
■連載/阿部純子のトレンド探検隊
新生ガンダムカフェで展開するスペシャルショープログラム
今年8月にリニューアルし新生オープンした「GUNDAM Café TOKYO BRAND CORE」では、全長約18mの大型マルチモニターでガンダムの世界観にひたりながら、食事を楽しむ約90分間の新感覚ディナーショー「G DIMENSIONS EX DINNER SHOW」を実施している。
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」「機動戦士ガンダム SEED」「機動戦士ガンダム 00」の3種類のプログラムを用意。各プログラムでは、アクター店員のナビゲーションのもと、観客がストーリーの一員となり、ガンダムの人気キャラクターが客に語り掛けながら、彼らが考案したメニューが提供される。
原作では見られなかったキャラクターたちの素顔や日常が垣間見える、新規撮り下ろしボイスのオリジナルストーリーを交えて、ここでしか体験できない映像とリアルがリンクするストーリーが進行する。
「G DIMENSIONS EX DINNER SHOW」は事前予約制で、スケジュール、予約申し込みは「GUNDAM Café TOKYO BRAND CORE」公式サイトで行う。各プログラム共通で、メインメニュー(1品)、ウェルカムドリンク(1品)、デザート(1品)、ノベルティ(1枚)のセット+予約手数料込みで3465円(税込)。
【AJ&IMの試食】シャア&ガルマのコント(?)が楽しめるガンダム演芸
トレンド探検隊の二名で、「機動戦士 ガンダム THE ORIGIN」の「シャアとガルマが贈る“暁の決起集会” “ZEON Rally Gathering” Presented By Garma&Char」に参加した。
ガルマが主催したジオン軍のパーティーという設定で、客はジオン軍兵士として参加。将校役のアクター店員がディナーショーのナビゲーションを担当する。乾杯の音頭はシャア少佐自らが取り、乾杯や敬礼、「ジークジオン!」の唱和など、映像とリンクしてジオン軍のパーティーに参加しているような体験が味わえる。
ディナーショー開催中は撮影が不可だが(※今回は取材ということで許可を得て撮影)、最後に記念撮影の時間が設定されているのでご安心を。
予約の際に、ウェルカムドリンク「ブルーベリーゼリー入りビール」、ノンアルコールの「バタフライピーレモンソーダ」のいずれか、兵士の士気を高めるために二人が考案したメイン料理、ガルマの「ローストビーフ」、シャアの「ビーフライス」のいずれかを選択する。
今回は、ウェルカムドリンクは「バタフライピーレモンソーダ」、メインはシャア考案の「ビーフライス」をチョイス。
ノベルティはくじ付きのコースターで、あたりが出るとさらに特典がある。コースターは全8種類でランダムになっており、「ランバ・ラル来い!」と念を送っていたが、AJは少年時代のシャア、IMはキシリア姉さんに褒められて照れるガルマ。ちなみに2人もくじもハズレ。残念。
「バタフライピーレモンソーダ」はタイ原産の植物「バタフライピー」を使ったもので、ハーブティーだがクセはない。ガルマをイメージした紫色の爽やかなソーダだが、底に甘いシロップがたまっているのでよくかき混ぜて飲んだほうがいいかも。
シャア考案の「ビーフライス」は、シャアが地球で食べたものを参考にしたというメニュー。
「トマトソースに入っている牛肉の感じといい、タマネギのカット具合といい、実にあれを彷彿とさせる。きっとシャアは日本で牛丼を食べたのだろう。それにインスパイアされて、自身のテーマカラーである赤と絡めてできたのが、このメニューではないだろうか」(IMによる推測)
デザートはガルマが自ら厨房で作った「ブラウニーと5種のフルーツ」。プレートの中央にジオンの紋章がパウダーで刻まれている。濃厚なブラウニーと、ザビ家の結束を表したフルーツのホイップクリーム添え。濃厚なチョコレート感があるブラウニーは、単独で食べたり、フルーツやクリームと一緒に食べたりと味変も楽しめる。
食事メニューは男性には少し物足りないと感じるかもしれない量。追加のドリンクやサイドメニューもあり、やたらと推されていたのが「紫芋のペースト添えフライドポテト~ドズルの差し入れ~」。ガルマとシャアをイメージした特製の2種のソース付きのフライドポテト。ドズルからの差し入れとあればジオン軍兵士は断れないかもしれない。
映像はオリジナルと「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を組み合わされた、ガルマとシャアの二人の関係にクローズアップした展開。二人の性格の違いというか、まるでコントのような場面もあり、ガルマのテンションの高さに笑える。原作を知っていると、シャアの笑顔の裏にある本心も察することができるので、より深く楽しめそう。
ディナーショーと銘打っているが、コースというにはメニュー構成が少なく、味については正直、ファミレスレベルだが(プロの料理人ではないシャアが考案したメニューなので仕方あるまい)、食事は演出のひとつとして捉え、ストーリーに没入しながらのエンタメディナーショーとして楽しむといいかもしれない。
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取材、文/阿部純子、伊藤まさみ