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半導体メーカーNVIDIAとマサチューセッツ総合病院が新型コロナ患者に酸素投与が必要かどうかを判断するAIを開発

2020.10.17

半導体メーカーのNVIDIAとマサチューセッツ ジェネラル ブリガム (マサチューセッツ総合病院) の研究者はこのほど、COVID-19の症状で救急室に現れた人が、初診から数時間後、あるいは数日後に酸素投与が必要になるかどうかを判断するAIモデルを開発した。

このモデルの元となったのはCORISKといい、マサチューセッツ総合病院のリチュアンジャン博士 (Dr.Quanzheng Li) が開発したモデル。CORISK は医用画像と健康記録を組み合わせたモデルであり、多くの国でCOVID-19の第2波が起こった際、臨床医が患者の入院状況をより効果的に管理できるようになる。

医師から信頼され、できるだけ多くの病院で適用可能なAIモデルを開発するため、NVIDIAとマサチューセッツ ジェネラル ブリガムでは、世界中の20の病院による最大かつ最も多様なフェデレーテッド ラーニング イニシアチブである、EXAM (EMR CXR AI Model) に着手した。

このグローバルなコラボレーションは、わずか2週間でROC曲線下面積0.94となるモデル (AUC の目標値1.0) を達成し、来院した患者が必要とする酸素レベルについて優れた予測を得られるようになった。このフェデレーテッド ラーニング モデルは、NGC上のNVIDIA Claraの一部として、今後数週間以内にリリース予定だ。

「EXAM」イニシアチブの詳細

NVIDIA Clara Federated Learning Frameworkにより、それぞれの病院に所属する研究者たちは、胸部X線、患者のバイタルサイン、検査値を使用してローカルモデルをトレーニングし、フェデレーテッドラーニングと呼ばれるプライバシーを保護する手法で、モデルの重みのサブセットのみをグローバルモデルと共有することができた。

このモデルの最終目標は、救急救命室に運ばれてきた人が酸素投与を必要とするのか、その可能性を予測すること。この予測により医師は、ICUに入れる必要があるかなど、患者の適切な治療レベルを決定できる。

マサチューセッツ ジェネラル ブリガムでAIの開発、導入を率いるイッタイ・ダヤン博士 (Dr. Ittai Dayan) は、NVIDIAと共にEXAMイニシアチブを共同で主導した人物だが、彼はフェデレーテッド ラーニング トレーニングの出発点として CORISK の利用を促進した。

その後、アメリカ南部および北部、カナダ、ヨーロッパ、アジアからの多国籍、多様な患者のデータセットから得た分散データでモデルをトレーニングすることで、EXAMは改善されていった。

マサチューセッツ・ジェネラル・ブリガムおよびその関連機関に加え、以下の機関が参加している。

Children’s National Hospital (ワシントン D.C.)、NIHRケンブリッジ・バイオメディカルリサーチセンター、自衛隊中央病院 (東京)、国立台湾大学 MeDA 研究室および MAHC、台湾国立健康保険局、キュンポック国立大学病院 (韓国)、チュラーロンコーン大学医学部 (タイ)、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、VAサンディエゴ、トロント大学、米国国立衛生研究所 (メリーランド州ベセスダ市)、ウィスコンシン大学マディソン校医学部および公衆衛生学部、メモリアル スローン ケタリング癌センター (ニューヨーク)、マウント サイナイ ヘルス システム (ニューヨーク)

上記機関はそれぞれ、NVIDIA Claraを使用し、ローカルモデルをトレーニングしてEXAMに参加している。

各施設では、患者の胸部X線などの機密情報を単一の場所にプールする必要はなく、施設内のサーバーを使用してデータを安全に保管している。AWS上でホストされている別のサーバーが、グローバルなディープニューラルネットワークを保持している。参加している各機関はモデルのコピーを取得し、独自のデータセットでトレーニングを行う。

世界規模のコラボレーション

また、大規模なフェデレーテッド ラーニング プロジェクトも進行中。プロジェクトの目的は創薬を改善し、AIのメリットを診療現場にもたらすことだ。

Owkinは、NVIDIA、King’s College London、および、MELLODDY (英国に拠点を置く創薬コンソーシアム)に所属する12を超える組織と提携しており、フェデレーテッド ラーニングの手法が製薬会社のパートナーに対し、データのプライバシーを犠牲にすることなく、世界最大のコラボレーションによる新薬化合物のデータセットをAIトレーニングに活用する、コロナ禍およびその後の世界どちらにとっても最良の機能をどのように提供できるかについて実証している。

キングス カレッジ ロンドンでは、London Medical Imaging and Artificial Intelligence Center for
Value-Based Healthcare (価値に基づく医療活動実現のためのロンドンの医療画像およびAIセンター) プロジェクトの一環として、フェデレーテッド ラーニングを使用した同校の取り組みにより、脳卒中と神経障害を見分けたり、癌の根本的な原因を特定したりすることが可能となり、患者への最善の治療を推奨するための突破口になることを期待している。

NVIDIA CEOのジェンスン・フアンは、GTCの基調講演の中で、AI がどのように創薬を加速させることができるかを説明している。

動画:NVIDIA GTC October 2020 Keynote Part3: 病気と闘うためのAI (日本語字幕あり)

https://youtu.be/6tA5Yt94-Bw

出典元:NVIDIA

構成/こじへい

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