきたいと思います。
“Tシリーズ”から価格別3モデルが登場!
今回紹介されたスマートフォンは最上位モデルの「Mi 10T Pro」、カメラ性能以外はProとほぼ変わらない「Mi 10T」、性能を抑え、より手の届きやすい価格となった「Mi 10T Lite」の3モデルとなっています。
Mi 10T Proは泣く子も黙る超高性能!
Mi 10T Proは3眼レンズを搭載したカメラ性能をはじめとして、ディスプレイ性能やバッテリー性能など、全ての性能をハイレベルに備えた端末となっています。
驚異の1億800万画素!? 様々な機能を搭載したカメラ性能
Mi 10T Proには、先に紹介した通り3眼レンズが搭載されています。このカメラは、1億800万画素の写真撮影にも対応した、スマートフォンとしてはかなりハイレベルなものになっています。撮影した写真を拡大しても、ぼやけることなく繊細に表示できるのではないでしょうか。
また、8K画質での動画撮影や背面カメラとインカメラを同時に起動して動画を撮影する“Dual Video”、星空まで撮影できるStar trailsモードなど6つのモードを備えた長時間露光が可能な“Long exposure”、空や建物の色をAIで認識し、撮影後に好みの色に変更できる「AI SkyScaping 3.0」といった機能も搭載されています。
当然、ポートレートモードやタイムラプス機能といった、多くのスマートフォンに搭載されている機能も使用できます。実際に試せていないので写真の仕上がり具合をお伝えすることはできませんが、各性能・機能に期待ができるカメラとなっていますね。
ディスプレイは144Hz対応で超絶滑らか!?
ディスプレイは約6.7インチと大型です。ディスプレイ性能として特筆すべきは、リフレッシュレートの数値。リフレッシュレートとは、“1秒間に何回画面が書き換わるか”を表す数値で、iPhone 11の60Hzという数字は1秒間に60回画面が書き換わっていることを意味します。
Mi 10T Proのリフレッシュレートは、なんと144Hzに対応するとのこと。iPhone 11の倍以上ですから、何となくすごさはわかってもらえるかと思います。もう少し具体的に表現すると、デスクトップPC用の外付けモニターの中でも、ゲーミング仕様のモニターに多く搭載されている性能と同等レベルのものです。
わかりやすく活躍するのは、オンラインゲーム、FPSゲームといった細かく状況が変わるゲームでの動きでしょう。普段使いにおいても、ブラウザやSNSのスクロールが滑らかになるので、より快適に操作できるようになります。
高性能Snapdragon 865を搭載
スマートフォンの処理性能に大きく関わるCPUは、現行の最上位クラスモデルであるSnapdragon 865というチップが採用されています。チャットアプリやSNSアプリなどはもちろん、重い負荷のかかるオンラインゲームなどでも快適に動作するでしょう。
5000mAhの大容量バッテリーを搭載
大画面スマートフォンとなると気になるのがバッテリーの性能です。リフレッシュレートもかなり高いことから、電池持ちは懸念される点ですが、Mi 10T Proには5000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。音楽の連続再生は123時間、ビデオ再生は連続20時間程度可能となっています。
また、バッテリーは“Middle Middle Tab”という技術が搭載されているため、従来のものよりも17%も早く充電できるとのこと。33Wの急速充電にも対応しているので、電池切れの心配はあまり必要なさそうです。
注目の価格はいかに!?
Xiaomiのスマートフォンとなると、やはり期待してしまうのが価格ですね。5G通信対応のハイスペックモデルとなると、10万円越えの製品が多いですから、気になっても購入に踏み切れないという人も多いのではないでしょうか。
Mi 10T Proは、ストレージの容量によって2つのモデルが存在します。ストレージ256GBモデルだと、価格は649ユーロ(約8万400円)、128GBモデルであれば、599ユーロ(約7万4000円)となっています。これだけの性能のスマートフォンが10万円を大きく下回るのは、破格といって差し支えないでしょう。
Proとほとんど変わらないMi 10T
Mi 10T Proが文句なしのハイエンドモデルとして登場したのと同時に、カメラ性能以外はほぼ同じ構成となっているMi 10Tも発表されています。最上位モデルとの違いは、画素数が最大6400万画素となっている点と、メモリの容量に6GBモデルが用意されている点です。(Proは8GB)
Mi 10Tは、メモリの容量が6GBのモデルと8GBのモデルが用意されています。6GBのモデルは499ユーロ(約6万2000円)、8GBモデルが549ユーロ(約6万8000円)で用意されています。カメラ性能にあまりこだわりがないという人は、こちらのモデルがおすすめでしょう。
ミドルレンジ価格で購入可能なMi 10T Lite
Tシリーズとして最後に紹介されたスマートフォンが、多くのユーザーが手に取りやすい、ミドルレンジ価格に設定されたMi 10T Liteです。
6400万画素をメインカメラとする4眼レンズを搭載し、リフレッシュレートは120Hz、スマートフォンの処理能力に関わるCPUにはSnapdragon 750Gが搭載されています。もちろん、Mi 10T Pro/Mi 10Tと比較すると性能は落ちていますが、普段使いのみでなく、ゲームをする人でも快適に動作する性能なのではないでしょうか。
価格は、メモリ6GB/ストレージ64GBモデルが279ユーロ(約3万5000円)、メモリ6GB/ストレージ128GBモデルが329ユーロ(約4万円)と、かなりお手頃になっています。日本での発売に期待がかかる製品ですね。
※本文中の価格は、2020年9月現在のレートをもとにした参考価格です。
取材・文/佐藤文彦